詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "ベトナムの日本語教育"
7件中 1-7の結果を表示しています
  • 日本語の「学び」と「教え」の経験の解釈
    坪田 珠里
    日本オーラル・ヒストリー研究
    2021年 17 巻 97-117
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/09/04
    ジャーナル フリー
    The purposes of this study are to clarify the actual learning/teaching situation of Japanese education in Viet Nam before Doi Moi era and to explore the personal mean-making toward their job by analyzing oral histories of three Vietnamese who learned Japanese language in either USSR or North Korea. By examining their oral histories, the study shows in detail how they learned Japanese language in USSR or North Korea, and how they managed the Japanese language courses at higher education in 1960-80s. The study also finds that they eventually built the personal attachments toward their jobs which brought social affirmation to them even thought at first, they reluctantly accepted Japanese language learning/teaching as their allocated mission.
  • ――外国語教育政策の史的展開に位置づけて――
    坪田 珠里
    日本語教育
    2017年 168 巻 40-54
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     海外における日本語教育が近年盛んに行われている状況の中,本稿では,日本とベトナム民主共和国(北ベトナム)との国交がまだなかったドイモイ改革前の時代に,ベトナム政府はなぜ日本語人材の育成を開始したのか,またロシア語偏重の外国語教育政策の中で日本語教育政策はどのように展開され,その目的は何だったのかに関し,日越双方の文献資料と関係者に対するインタビューにより調査・分析した。その結果,ドイモイ改革前の外国語教育政策における日本語人材の育成は,〝職業割り当て制度〟と密接に関わっており,社会主義国家建設のための幹部育成の一つの方策であったことを明らかにした。日本とベトナムとの国交樹立以降は,高等教育レベルで徐々に整備されていったが,日本語学習は個人の選択ではなく各大学により半ば強制的に決定され,また,教育の規模も国際政治経済情勢の動向に直接的に左右される非常に不安定なものであった。

  • ピア・ラーニングの実施の取り組みを中心に
    グエン ソン ラン アイン
    専門日本語教育研究
    2018年 20 巻 13-18
    発行日: 2018/12/31
    公開日: 2020/09/08
    ジャーナル フリー
    ベトナムと日本の経済的関係が密接化し、文化的交流が拡大される背景の下で、近年ベトナムにおいては、日本語学習者及び日本に留学する学習者数が急激に増えている。現在ベトナムの大学の多くは、学習者の自律性を望ましいとするベトナム教育訓練省の教育の要求に応えるべく、日本語の自律的学習を促進する教室活動を導入している。従来型の伝統的な学習方法(教師が伝達し、学生が聞いて、メモを取る)への反省を踏まえ、教育アプローチの改善のための施策を展開している。本稿は、ハノイ大学やハノイ国家大学で導入しているピア・ラーニングの実態や成果について述べることで、ベトナムにおける日本語教育施策の方向性や課題を具体的に説明する。ピア・ラーニングの実践は、ベトナムの教育政策における「自律性重視」の方針に具体的な形を与えるとともに、こうした方針がベトナムの教育現場に浸透していくことを促すものであると言える。
  • ―地域日本語・日本文化教室実施の試みを中心に―
    チャン ティ ガン
    日本語教育方法研究会誌
    2023年 30 巻 1 号 74-75
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/27
    研究報告書・技術報告書 認証あり
    In this study, I conducted a qualitative study on Vietnamese students who participated in the “Local Japanese Language and Culture Classes” project, to improve the “autonomy” of students who want to become Japanese language teachers in primary and secondary schools in Vietnam as part of their Japanese language teacher training course. As a result, I have analyzed the process of transformation of Vietnamese students' consciousness and clarified how autonomy is improved. I was also able to clarify the factors behind the transformation process of consciousness. Based on the results of the analysis and consideration, a model case for a Japanese language teacher training process aimed at improving autonomy could be proposed to improve the quality of Japanese language teacher training program in Vietnam.
  • 私と研究集会との関わりからふりかえる
    瀬尾 匡輝
    言語文化教育研究
    2020年 18 巻 213-232
    発行日: 2020/12/28
    公開日: 2021/04/14
    ジャーナル フリー
    言語文化教育研究学会の研究集会は,(1) 対話を重視した集い,(2) 様々なカタチをキーコンセプトとして,日本国内外の地域でこれまで計7回の研究集会を行ってきた(2020年5月時点)。そして,プレ企画やポスト企画を行うことで,研究集会のテーマについて一過性ではない継続的な議論を実現することを目指してきた。私たちはなぜこのようなコンセプトで研究集会を行うようになったのだろうか。本稿では,私が研究集会委員会の委員長として携わった第3回から第7回までの研究集会をふりかえり,言語文化教育研究学会の研究集会がこれまで何を目指し,何をしてきたのかを報告する。そして,学会や研究会の「場」としての魅力をどのように最大限生かすことができるのかを議論する。
  • 見舘 好隆, 河合 晋, 竹内 治彦
    ビジネス実務論集
    2022年 40 巻 11-22
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/23
    研究報告書・技術報告書 フリー

