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クエリ検索: "ミズナ"
6,112件中 1-20の結果を表示しています
  • 西貝 正彦, 佐伯 百合夫, 石谷 類造, 杉森 文夫, 石橋 順子, 岡 奈理子, 仲真 晶子
    山階鳥類研究所研究報告
    1981年 13 巻 3 号 228-235
    発行日: 1981/12/25
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    ハシボソ
    ミズナ
    ギドリの死亡(衰弱)原因を明らかにするため1978年5月から6月にかけて,主に城ヶ島沖で採取した死亡•衰弱鳥34例について病理組織•血液および寄生虫の検査を実施した。肉眼的に全身骨格筋,特に胸筋の著明な萎縮•混濁がみられ,皮下脂肪のほとんどないものが19例にみられた。組織学的には主要臓器に幼若齢の所見が全例に認められた他,骨格筋の筋変性[21/31],肝臓•腎臓の血鉄症[肝臓16/31,腎臓7/26],脾臓の萎縮[14/17],腎臓の硝子滴変性[9/26],膠様髄[1/1],心筋変性[10/32]が認められた。
    血液所見では高度の貧血[2/10],多染性•低染性赤血球の出現[4/10]がみられ,寄生虫検査では多量のハムシ寄生[1/34],条虫の寄生[3/34]が認められたが,マラリア等の住血原虫は認められなかった。以上より感染症の所見は認められず,貧血ならびに栄養失調が幼若齢所見と合わせて重要な死亡原因となっており,これらは"幼若鳥の自然死"の範疇に入るものと推定された。
  • 岡 奈理子
    山階鳥類研究所研究報告
    1986年 18 巻 2 号 63-67
    発行日: 1986/09/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    筆者は,1983年から1985年にかけて,北太平洋でのハシボソ
    ミズナ
    ギドリの渡りルート洋上調査の一環として実施された第三次洋上調査中(1983年5月10日~同年6月7日),鹿島灘沖で,本種の大量死発生状況を観察した。
    本種の衰弱•斃死鳥は,ホノルル経由で北米西北岸のポートランドまでの往路と,アラスカ湾沖,ベーリング海を経て千島列島沖までの航海中,一羽も観察されなかったものの,6月5日北海道•東北沖で観察された169羽のうち1羽に衰弱浮遊鳥が確認され,次いで6月6日鹿島灘沖では294羽のほとんどが衰弱鳥と判断され,3羽の斃死鳥が観察された。
    この鹿島灘沖に認められた本種の衰弱•斃死鳥の集中分布は,同年の日本沿岸の大量死発生地域(徳島県~茨城県)の北端部とよく対応した。
  • 主としてハシボソミズナギドリについて
    杉森 文夫, 岡 七利子, 岩瀬 順子
    山階鳥類研究所研究報告
    1976年 8 巻 1 号 113-131
    発行日: 1976/03/31
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1) The mortality of the Shearwaters in 1975, especially the Slenderbilled Shearwaters, were surveyed by the questionnaire method. The questionnaires were recovered from 263 persons (Recovery rate 13%), and more than 80% of them were from the members of Japan Wild Birds Society and Japanese Association for Preservation of Birds.
    2) The number of the dead shearwaters, according to the questionnaire of 1975, was approximately 19.768, the number of birds found in emaciated condition was 787, and the number found afloat was 14, 924.
    The recorded species were Slender-billed Shearwater Puffinus tenuirostris (account for 76, 2% of all dead and emaciated Shearwaters), Streaked Shearwater Calonectris leucomeas (account for 0.8%), Sooty Shearwater Puffinus griseus (account for 0.6%), Pale-footed Shearwater Puffinus carneipes and Wedged-tailed Shearwater Puffinus pacificus. (Among these, the species account for 22.4% of all the dead and emaciated birds were indistinct.)
    3) The dead Shearwaters were distributed in the districts along the Pacific Coast, from Kagoshima Prefecture to Hokkaido. The distribution of the dead Slender-billed Shearwaters that have the highest death rate cover 15 Prefectures from Kagoshima Prefecture to Hokkaido.
    4) According to the survey, most of the dead Slender-billed Shearwaters were recorded from the beginning of May to the beginning of July, and the time of great mortality seems to lag in the northern districts.
    Throughout the country, the times of highest shearwater mortality were from the beginning (56.2%) to the middle (26.2%) of June.
    5) Many of the people who have answered the questionnaires reported that the stomachs were empty when they dissected the dead shearwaters. However, few of them reported that such things as coal tar, sand, pebbles, piece of wood and styrofoam etc. were found in the stomach. According to the result of the dissection in 5 cases, there were no external wounds, and all were juveniles.
    6) It was reported that the shearwaters were found feeding in the corfs in some part of the districts.
    7) The mortality of the Slender-billed Shearwaters before 1975 has been recorded mainly in 1973 and 1974, and in 1962, 1964, 1969, 1970 and 1971, mortality was recorded only in one part of the district (City of Sendai). Especially, the record of 1964 accord with the report of Dr. Nagahisa Kuroda on the mortality of the Shearwaters (1967).
    Also, the record of 1964 showed that the dead Shearwaters were distributed as far north as the Tohoku District.
    8) The distribution of the dead Slender-billed Shearwaters in 1974 and 1975 further extended to Tohoku and Hokkaido compared with the record of the distribution of 1966 and 1973, and there seemed to be a tendency that the time of the mortality lag according to the extension of the distribution.
  • 今村 知子, 川原田 史治, 杉森 文夫
    山階鳥類学雑誌
    2015年 47 巻 1 号 1-16
    発行日: 2015/09/30
    公開日: 2017/09/30
    ジャーナル フリー

