ビジネス実務論集
Online ISSN : 2436-4142
Print ISSN : 1881-1221
研究ノート
技能実習生のキャリア形成モデルの提案-阻害要因の解決を視座にしたM-GTA分析を通して-
見舘 好隆河合 晋竹内 治彦
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2022 年 40 巻 p. 11-22

詳細
抄録

 日本で働く技能実習生のキャリア形成の阻害要因を取り除く施策を見出す検証を行った。研究方法は、岐阜県高山市で活躍する外国人労働者11名(ベトナム人)に半構造化インタビューを行い、M-GTAを援用してそのモデル化を試みた。その結果、9の概念が抽出され理論的飽和が確認された。ストーリーラインは、スキル獲得と貯金、日本文化に触れることを動機に、スキル向上と自立、上司や同僚を働きがいとして、修了後においては日本および母国においてのキャリアプランを有していたが、実習受入機関で継続して働くプランを持つ技能実習生はいなかった。また、技能実習生のキャリア形成を阻害する要因として、「日本語を学ぶ機会の喪失」が挙げられた。

著者関連情報
© 2022 日本ビジネス実務学会
前の記事
feedback
Top