地球科学の基礎情報である地質・地形データの公開を目的として, 工業技術院筑波研究センターのUNIXネットワークにおいて, データファイルサーバーを用いた共同利用システムを開発した.
これらの地質・地形データは, 内容の更新がほとんどなく, しかも個々のデータファイルが大きく, 総量が1.5ギガバイト (CD-ROM5枚) を超えることから, 外部記憶装置として6連装オートチェンジャー式CD-ROMドライブを採用した.また, 想定されるユーザーの全てを登録することが不可能なため, それを必要としないAnonymous ftpサービス方式による
システム設定
を行った.
その結果, 不特定のユーザーに対し, 共有ファイルの公開が可能になるとともに, ユーザーはファイルの取得しか行えない, またその履歴が残るなど, セキュアリティーの保護も保障されることが示された.さらに, 高速のデータ転送速度をもつこと, ディスク管理, ユーザー登録などの手間が省けることから, 今後のデータ共有システムとして有効なことがわかった.
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