目的カード上り綿スライバを対称にする開回路比例動作のむら制御装置を試作した.そうして装置の特性を明らかにし, それに基く最適制御条件を決定し, 併せて短周期むらをできる限り制御せんとした.
成果1) 2対のローラ間で制御をし, その一対を検出にする開回路比例動作のむら制御装置において速応性を高めた結果, 装置全体の伝達関数はむだ時間のある2次おくれで, S=jω とおくと
G (jω) =Ke-jωL/ (jω/ωn) 2+2ξjω/ωn+1|G (jω) |=K/ ((1- (ω/ωn) 2) 2+ (2ξω/ωn) 2) 1/2
ただしωn : 折点周波数
L : むだ時間
K : 比例ゲイン∠G(jω)=-Tan-12ζω/ωn/1-(ω/ωn)2-ωL
2) スライバのむらに対する制御能力は次式で示される
.|Gs (λ) |= (1+1/ (1- (2πVm/ωnλ) 2) 2+ (2ξ2πVm/ωnλ) 2-2cos (ψ- (Lx-L)) /√(1- (2πVm/ωnλ) 2) 2+ (2ξ2πVm/ωnλ) 2) 1/2ψ=Tan-12ξ2πVm/ωnλ/1- (2πVm/ωnλ) 2
上式においてLx-Lに最適値が存在する.
ただしVm : 供給スライバ速度, λ : むらの波長, Lx : むらが検出されてからドラフトされるまでの時間
3) 最適制御をするローラゲージRは
R=Sc+S+l/2 (1+CV2)
ただしSc=LxVmで, この実験の場合ωn=17rad/sec, ξ=0.75, L=0.035secのとき最適値Lxは|Gs (λ) |式より0.12secである.
Sはフロントローラより変速点までの距離で, 高速繊維量と低速繊維量が等しい位置で, スライバのステープルダイヤグラムとドラフト比より算出される.
lはスライバの平均繊維長, CVはその変動係数である.
4) 短周期むらをある程度制御する.
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