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クエリ検索: "マコガレイ"
550件中 1-20の結果を表示しています
  • 高橋 清孝, 星合 愿一, 阿部 洋士
    水産増殖
    1986年 34 巻 1 号 1-8
    発行日: 1986/06/30
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1.
    マコガレイ
    浮遊期仔魚の輸送機構を検討するため, 石巻湾と万石浦における稚魚ネットの水平曳きと万石浦水道部に設置した固定稚魚ネットにより浮遊期仔魚の採集調査を実施した。
    2.
    マコガレイ
    浮遊期仔魚は中底層で多く採集された。石巻湾北部沿岸の浮遊期仔魚は2月上旬から見られ, 2月下旬から3月上旬にかけて石巻湾北部沿岸に多数出現し, この周辺が着底場と推定された。しかし, 産卵場と推定される牡鹿半島の石巻湾に面した沿岸部では採集されなかった。
    3. 石巻湾と狭い水道部で連絡する万石浦でも浮遊期仔魚は2月上旬から3月下旬にかけて出現し2月下旬-3月上旬に最も多いことから, この時期に石巻湾から万石浦へ浮遊期仔魚が供給されるものと考えられた。さらに, その分布は水道部, 湾央部そして湾周辺部と時間とともに拡大し, 浮遊期仔魚の移動が万石浦への移入後も継続することを示した。
    4. 万石浦水道部に設置した固定稚魚ネットにより浮遊期仔魚を24時間にわたって採集した結果,
    マコガレイ
    の浮遊期仔魚の出現数は夜間の漲潮時に多く, 日昼は潮汐に関係無く比較的少数であることが分った。これを発育段階別に集計すると, 漲潮時の入網数は落潮時のそれに比べ, 前変態期で2-3倍, 変態期では約4倍を示した。したがって
    マコガレイ
    の浮遊期仔魚は前変態期から夜間の漲潮流を利用し万石浦内に移入し, 落潮流を回避することにより万石浦内に定着するものと考えられた。
  • 反田 實, 中村 行延, 岡本 繁好
    水産増殖
    1992年 40 巻 3 号 317-321
    発行日: 1992/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    紀伊水道北部産
    マコガレイ
    1504尾について, 耳石の輪紋を年令形質として, 年令と成長との関係を調べた。耳石縁辺部の観察から透明帯は年1回, 5月頃から形成され始め, 概ね産卵時期にあたる1~2月に形成が完了すると考えられた。この結果から, 透明帯の外縁を輪紋の計測部位とした。輪紋形成時の推定体長をバータランフィの成長式にあてはめ, 雌雄別に次式を得た。
    雄: BL=221.7 {1-e-0.561 (t+0.093) }
    雌: BL=299.7 {1-e-0.369 (t+0.067) }
    BL: 体長 (mm) t: 年令
  • 鈴木 伸洋, 田村 正之, 大内 一郎, 広松 和親, 杉原 拓郎
    水産増殖
    1992年 40 巻 2 号 189-199
    発行日: 1992/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    種苗生産された
    マコガレイ
    を材料に生殖腺の発達と性分化過程を組織学的に検討した。
    1) 全長8mm前後の日齢18日の浮遊期仔魚において体腔背壁の腸間膜基部付近に数個の始原生殖細胞を含んだ生殖隆起が確認された。
    2) 全長9mm前後の日齢30日以降の着底移行期に生殖隆起が腹腔後端方向に移動し, 輸尿管両側の腹腔背壁から垂下した形態をとるようになった。
    3) 全長13mm前後の日齢70日の着底移行期まで性的に未分化な生殖腺の形態であった。
    4) 全長20mm前後の日齢80日の底生生活期の稚魚において, 2型の生殖腺が観察され, 一つは卵巣腔になる内腔の形成がみられるもので, ほかはこの内腔の形成がない生殖腺であった。前者の生殖腺には包嚢を形成した卵母細胞がみられ, 後者では体細胞要素が多く, 少数の精原細胞がみられた。
    5) 底生生活期以降に, 性特異的な生殖腺の付属構造が分化し, 雌雄による生殖腺の発達の方向性にも若干の差がみられた。
    6) 本種の性分化は変態の完了した底生生活期の個体で生ずるものと判断した。
    7) 異体類の場合, 変態着底という形態的および生態的変化が生殖腺の性分化と極めて関連性のある重要な発育段階であると考えられた。
  • 反田 實, 中村 行延, 岡本 繁好
    水産増殖
    2007年 55 巻 1 号 91-96
    発行日: 2007/03/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    大阪湾・播磨灘において底びき網で漁獲された
    マコガレイ
    の生殖腺体指数 (GSI) , 比肝重値 (HSI) および肥満度の季節変化を調べた。1980年代後半 (1986年7月~1989年1月) と2000年代初頭 (1998年6月~2001年1月) では, 平均的なGSIおよび肥満度の季節変化に顕著な違いは認められなかった。この結果から, 大阪湾・播磨灘の
