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クエリ検索: "前田えま"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 砂賀 道子, 二渡 玉江
    北関東医学
    2008年 58 巻 4 号 377-386
    発行日: 2008/11/01
    公開日: 2008/12/26
    ジャーナル フリー
    【目 的】 二期的乳房再建を決意した乳がん体験者の, がん罹患から現在までの自己概念の変化のプロセスと再建の意味づけを明らかにする. 【対象と方法】 乳房切除術後再建を行ったA氏と, 温存術を施行し2ヵ月後に再建術を決定したB氏を対象とし, ライフストーリー研究を参考に質的記述的に分析した. 【結 果】 自己概念の変化の類似性から抽出されたテーマは, 「1. 乳がんであることを人には言えない」「2. 乳房喪失・変形へのコンプレックスと生命の優先との間で揺れ動く」「3. 乳房再建への期待」「4. 乳房再建によって取り戻した自分らしい生き方・自信の回復」であった. 【結 語】 乳房再建術はボディイメージを高め, 女性としての新しい価値観を獲得していくための手段として有用である. 自己概念の変化のプロセスに沿って体験者の価値観の揺らぎや様々な思いを表出させ, その人に合った情報提供を行い, 自己価値観を高めていくことの重要性が示唆された.
  • 山田 紋子, 黒田 裕子
    日本クリティカルケア看護学会誌
    2015年 11 巻 1 号 41-51
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/01
    ジャーナル フリー
     本研究の目的は,横軸型腹直筋皮弁による一次乳房再建術を受けた初発乳がん患者の手術施行に関する意思決定から決定した手術の結果を認識していくまでのプロセスを明らかにすることである.研究参加者は,手術前に医師より乳房再建術の説明を受け,手術後1年以内の初発乳がん患者12 名であった.データ収集は半構成的面接法にて行い,質的帰納的に分析した.
     分析の結果,このプロセスは,まず手術の施行を決定していく局面は,【乳房全摘術施行の必要性の認知】,【乳房全摘による社会生活の否定的変化の予測】と【乳房喪失による精神的ダメージの予測】,【再建への期待】,【手術施行の決定への後押し】による【手術施行の自己決定】,【自家組織移植の検討】と【シリコン挿入の検討】,【自家組織移植の選択への踏ん切り】からなった.次に自分で決定した手術の結果を認識していく局面では2つのパターンを見出した.決定した結果に対する肯定的な認識のパターンは,【徐々に元通りに近づきつつある身体】と【再建によって維持される社会生活】,【再建への満足】,否定的な認識のパターンは,【手術によって変容してしまった身体】,【選択した再建方法への後悔】からなった.
  • ―初発乳がん患者により語られた内容の分析から―
    若崎 淳子, 掛橋 千賀子, 谷口 敏代
    日本クリティカルケア看護学会誌
    2006年 2 巻 2 号 62-74
    発行日: 2006年
    公開日: 2015/05/19
    ジャーナル フリー
    患者の語りをもとに,ガイドラインに沿った乳がん診療を受ける周手術期にある乳がん患者の心理的状況を明らかにし患者心理に基づく看護援助への手がかりを得ることを目的に,乳房手術を受ける初発乳がん患者 9 名を研究参加者として半構成的面接調査を実施した.
    質的帰納的手法により面接内容を分析した結果,周手術期にある乳がん患者の心理的状況として,【がん罹患の自覚と動揺】【生への希望】【逆境の中の前向きさ】【周囲の支えによる安心と感謝】【がん治療を引き受ける心の覚束無さ】【役割遂行困難による心配】【乳房への愛着】【がん医療への要望】の 8 カテゴリーが抽出された.看護援助の手がかりとして,手術前後を通じて発せられる患者の生きたいという気持ちへの応答,他者との関係における乳房への思い出に起因する乳房への愛着と未練への支援,患者が担う役割の把握および患者自身が治療過程を見通せる説明と治療に伴う身体的自己像変化の気がかりへの対応,患者の奮起を促す言葉かけ,乳がん体験により変化した心境や人生観を踏まえた関わり,が得られた.また,困難な状況にあっても容易に屈することなく乗り越え精神的に自ら回復する力としての,患者の中に在る逆境の中の前向きさに注目し,患者の肯定的心理に着目した看護の検討が示唆された.
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