    齢既知の

    ハシボソミズナギドリ
    Puffinus tenuirostris 14個体の下顎骨を用い,雛から成鳥まで,成長とともに変化する骨の組織形態を調べ,年齢との関係について考察を行った。「脱灰標本法」により組織標本を作製し,デラフィールドのヘマトキシリンで染色したのち,鏡検した。その結果,成長に伴う組織形態の形成過程が明らかになり,1ヶ月齢から6ヶ月齢までの雛と幼鳥の月齢の識別ならびに亜成鳥と成鳥の判別が可能であることが見出された。齢とともに発達する年輪的な層状構造は1歳以上の3個体すべてにおいて観察されたが,年齢とは一致しなかった。ハシボソ
    ミズナ
    ギドリの下顎骨における層状構造の形成は,初め外基礎層板において広い範囲に見られるが,年齢を経るとともに,形成と同時に骨内部からハバース系の発達による侵食を受け,実際の年齢よりも本数が少なくなると考えられた。

  • 齋藤 信夫
    植生学会誌
    1998年 15 巻 2 号 107-115
    発行日: 1998/12/25
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー
      1.本州の最北端,青森県の津軽半島に発達する
    ミズナ
    ラ林の種組成と分布傾向を調査した.その結果,
    ミズナ
    ラ-カシワ群落,
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集,
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集を識別できた.
      2.
    ミズナ
    ラ-カシワ群落はクルマバソウ-カシワ群集に近い群落であるが種組成は異質の群落である.津軽半島の
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集は北海道の
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集とは組成的には異なる可能性がある.また,東北地方の
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集も同様に北海道のものとは異なる.
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集は日本海岸気候域に広く分布し,階層的には多雪地に強く結びつく木本類や草本類が低木層以下に生育することが特徴といえる.
      3.
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集は津軽半島内陸部に多く分布する傾向があり,
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集は小泊村,平舘村,今別町などの津軽半島北部の渓谷沿いに局部的に分布している.
    ミズナ
    ラ-カシワ群落は岩木川,増川川,蟹田川などに起因する河岸段丘斜面や海岸近くの海岸段丘斜面などに分布している.
      4.気候要因との関連では,
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集は多雪,多湿,寒冷傾向の地域に分布している.
    ミズナ
    ラ-サワシバ群集は他の群落に比べ降雪量が少ない地域に分布しているが,地形要因,土地的要因などもはたらいているものと推測される.
    ミズナ
    ラ-カシワ群落の分布には季節風や海からの風が関係していることが推測される.
  • 治田 則男, 丸山 直樹, 岡 奈理子, 黒田 長久
    山階鳥類研究所研究報告
    1987年 19 巻 1 号 56-76
    発行日: 1987/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    本州中部伊豆七島の御蔵島の北東部,大島分川の流域に分布するオオ
    ミズナ
    ギドリ(Calonectoris leucomelas)のコロニー(3.48ha)の構造とその成立について1985年8-11月に調査した。海蝕崖上(高さ300m以上)に成立したこのコロニーの巣穴密度は崖のへりの部分で最も高く(0.5/m2以上),そこから離れるにつれて低くなる傾向がみられた。簡単な棒状のものから分枝して複雑化する巣穴構造の変化は巣穴密度の増大と巣穴の古さと対応している。林床植生被度は巣穴密度が高いほど低くなり裸地化の傾向が認められた。コロニーの40%が40%以下の低被度を示した。離陸場としての海蝕崖の優先的利用に次いで,崖から離れた部分での樹木の利用が認められた。斜面下部では離陸木は発見されなかった。巣穴堀による年々の排土量は,母材分解による土壌生成量をはるかに上回り,コロニー内の土壌の表面侵食量は年数mmから10数mmとなり,林床植生被度の高い地域の数10倍から数百倍が記録された。コロニー一帯の土壌の厚さ60±42(SD)cm(n=11)とこの侵食量から,コロニーの存続期間(寿命)は40-230年と推計された。
  • 伊藤 真, 小城 春雄
    山階鳥類研究所研究報告
    1999年 31 巻 2 号 88-93
    発行日: 1999/11/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    本研究は,4月下旬の津軽海峡においてハシボソ
    ミズナ
    ギドリの飛翔速度を船舶搭載レーダーにて計測し,この海域における本種の基本的飛翔能力を評価することを目的とした。ハシボソ
    ミズナ
    ギドリ7羽の平均飛翔速度は14.3±1.63(SD)m/sであり,Pennycuickによる理論的飛翔速度の計算結果との比較から,本種は最大飛翔距離速度Vmrに近い速度で飛翔していたと評価できた。これらの結果から,4月下旬の津軽海峡に飛来するハシボソ
    ミズナ
    ギドリは1)最大飛翔距離速度Vmrを達成できる飛翔能力を持つ,2)積極的な北上渡りの途中であるといえた。以上のことを踏まえ,ハシボソ
    ミズナ
    ギドリはさらに北に存在する良好な索餌海域へ至るための通路として津軽海峡を利用することが考えられた。
  • *星野 義延
    日本生態学会大会講演要旨集
    2004年 ESJ51 巻 S1-5
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/07/30
    会議録・要旨集 フリー
    ミズナ
    ラはモンゴナラの亜種とされ、北海道から九州までの冷温帯域に分布する。また、サハリンや中国東北部にも分布するとされている。
     
