自然界で多く見られるフラクタル性が日本庭園にどのように反映されているかについて検討した。その結果, 日本庭園デザイン要素として16ヶ所の庭石, 14ヶ所の庭木の分布の幾何パターンにフラクタル性が認められた。そして, その次元は0庭園デザインの定量的記述 (2) 複雑さの表現 (3) 庭園デザイン解析の手法に, 用いられる可能性が確認できた。庭木の大きさ, 樹種については, 桂離宮庭園の場合樹高枝張りの分布のあるスケール範囲でフラクタル性が見られたが, 胸高直径の分布では, 見られなかった。樹種については, 多様度指数と比較しながら
ジップの法則
性を考察した結果, ジップの指数が樹種の偏在性を示していると判断された。
抄録全体を表示