    マコガレイ
    の生活年周期に両年代問で大きな変化はないと考えられた。肥満度の推移から産卵後の魚体の回復に雌雄とも約4ヶ月を要すると推察され, 生活年周期はRecovering (Feb.-May) , Immature & Matureing (Jun.-Nov.) およびSpawning (Dec.-Jan.) の3区分が妥当と考えられた。同一年級群 (1986年級) のHSIを詳しく追跡した結果, 雌では産卵期に先行してHSIの増加現象がみられたが, 雄ではみられなかった。また, 生殖腺も含めた魚体全体の肥満度が産卵期に雌雄とも一時的に増加する現象が認められた。
  • 山本 宗一郎, 伊藤 龍星, 佐藤 允昭
    水産増殖
    2018年 66 巻 3 号 217-226
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/09/20
    ジャーナル フリー
    周防灘南部海域における
    マコガレイ
    の産卵場の特定と当海域に蝟集する成魚の成熟過程の把握を目的として,調査海域においてスキューバ潜水による卵の採集を試み,定置網で漁獲された成魚の生物測定を行った。当該海域では調査定点21定点のうち8定点で卵が確認され,最大340粒/m² であったことから,
    マコガレイ
    が産卵場を形成していたと判断した。当海域における成魚の成熟は底層水温約16℃以下で認められ,雌雄共に大型魚かつ高齢魚から順に移入していた。未熟個体を除く成魚の性比(雌/雌+雄)は産卵期前では0.5以上となり有意に雌が多かったが(P < 0.05),成熟個体の割合が高まる産卵期前期では0.5以下となり有意に雄に偏り(P < 0.01),産卵期中期から後期にかけては0.5程度の値で推移した。この結果は産卵期における雌雄の回遊行動の違いを表していると考えられた。
  • 睦谷 一馬
    水産増殖
    1989年 37 巻 3 号 187-190
    発行日: 1989/08/31
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    マコガレイ
    のふ化仔魚を平均水温-0.6℃・+0.6℃・1.6℃・2.5℃・4.0℃・5.2℃で10日間飼育し, 成長・発育状態および行動について観察した。
    1) 平均水温-0.6℃の実験区を除いて各区で体の伸長・発育の進行が観察された。
    2) 全長の伸長率は水温0℃を越えると水温に比例して直線的に増加した。
    3) 平均水温-0.6℃の実験区では全期間を通じて表層・中層では頭部を下にした懸垂状態, 底面上では体側を底面に接した状態で静止していた。
    4) 平均水温+0.6℃以上の実験区では日数の経過にともない静止状態から遊泳状態へと変化した。
    5) 遊泳行動は最初に表層で観察され, やがて各層へ広がった。
    6)
    マコガレイ
    の生物学的零度は0℃付近にあると考えられた。
  • 山本 章造, 杉野 博之, 中力 健治, 増成 伸文
    水産増殖
    2005年 53 巻 4 号 383-389
    発行日: 2005/12/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    暗期の飼育環境下における
    マコガレイ
    仔稚魚が摂餌を開始する日齢とサイズを明らかにし, 成長にともなう消化管内餌個体数の変化を調べて, 明期の摂餌特性と比較した。
    マコガレイ
    遊泳期仔魚は25d, 平均全長7.7mmまで暗期において摂餌しなかったが, 31d, 全長8.0mm以上の着底間もない仔稚魚は消化管内に餌生物を含み, 摂餌が確認された。暗期に仔稚魚の摂餌が確認されたのは,
    マコガレイ
    が最初と考えられる。暗期における仔稚魚の消化管内餌個体数は成長にともない増加したが, その数は明期より少なかった。暗期摂餌の特徴は, 明期に比べて摂餌開始の時期が遅く, 開始時の仔魚のサイズが大きいこと, 消化管内の餌個体数が少なくそのばらつきが大きいこと, 低い餌密度で摂餌数は極端に少ないことおよび摂餌速度が遅いことなどであった。これらのことは,
    マコガレイ
    仔稚魚は暗期に摂餌が可能であるが, その能力は明期より劣ることを示唆している。
    マコガレイ
    の種苗生産においては暗期摂餌の特性を生かし, 夜間にも給餌を行って摂餌時間を長くして成長を促進するなどの工夫が, 効率的な生産を行うために必要である。今後は天然海域でも夜間に摂餌が行われているか否かその実態を解明し, その生態的意義を明らかにすることが重要である。
  • 反田 實, 中村 行延, 岡本 繁好
    水産増殖
    2007年 55 巻 2 号 177-182
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1986年5月から2001年1月に大阪湾~播磨灘で漁獲された6093尾の
