本研究の目的は, 従来のリアルタイム土中光センサによる可視・近赤外分光法を用いた土壌成分の推定手法に, 土中画像から得られた画像情報を加えることによる推定精度向上の検討である. 土中画像から得られる情報源として, カラー情報, 2次元高速フーリエ変換スペクトル, 自己相関関数及び濃度共起行列を用いた. 実験ほ場では, 土壌反射スペクトル及び土中画像から得られた特徴量を選択的に説明変数として加えた部分最小自乗回帰モデルを作成したところ, 有機物含有率推定モデルでは画像情報を加えることによる明確な精度向上は観測できなかったが, 含水比推定モデルでは自己相関関数から得られた特徴量を加えたモデルが最もよい結果を示した.
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