    ミズナ
    ラ林は日本の冷温帯域に広くみられ、二次林としての広がりも大きい。日本において最も広範囲に分布する森林型である。ブナの北限である北海道の黒松内低地以北では気候的極相としての
    ミズナ
    ラ林の存在が知られている。年平均降水量が少なく、冷涼な本州中部の内陸域や東北地方の北上高地ではブナの勢力が弱く、
    ミズナ
    ラの卓越する領域が認められる。また、地形的には尾根筋や河畔近くの露岩のある立地に土地的極相とみなせるような
    ミズナ
    ラ林の発達をみる。
     本州中部で発達した森林を調べるとブナと
    ミズナ
    ラは南斜面と北斜面とで分布量が異なり、南斜面では
    ミズナ
    ラが、北斜面ではブナが卓越した森林が形成される傾向がみられ、少なくとも本州中部以北のやや内陸の地域では自然林として一定の領域を占めていると考えられる。
     ブナ林と
    ミズナ
    ラ林の種組成を比較すると、ブナ林は日本固有種で中国大陸の中南部に分布する植物と類縁性のある種群で特徴づけられるのに対して、
    ミズナ
    ラ林を特徴づける種群は東北アジアに分布する植物群で構成される点に特徴がみられ、日本の
    ミズナ
    ラ林は組成的には東アジアのモンゴリナラ林や針広混交林との類似性が高い。
     東日本の
    ミズナ
    ラ林を特徴づける種群は、種の分布範囲からみると日本全土に分布するものが多く、
    ミズナ
    ラ林での高常在度出現域と種の分布域には違いがみられる。このような種は、西日本では草原や渓谷林などの構成種となっていて、森林群落にはあまり出現しない。
     
    ミズナ
    ラ林は種組成から地理的に比較的明瞭な分布域を持つ、いくつかの群集に分けられる。これらの群集標徴種には地域固有の植物群が含まれており、これらにはトウヒレン属、ツツジ属ミツバツツジ列、イタヤカエデの亜種や変種など分化の程度の低いものが多い。
  • 林 哲

