日本で働く技能実習生のキャリア形成の阻害要因を取り除く施策を見出す検証を行った。研究方法は、岐阜県高山市で活躍する外国人労働者11名(ベトナム人)に半構造化インタビューを行い、M-GTAを援用してそのモデル化を試みた。その結果、9の概念が抽出され理論的飽和が確認された。ストーリーラインは、スキル獲得と貯金、日本文化に触れることを動機に、スキル向上と自立、上司や同僚を働きがいとして、修了後においては日本および母国においてのキャリアプランを有していたが、実習受入機関で継続して働くプランを持つ技能実習生はいなかった。また、技能実習生のキャリア形成を阻害する要因として、「日本語を学ぶ機会の喪失」が挙げられた。