ポリテトラメチレンエーテルグリコールの合成を目的として, 開始剤に発煙硫酸およびフッ化カルシウム, フッ化ナトリウムなどの含フッ素化合物から成る系, または発煙硫酸および五酸化バナジウム, 三酸化クロムなどの金属酸化物から成る系を用いてテトラヒドロフランを重合した. その結果, 発煙硫酸単独開始剤ではみられなかった分子量の増大が認められた. これら二元系開始剤による重合での分子量増大現象は系中に生成する
トリ硫酸
アニオンが主に, 対アニオンとして生長末端の安定化, すなわち停止反応の抑制に大きく寄与しているためと推定した.
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