    1983年 32 巻 1 号 21-29
    発行日: 1983/06/25
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    (1)1981年および1982年における福井県内のオオ
    ミズナ
    ギドリの迷行落下個体数は,53件(羽)であった.このうち39件(羽)(73.6%)は若狭地区の記録である.
    (2)落下期日は,11月に多く認められ(48件,90.6%),このうち34件(羽)(64.2%)が11月5日から15日の10日間に集中していた.これは,近畿地方での調査結果(吉田,1973)と同じ傾向を示すものであった.
    (3)迷行落下の要因は,主として最大風速6m/s以上の季節風によるものと考えられた.風速 6m/s以上の季節風が吹いた日の数日後に迷行落下がみられる傾向があった.
  • 岡 奈理子
    山階鳥類学雑誌
    2004年 35 巻 2 号 164-188
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    The global distribution and status of colonies of the Streaked Shearwater (Calonectris leucomelas) were elucidated on the basis of a comprehensive survey of all published literature, of unpublished literature, and a specimen survey and interviews. Information on colony population size was also obtained. The species occurs or occurred on a total of 98 islands in East and South-east Asia; consisting of 86 islands where breeding occurs (breeding islands), 11 islands with a high likelihood of breeding occurring, and one island with a low likelihood of breeding occurring. The 86 breeding islands, including three on which breeding has definitely or possibly ceased, are located in the following seas from 24-42°N, 121-142°E; 30 islands (35%) in the Pacific, 20 (23%) in the Sea of Japan, 16 (19%) in the East China Sea, 9 (10%) in the Yellow Sea, 7 (8%) in Tsushima Strait, and 4 (5%) around Taiwan. Japan hosts 72 (84%) of the 86 islands, South Korea hosts 6, China hosts 4, North Korea hosts 2, and Russia and Taiwan host one each. Thus most of the breeding islands are located on the continental shelf in the seas surrounding the Japanese Archipelago, an area of high marine productivity. Information on present colony status was unavailable for 21 (24%) of the 86 breeding islands, most of which were in Japan. Streaked Shearwaters still breed on the remaining 62 (72%) islands (52 of which are in Japan) but probably no longer breed on the three other islands. Most (80%) of the 86 breeding islands are situated in temperate areas within the 5-20°C zone of average Spring (March) surface water temperatures; 42% of the islands within the 15-20°C zone, 20% within the 10-15°C zone and 19% within the 5-10°C zone. The remaining 20% are within the 20-25°C (10%) and 1-5°C (9%) zones. Streaked Shearwater populations have recently tended to increase rapidly in the higher latitudes for this species (38-40°N) within the 5-10°C zone in the subarctic boundary between the warmer and colder currents in the northwest Pacific, where about 100, 000 birds breed on the uninhabited islands.