    マコガレイ
    から求めた性比は0.54であった。漁法別では, 小型底びき網と延縄は雌が多く, 刺し網では雄が多い傾向が認められた。時期別では, 小型底びき網は産卵期に雌が多く, 逆に刺し網は雄が多かった。小型底曳き網と刺し網では漁場が異なることから,
    マコガレイ
    は産卵期に雌雄が異なる行動をとると推察した。年令別性比は, 1才魚では雄が多く, 2才魚以上は雌が多い傾向が認められた。全長区分別の性比は, サイズが大きくなるに従い雌の割合が高くなった。この変化は, 雌雄に成長差を与えた漁獲のシミュレーションによって概ね再現できた。約3年単位で集計した各期間の性比は0.52~0.56の範囲にあり, 経年変化は認められなかった。
  • *伊藤 靖, 三浦 浩, 中桐 栄, 安信 秀樹, 岡崎 知治, 萱野 泰久, 井脇 幹生, 山田 達夫
    日本水産工学会 学術講演会 学術講演論文集
    2010年 2010 巻
    発行日: 2010年
    公開日: 2020/04/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
  • 佐藤 羊三郎
    水産増殖
    1971年 19 巻 4 号 183-186
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1) 陸上コンクリート水槽 (5×0.6×2.5m, 7.5トン, 一側ガラス張り) を用いて, '72年1月, 28, 29日に,
    マコガレイ
    の産卵生態について観察した。
    2)
    マコガレイ
    親魚は, 全長で♂18-20cmのもの4尾, ♀24cm前後のもの8尾を使用した。
    3) 追尾より産卵行動について観察したが, ♂の微動圧迫は3-5秒続けられ, 一部産卵後の浮上は, 3秒程度であった。
    4) ♀2尾については一夜数回の産卵行動で殆んど全数の卵を放出した。
    5) ♂は♀にさきがけて12月中旬頃から成熟放精が認められた。
  • 山本 宗一郎, 濱田 真悠子, 帯津 直彦, 佐藤 允昭
    水産増殖
    2022年 70 巻 1 号 85-96
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/03/20
    ジャーナル フリー

    国東半島沿岸の周防灘および別府湾海域において,2018年4-6月にかけて

    マコガレイ
    稚魚を月に1度採集し,着底期,成長,生息環境を調査した。耳石の微細構造の解析により,両海域ともに着底期の範囲は1月から3月にかけて,ピークは2月中旬であり,着底から51-60日齢の成長速度は周防灘で0.42 ± 0.11 mm/day,守江湾で0.38 ± 0.11 mm/day と推足された。経験水温と耳石輪紋幅の関係から,着底から60日齢までの成長は8.5℃以上で良くなると推定された。両海域では4月から6月にかけて稚魚密度が低下したが,6月は稚魚が成育場から移出する水温の20℃を上回る定点においても分布が確認された。5-6月の底生生物の現存量と稚魚密度には強い正の相関が認められた。よって,稚魚の一部は高水温下においても摂餌目的で生育場に留まっていたと考えられた。

  • 佐藤 羊三郎
    水産増殖
    1975年 23 巻 1 号 33-35
    発行日: 1975/06/25
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    1) 陸上コンクリート水槽 (5×0.6×25m, 75トン1側面ガラス張り) を用いて, '75年2月4日と8日の2日間,
    マコガレイ
    (シロシタガレイ) の産卵と追尾の生態の集団性について観察をした。
    2)
    マコガレイ
    親魚は全長♂21.5-27cmのもの15尾, ♀は20-32cmのもの10尾を使用した。
    3) 追尾より産卵行動を観察したが, 1尾の産卵は30-50秒余であった。
    4) ♀10尾は4日に1尾, 自然産卵は3尾これは5日と6日に放出卵を出した, 外は8日の産卵である。
    5) ♀6尾については8日の産卵その時間は15分-20分余であった。
    6) 産卵期間でも飼料は食した。
    7) 追尾: 産卵行動を8mm映画に写した。
  • 反田 實, 五利江 重昭, 中村 行延, 岡本 繁好
    日本水産学会誌
    2008年 74 巻 1 号 1-7
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/01/23
    ジャーナル フリー
    播磨灘・大阪湾産
    マコガレイ
    の年齢と成長の関係および調査年による成長の差異ならびに他海域の成長との比較を行った。また,Walford の定差図法と最小二乗法による成長推定結果の差異について検討した。最小二乗法で計算された成長式の方がより的確に本種の成長を表していると判断された。1986~1989 年と 1998~2001 年の比較では,雌雄とも後者の計算体長の方が大きく,両年代間における成長の変異が示唆された。また,当海域産
