YS-11以来の国産旅客機開発プロジェクトであるMRJの開発が佳境に入っており,航空機産業の規模も近年大きく伸びるなど,わが国航空機産業は大きな変革期を迎えており,これまで以上に,航空産業に関する人材育成などの産学官が連携した推進が求められている.
全機開発事業の開始と軌を一にして,産学官の有志において航空産業の課題整理とイノベーションの方向性の明示を目指すことを企図して議論を進めてきており,この一環として去る2016年国際航空宇宙展の特別講演として民間旅客機の完成機事業を有するブラジル,フランス及びカナダからそれぞれの国の事情に合致した産学官一貫した取り組みを進めている当事者を招聘し,併せて意見交換を行い,3カ国の航空産業に関する人材育成をはじめとする産学官が一貫となった取り組みなどを調査したので報告する.
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