    Breeding activities largely take place on those islands with a large Streaked Shearwaters population, which corresponds to about 30% of the breeding islands, while only 1-2% of the breeding population breed on the remaining 70% of islands hosting small or medium-size populations. The number of breeding birds on 36 islands (excluding Mikura Island, which has by far the largest population), was recently estimated as 816, 000 birds. As the Mikura Island total was roughly estimated to be 1, 750, 000-3, 500, 000 birds, the total number of Streaked Shearwaters breeding on the 37 islands amounted to 2, 566, 000-4, 316, 000 birds. Further population surveys of the Mikura Island population are needed, as this single estimate greatly influences the size of the estimated world population for this species. Up-to-date information on the status and distribution of Chinese and Korean populations of the Streaked Shearwater is also desired, as both countries have many offshore islands near the breeding zone for the species.
  • 岡 奈理子
    山階鳥類学雑誌
    2011年 43 巻 1 号 96-99
    発行日: 2011/09/30
    公開日: 2013/09/30
    ジャーナル フリー
    In June 2011, an unusually high mortality of the migratory Short-tailed Shearwater Puffinus tenuirostris occurred in Mutsu Bay in northernmost Honshu, Japan. One hundred and fifty six carcasses were recorded along a 1 km stretch of beach. Prior to this stranding, 40 birds had been observed floating in the nearby area of the bay. All of them were presumably juveniles that had departed from their natal places in the austral autumn in late April or early May and mistakenly entered into the semi-enclosed bay through Tsugaru Strait en route to the northern summering waters of the cooler current.
  • 田中 裕, 兼子 康雄, 佐藤 重明
    山階鳥類研究所研究報告
    1985年 17 巻 1 号 23-31
    発行日: 1985/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    (1) 筆者らは,東京大学海洋研究所研究船白鳳丸航海中に行なった海鳥の目視観察に基づき,小型シロハラ
    ミズナ
    ギドリ類の渡りと分布域の表層水温およびこれらの分布の関連について調べた。
    (2) ハグロシロハラ
    ミズナギドリとヒメシロハラミズナ
    ギドリは,毎年,定期的に,北西太平洋に渡来して来るものと考えられ,また,現在までのところ,シロハラ
    ミズナ
    ギドリを含む3種以外の小型種の北西太平洋への移動や渡りがないことが判明した。
    (3) ハグロシロハラ
    ミズナ
    ギドリの北西太平洋への渡来時期について,6~7月にかけて同海域に飛来し,8~9月に本州南東海域に多数分布する。そして,11月に繁殖地に戻るのではないかと考えられる。また,本種の好適水温は25~28°Cの範囲にあるので,三陸沖合での北方への分布も,37~38°N線までに制限されるのではないかと思われる。
    (4) ヒメシロハラ
    ミズナ
    ギドリは5~6月に本州東方海域に渡来し,7月下旬~9月にわたって三陸沖合に集中分布して,黒潮前線を主要な採餌域としていた。そして,10~11月に日本近海を去って繁殖地に戻るものと考えられる。
    (5) 6~9月の小型シロハラ
    ミズナ
    ギドリ類3種の分布域の表層水温は,16~31°Cの範囲にあり,ハグロシロハラ
    ミズナ
    ギドリ,シロハラ
    ミズナ
    ギドリ,ヒメシロハラ
    ミズナ
    ギドリの順に温暖域を好適水温とするようである。また,北西太平洋に分布する際に,それぞれの好適水温内で採餌海域を異にし,3種は競合を少なくして北西太平洋の餌場を利用しているといえる。
    (6) シロハラ
    ミズナギドリとハグロシロハラミズナ
    ギドリは,繁殖地か生息域を同じくする温暖域の海鳥類と群をつくるのに対して,ヒメシロハラ
    ミズナ
    ギドリは採餌域を同じくするウミツバメ類と大きな群を形成する。
  • 齋藤 信夫
    植生学会誌
    1999年 16 巻 2 号 131-140
    発行日: 1999/12/25
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー
      1.青森県西津軽郡に発達する
    ミズナ
    ラ林の種組成と分布について調査した結果,
    ミズナ
    ラ-ホツツジ群集と
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集が確認できた.
      2.各群集の分布と気候,地形との対応関係を検討した結果,
    ミズナ