    マコガレイ
    は隣接する紀伊水道北部産に比べて若齢期の成長が早く,極限体長が小さい傾向がみられた。
  • 伊村 一雄, 高津 哲也, 南條 暢聡, 木村 修, 高橋 豊美
    日本水産学会誌
    2004年 70 巻 1 号 39-47
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/04/28
    ジャーナル フリー
    初期生活史の解明のために, 陸奥湾でマガレイ卵・仔魚と餌生物の空間分布を調べた。発生前期, 中期, 後期の卵, 卵黄期仔魚(A-B期)はそれぞれ水深30-40, 10-20, 20-40mに多く出現した。前屈曲期仔魚(C-D期)は主に20mに出現し, 初期餌料であるかいあし類ノープリウス密度が高い10-20mよりも若干深かった。仔魚の20mへの集中は着底に適さない水域への輸送を防ぐ役割を果たすであろう。さらに発育の進んだ仔魚(E-G期)は平均分布水深が深く(24m以深), 着底へ向けての移動と考えられた。
  • 中神 正康, 高津 哲也, 松田 泰平, 高橋 豊美
    日本水産学会誌
    2000年 66 巻 5 号 818-824
    発行日: 2000/09/15
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    マコガレイ
    稚魚の主要餌生物の変化とハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食を検討した。1996年5-7月, 1997年5月の岩部漁港ではハルパクチクス目のHarpacticus sp.が多く捕食されていた, 1997年5月の七重浜沖ではHalectinosoma sp.が主に捕食されていた。1996年8月以降体長30mmを超えると主要餌生物は, 小型底生甲殻類や多毛類に変化した。ハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食は, サイズ選択ではなく繁殖期に雄の行動が活発化し, 捕食され易くなった結果と考えられた。
  • 山本 章造, 杉野 博之, 中力 健治, 増成 伸文, 近藤 正美
    水産増殖
    2005年 53 巻 2 号 157-165
    発行日: 2005/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    陸上水槽で飼育した
    マコガレイ
    仔稚魚の消化管内餌生物数の日周変化を成長段階別に調査し, Elliott and Persson (1978) のモデルを用いて消化管内餌生物の瞬間排出率との関係から日間摂餌量を推定した。
    平均全長7.5mmまでの遊泳期仔魚は日中の明期にのみ摂餌活動を行い, 消化管内餌生物数は夜明けから徐々に増加して日没薄明時に最大となった後, 夜間の暗期に減少する単峰型の日周変化を示した。着底間もない平均全長7.9mmの仔魚は遊泳期仔魚と同様に日没前後にピークになる単峰型の摂餌の日周変化を示したが, 夜間の暗期にも消化管内に餌生物がしばらくの問認められた。さらに, 平均全長17.4mmの着底稚魚は日没後に最大となる摂餌の日周変化を示したが, 消化管内の餌生物は昼夜にわたり連続的に認められた。遊泳期仔魚は日中の明期にのみ摂餌活動を行ったが, 着底以後の仔稚魚は夜間の暗期にも摂餌活動を行った。また, 日中着底していた仔稚魚は夜間の暗期に浮上し, 浮遊あるいは遊泳する行動の日周変化が観察された。
    水温15℃前後における仔稚魚の日間摂餌量は成長にともない指数関数的に増加し, 日間摂餌量 (dry, mg) =0.006×TL1.966 (mm) の関係式が導かれた。一方, 日間摂餌率は24.8~106.0%の範囲で変化し, 成長にともない低下した。冬季成育型である
    マコガレイ
    仔稚魚の日間摂餌率は春季成育型の仔稚魚と大差がなかった。しかし, 天然海域においては日照時間が短く低水温で餌となるプランクトンが少ないことから,
    マコガレイ
    仔稚魚の日間摂餌率は実験値よりはるかに低いと推察された。
  • 杉松 宏一, 大村 智宏, 大美 博昭, 村 浩隆, 堀 正和, 中山 哲嚴
    土木学会論文集B2(海岸工学)
    2016年 72 巻 2 号 I_1375-I_1380
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/15
    ジャーナル フリー
     大阪湾において有用な水産生物である
    マコガレイ
    を対象とした生態系ネットワークの解明のため,その発生起源となる産卵場から浮遊期仔魚を経て着底に至るまでの移動分散過程を推定することを試みた.現地調査から2014年の
    マコガレイ
