三宅島に渡り英語教師を勤めて既に2年となり,その間ミシガン大学の補助も受けて八丈島,
八丈小島
,神津島,オンバセ岩,紙苗岩(蛇島),式根島,新島,地内岩,鵜渡根島及び大島を訪ねて得た鳥類の記録である。
オジロワシ三宅島阿古村,1957年1月(坪田村のミハルホテル所蔵標本)
オオワシ(4標本)1)坪田村,1937年冬(坪田小学校,幼鳥本製),2)坪田村屠殺場,1957年3月17日筆者採,幼鳥。3)同上,1958年2月12日採,幼鳥。4)阿古村屠殺場,1959年1月22日採,幼鳥。2)~4)の標本骨格はミシガン大学所蔵。
ミサゴ所々に巣を発見,3雛に脚輪を施した。
クロサギ1957-8は冬季も見たが1958-9冬には見ず,又他の島での観察を記す。
グンカンドリ1958年5月4日新島に出現。
オーストンウミツバメ1958年4月16日神津島に近いオンバセ岩に3巣(雛共)を発見,20日に紙苗岩(蛇島)に全島を蔽うオオミヅナギドリ及び本種の巣穴を発見した。島にはシマヘビが夥しく巣穴を占領し且被害を与え,又神津からカラスが雛を食べに来る(その行動を記述)。ここの蕃殖期は鳥島や硫黄島より少くも1カ月は遅い〔黒田久附記:この蛇島のウミツバメについては毎日グラフ(昭和25年4月20日号)に写真報道された〕。
ウミネコ
八丈小島
附近のコジネ岩に約50羽,祇苗岩に約300羽のコロニーを新たに発見した。
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