    ラ-ホツツジ群集は主として年平均降水量1800-2000mm,年合計降雪量400-600cmの多雪・多雨で,隆起・削剥・解体が激しく母岩が露出するような内陸部の山地帯に分布することが明らかになった.
      3.
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集は年平均降水量1600-2000mm,年合計降雪量200-700cmの,海成段丘群や岩木山裾野などに分布していた.
      4.
    ミズナ
    ラ-オオバクロモジ群集は気候要因よりも,地形的な要因によって分布が決められており,傾斜角が緩やかで,土壌層の厚い比較的安定した立地に発達する傾向を示した.
  • 生方正俊, 飯塚和也, 板鼻直栄
    日本林学会誌
    1999年 81 巻 4 号 275-279
    発行日: 1999/11/16
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    本研究は,天然林における
    ミズナ
    ラ集団の雄花着生特性の時間的•空間的変異および雄花着生特性と周辺環境との関係を明らかにする目的で行った。天然林内に設定した調査区(3ha)内のすべての
    ミズナ
    ラ個体について,1995年から1998年まで雄花着生状況を調査した。4年間を通じて,毎年全体の約半数の個体が雄花を大量に着生し,林分としては雄花着生量に年変動は少なかった。しかし,個体レベルでみると,雄花着生量の年次間変動は大きかった。900~3,600m2の小区画で,常に雄花着生の良い個体も常に悪い個体も,それぞれ集中分布する傾向がみられた。常に雄花着生の悪い個体は,常に良い個体に比べ,平均胸高直径が小さく,周囲木の個体密度が高い傾向がみられた。このことから,光や土壌養分をめぐる競争が雄花の着生に強い影響を与えていることが示唆された。
  • 林 一六, 中村 徹, 黒田 吉雄, 山下 寿之
    植生学会誌
    1996年 13 巻 2 号 87-94
    発行日: 1996/12/25
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー
      1.長野県野辺山(標高1,350m)のやや湿った立地に成立した
    ミズナ
    ラ林の成長を測った。測定は40年前まで薪炭林として用いていた二次林と、その林床および隣接した草原に植栽した
    ミズナ
    ラ幼樹について行った。林床には
    ミズナ
    ラとブナの幼樹それぞれ16本ずつ、隣接した草原には100本の
    ミズナ
    ラを植栽した。幼樹のサイズは
    ミズナ
    ラ平均0.47m、ブナ1.53mであった。草原に植栽した
    ミズナ
    ラ幼樹は0.53mであった。測定は1983年から1995年までであった。幼樹の計測は1983年から1993年までであった。
      2.林床に植えたブナは1986年の遅霜で14本が枯死したが、
    ミズナ
    ラはその時まだ開葉していなかったので、霜の害に遭わなかった。しかしその後、生き残った2本のブナは成長し続けたが、
    ミズナ
    ラは1995年までにすべての個体が死亡した。林外の草原に植えた
    ミズナ
    ラは順調に成長した。成木の
    ミズナ
    ラの平均胸高直径は1983年に11.5cmで、1995年には14cmとなり、12年間に2.5cm(1年間に2.1mm)成長した。その間に密度は400m^2当たり84本から73本に減少した。樹高は1983年に平均8.4mであったものが1995年には9.4mに成長した。
      3.林外に植えた
    ミズナ
    ラの幼樹の根元の直径は1993年には平均1.1cmであったが10年後の1993年には5.8cmとなった。樹高は1983年に平均0.53mであったものが1993年には2.21mとなり、1年間に0.168m成長した。
      4.成林した
    ミズナ
    ラ林の胸高直径のヒストグラムは1983年には正規分布からずれていたが、1986年にはほぼ正規分布となり、その後、正規分布への収束とそれからのずれが循環しているようにみえた。
      5.草原に植えた
    ミズナ
    ラの樹高と根元の直径の積の相対成長率(RGR)の変動と雨量、気温との間の重回帰分析によると、その年の
    ミズナ
    ラの成長には5月の雨がマイナスに作用していることがわかった。これは、その時期の雨そのものの効果ではなく、葉を展開するこの時期に天気がわるく日射量が少ないせいだと考えられた。
  • 山本 寛, 山本 麻希, 山崎 克之
    電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン
    2013年 7 巻 2 号 102-110
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/12/01
    ジャーナル フリー
    近年,実空間に多数設置したセンサから意味のある情報を収集する情報ネットワークを構築する,センサネットワークという技術に注目が集まっている.センサネットワークは元々は軍事目的の技術であったが,生態/環境観測,農業,スマートグリッドなど,幅広い範囲への応用が検討されている.特に野生生物の生態を観測することを目的とした生態観測の分野は,人が足を踏み入れることさえ困難な場所を対象とした長期的かつ広域な観測が求められるため,センサネットワークの適用分野として有力と考えられる.しかし,センサネットワークの構築に利用できるセンサやプラットホームは開発されているものの,センサデータを長期間収集し続けることのできる実用的なセンサネットワークが構築された事例は少ない.本稿では,まず生態観測のためのセンサネットワークの構築に利用できる要素技術を紹介し,筆者らが実施した新潟県粟島におけるオオ
    ミズナ
    ギドリ観測センサネットワークの構築事例を紹介する.この実験を通して,センサネットワークにより初めて得ることのできた生態学的な知見を述べ,生態観測の分野へセンサネットワークを適用する有効性を示す.
  • 関 伸一, 安田 雅俊
    Bird Research
    2021年 17 巻 S1-S8
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/22
    ジャーナル フリー