    浮遊期仔魚は,1月中旬から下旬にかけて大阪湾内に広く分布していることがわかった.観測された浮遊期仔魚の起源推定のため,海洋数値モデルと,時間軸を順方向,または逆方向にる双方向粒子追跡計算を活用し,大阪湾内で観測された浮遊期仔魚は,大阪湾内および隣接する播磨や紀伊水道を起源とするものであることが推測された.また大阪湾内にて採取された浮遊期仔魚の大阪湾内を起源とするものが多いが,大阪湾奥部の観測点においても20%程度は大阪湾外の海域からの流入であることが示唆された.
  • 青海 忠久
    水産増殖
    1985年 33 巻 3 号 119-128
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/12/10
    ジャーナル フリー
    The effect of population density and tank color on the appearance of abnormal coloration in juvenile mud dab, Limanda yokohamae, was studied by rearing experiment. Two days old larvae were stocked by series of tanks (transparent and black), each with six tanks. These larvae were reared with same fbods (rotifer, Brachionus plicatilis, Tigriopus japonicus and minced meat) . High population density and tank color slightly decreased the frequency occurrence of albinic juveniles. Then changes of coloration in tank reared juveniles were examined. Continuous irradiation with sun light decreased slowly their albinic portions on ocular side and increased their. ambicolored portions on blind side. As one of morphological abnormalities associated with abnormal coloration, the abnormality of eye migration was examined. On the juveniles with almost total albinism (almost total ambicoloration), the incompete and reversed eye migration were found in 3.67% and 12.44% of specimens examined (99.76% and 30.62%) respectively, which were extremely higher rate than in the other color type juveniles.
  • 柴田 玲奈, 宇都 康行, 石橋 賢一
    水産増殖
    2019年 67 巻 4 号 313-318
    発行日: 2019/12/20
    公開日: 2020/12/20
    ジャーナル フリー

    マコガレイ
    の稚魚,未成魚,成魚の分光視感度特性を調べるために,暗順応した供試魚の眼球から網膜電図(ERG)を記録した。得られた ERG のデータを Stavenga et al.(1993)のテンプレートに当てはめ分光応答曲線を求めた。稚魚,未成魚,成魚における最大応答波長はそれぞれ531 nm,524 nm,515 nm であり,すべてのステージで緑に感度が高いことが示された。
    マコガレイ
    稚魚は浅瀬に生息し,成長とともに生息水深が深くなる。分光感度ピーク波長が成長とともに短波長側にシフトすることは,生息水深の光環境への適応と推測された。

  • 山本 宗一郎, 三田村 啓理, 黒川 皓平, 國森 拓也, 堀 正和, 荒井 修亮
    日本水産学会誌
    2022年 88 巻 5 号 355-364
    発行日: 2022/09/15
    公開日: 2022/09/29
    [早期公開] 公開日: 2022/08/20
    ジャーナル フリー

    マコガレイ
    成魚30個体に水温・深度ロガーを装着し,2017年7月3日に周防灘姫島地先で放流して2個体から12-1月までのデータを得た。高水温となる9月の2個体の経験水温の最頻値は24-25℃(53.9-57.6%)であった。最高経験水温は27℃に達したが26℃以上の頻度は3.9-4.5%と低かった。深度データからは離底行動が観測され,連続した離底行動後に生息水深,生息水温,分布域等が変化した。よって,天然海域では26℃未満の水温帯で生息可能であり,離底行動は移動に関連していたと考えられた。

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