ポリメタキシリレンアジパミドの熱分解を, 窒素 (酸素含有量, 5ppm以下) 気流下で行なった。そして, 次のような実験結果を認めた。熱分解生成物は水, アンモニア, 炭酸ガスであり, これらはそれぞれ誘導期間を示した。また, アミノ末端基数は増加し, 一方カルボキシル末端基数は減少した。ここで, アンモニアの生成量とアミノ末端基数の増加は, 初めに存在するアミノ末端基数に無関係である。また, 炭酸ガスの生成量とカルボキシル末端基数の減少は, 初めに存在するカルボキシル末端基数により支配される。これらの事実に基づいて, ポリメタキシリレンアジパミドの熱分解反応についての考察を行なう。
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