    瀬戸内海の南縁にあたる豊予海峡の高島(大分県)でオオ

    ミズナ
    ギドリ Calonectris leucomelas の新たな集団繁殖地を発見した.内部に土砂の堆積がなく過去数年以内に利用された可能性のある巣穴の確認数は122個,既知の巣穴の分布範囲の面積は0.28haであった.北側には瀬戸内海唯一の繁殖地である宇和島,南側の豊後水道には沖黒島,小地島がいずれもほぼ等距離に位置しており,高島はこの地域の小規模繁殖地の存続と遺伝子流動において重要となるかもしれない.繁殖地に設置した自動撮影カメラでは巣穴に出入りするオオ
    ミズナ
    ギドリとともに,捕食者となる可能性のあるクマネズミ属の種 Rattus sp.,特定外来生物であるクリハラリス Callosciurus erythraeus,ハシブトガラス Corvus macrorhynchos が撮影された.高島のクリハラリスは継続的な捕獲により個体数が減少傾向にあるが,その影響でクリハラリスと食物の一部が競合するクマネズミ属の種が増加する可能性があり,今後の経過をモニタリングする必要があるだろう.

  • *吉田 圭一郎, 濱 侃, 木澤 遼, 武富 元希, 宮﨑 泰成, 大澤 むつき, 宋 丹, 馬橋 雄大
    日本地理学会発表要旨集
    2020年 2020s 巻 P158
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/30
    会議録・要旨集 フリー

    I はじめに

    八ヶ岳南東麓には

    ミズナ
    ラ林が広く分布する.この森林は,薪炭林として繰り返し伐採され利用されてきたものが,その後放置されて成立した落葉広葉二次林である.

    これまでの遷移や更新動態についての研究では,発達度合いの異なる別々の林分を,時系列上に並べることで復元されてきた.しかし,森林の成立過程は,地形や土壌などの立地条件により差異が生じる可能性が指摘されている.そのため,森林の成立機構を検討するためには,大面積の永久調査区などを用いた,同一の場所での長期的な森林変化の実証的な調査が必要である.