     日本で働く技能実習生のキャリア形成の阻害要因を取り除く施策を見出す検証を行った。研究方法は、岐阜県高山市で活躍する外国人労働者11名(ベトナム人)に半構造化インタビューを行い、M-GTAを援用してそのモデル化を試みた。その結果、9の概念が抽出され理論的飽和が確認された。ストーリーラインは、スキル獲得と貯金、日本文化に触れることを動機に、スキル向上と自立、上司や同僚を働きがいとして、修了後においては日本および母国においてのキャリアプランを有していたが、実習受入機関で継続して働くプランを持つ技能実習生はいなかった。また、技能実習生のキャリア形成を阻害する要因として、「日本語を学ぶ機会の喪失」が挙げられた。

  • ―ブルガリア・ジャマイカ・べトナムの三学習者の事例研究―
    伊藤 みちる, 工藤 理恵, 徳増 紀子
    人間生活文化研究
    2018年 2018 巻 28 号 752-792
    発行日: 2018/01/01
    公開日: 2019/07/26
    ジャーナル フリー

     1965年の発足以来,日本政府の国際協力事業である青年海外協力隊は「日本語教師」隊員を継続的に世界の様々な国・地域に派遣してきた.2018年9月末までに累計2000人弱の派遣実績があり,公的事業として日本語教育支援を続けてきた.近年,特に隣国の政府主導の言語・文化学習施設の建設が世界中で見られるようになり,国内外の日本語教育に関する成果の数値化が盛んに行われている.本稿は,日本語教育の成果として,それら数値化された成果だけではなく,公的な日本語教育支援に関わった元学習者と元教師である当事者の立場から日本語教育の質的な成果に着目し,その成果を問い直すことを目的としている.

     本稿は,青年海外協力隊の日本語教師として2年間,それぞれブルガリア,ジャマイカ,ベトナムで活動した3名が,その個々の支援の姿に注目し,当事者の観点から,質的な成果を長期的視座に立って記録しようと試みたものである.協力隊活動を終え10年以上が経過した現在,当時の元学習者が,日本語を学習していた当時をどのように捉え,その後の歳月をどのように過ごし,現在を生きているのか.それぞれの国で日本語教育の現場における当事者であった元学習者と元教師という立場で,当時から現在までを振り返り,その成果を記録する.本研究は,長期的視座に立つというこれまでにない新たな視点で,青年海外協力隊に代表される公的な日本語教育支援の質的に示される意義を,海外における日本語教育の成果として示すことを目的とするものである.

     結論としては以下である.ブルガリアは公的支援を一定期間受けた後に,支援が終了し現在は被支援国ではなくなった.また,ジャマイカは公的支援により安定した日本語教育支援体制が整えられ,徐々に規模を広げつつある.そして,ベトナムは当時,公的支援が中心となり日本語教育を支え,現在は世界有数の日本語学習者数を誇る.このような多様な背景を持つ3カ国において,公的支援による日本語教育を長期的に実施する意義が同様に認められた.

feedback
Top