    そこで本研究では,八ヶ岳南東麓の

    ミズナ
    ラ二次林について,1999年に実施された植生調査(持田ほか 2000)の再調査を2019年に実施し,過去20年間におよぶ落葉広葉二次林の変化を実証的に明らかにし,この森林の遷移過程を考察することを目的とした.

    II 調査地と方法

    調査地は,山梨県北杜市高根町清里の横浜国立大学教育学部附属野外実習施設敷地内にみられる

    ミズナ
    ラ二次林である.この森林は,1940年代半ばまでは薪炭林として利用されていたが,その後現在まで放置されてきた.

    1999年に設置された調査区と同じ位置に,20×140mの調査区を設置し,出現する胸高直径5cm以上の個体を対象として,毎木調査を行なった.タグと立木位置から個体識別を行い,主要な構成樹種の相対生長量を算出した.

    III 結果と考察

    過去20年間で,

    ミズナ
    ラ二次林の種組成には大きな変化はみられず,
    ミズナ
    ラやヤエガワカンバなどの落葉広葉樹が林冠層を構成していた.一方で,林分構造は変化しており,樹木の個体数は73%に減少し,胸高断面積合計(BA)は7.65㎡から8.46㎡へと増加していた(Table 1).

    林冠構成種では,

    ミズナ
    ラ以外の樹種の個体数がほぼ半減し,BAも
    ミズナ
    ラとカラマツ以外の樹種は減少していた.林分全体でのBAの増加は主として
    ミズナ
    ラによるものであり,
    ミズナ
    ラの相対優占度は1999年の23.0%から2019年には35.3%へと大きくなった.過去20年間の
    ミズナ
    ラの相対生長量は,アカマツやミヤマザクラなどに比べて有意に大きく,胸高直径5cm以上の新規加入個体のほとんどは
    ミズナ
    ラであった.

    これらのことは,伐採直後には多くの樹種が混在した森林が成立したものの(佐野ほか 2016),二次遷移の進行とともに,アカマツやミヤマザクラなどの遷移初期種が,耐陰性が高い遷移後期種の

    ミズナ
    ラと競合し,淘汰されてきたことを示している.また,
    ミズナ
    ラ以外の林冠構成種の更新は進んでおらず,種組成や林分構造が単純化しつつあることが示唆された.ただし,二次遷移の過程では,林冠ギャップの形成などをきっかけに複雑化する可能性もあることから,今後も調査を継続することで,二次遷移における
    ミズナ
    ラ二次林の構造変化やそのプロセスを明らかにしていく必要がある.

  • 田中 裕
    山階鳥類研究所研究報告
    1986年 18 巻 2 号 55-62
    発行日: 1986/09/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1.東京大学海洋研究所淡青丸•白鳳丸航海中に行なった海鳥の目視観察に基づき,ハジロ
    ミズナ
    ギドリの北太平洋における分布と分布域の表層水温との関係を調べた。
    2.ハジロ
    ミズナ
    ギドリは繁殖期には北太平洋西部の極前線域に,非繁殖期には北太平洋を東西に広く分布していた。
    3.ハジロ
    ミズナ
    ギドリが最も陸地に接近したのは,2月の伊豆諸島三宅島周辺海域と9月の三陸沖100浬の海域であった。
    4.分布域の表層水温は,8~28°Cの範囲にあり,最多分布域は5月の8°Cの水温帯であった。5月以外は,12~26°Cの範囲に平均的に分布していた。このことからハジロ
    ミズナ
    ギドリは繁殖地環境と同じような温暖域を好適水温としながら,一方,寒冷域も生息場所として選択できる種類であると考えられた。
  • 林 重雄, 今井 拓哉
    漂着物学会誌
    2021年 19 巻 13-14
    発行日: 2021/12/25
    公開日: 2022/06/08
    ジャーナル オープンアクセス
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