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クエリ検索: "受容体拮抗薬"
11,771件中 1-20の結果を表示しています
  • 植田 薫, 落合 浩之, 川辺 勝弘, 本間 誠次郎, 塚本 國雄
    薬物動態
    1995年 10 巻 6 号 743-765
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    [14C]TZU10mg/kg をラットに静脈内投与し,生体内分布,尿,糞および胆汁中排泄,さらに血中推移について総放射能および主代謝物の両面から詳細に検討し,以下の結論を得た.
    1.主代謝物であるM-1,M-2およびM-3の定量に LC/MS-SIM を用いることにより,従来の GC/MS 等による測定に比べ,3化合物の定量を精度よく短時間に,かつ同時に行うことが可能となった.
    2.血液中総放射能および血漿中M-1濃度はいずれも2相性に減少し,α相のT1/2はそれぞれ 0.38,0.17時間,β相で3.82,0.77時間であった.血漿中M-2およびM-3濃度の T1/2 はそれぞれ 1.36,0.91時間であった.
    3.[14C]TZUの体内分布では,肝臓,腎臓のような代謝および排泄組織,胃および小腸のような作用組織,あるいは耳下腺,顎下腺などの分泌組織において総放射能が高いが,ほとんどの組織においてその消失は速やかであり,72時間後までに投与量の 0.1%以下あるいは検出限界以下となった.
    4.主要組織の radio-HPLC 分析パターンより,投与15分後では,肝臓を除く4種の組織(脳,胃,小腸および腎臓)で,放射能がM-1,M-3,M-2画分の順で高く,それらの合計は総放射能の大半を占めていた.よってこれら3種が TZU の主代謝物であり,時間の経過に伴い酸化的代謝あるいは抱合を受けて極性の高い画分へ移行することが判明した.
    5.主要7組織について,ラット尿中における3種の主代謝物(M-1,M-2およびM-3)濃度を LC/MS-SIM により定量した結果,3代謝物ともに,精巣を除くすべての組織で T1/2 が 3.4時間以下と速やかな消失を示した.
    6.精巣での総放射能の T1/2 は 10.5時間と比較的長く,これはM-2およびM-3に基づくものと判明した.
    7.TZU の薬効の標的組織である胃および小腸では,薬理活性を有する代謝物であるM-1が最も高濃度であり,すぐれた H2拮抗薬としての特徴が認められた.
    8.肝臓においてはM-3の濃度が非常に高いことから,酸化的脱アルキル化でフェノール体(M-3)が,主として肝臓で生成することが確認された.
    9.投与48時間後までに投与した放射能の約87%が尿中に,約8%が糞中にそれぞれ排泄された.尿中の主代謝物はM-3であり,その約半分は抱合体であった.糞中ではこれら3代謝物の排泄比率は投与量の 0.3% とほぼ同等であった.
    10.胆痩ラットでは投与後48時間までに投与した放射能の 20% が胆汁に排泄された.M-1,M-2画分の放射能はいずれも投与量の0.3%であるのに対し,M-3画分は約8%と最も高く,そのほとんどが抱合体であった.
  • 落合 浩之, 長尾 康治, 藤方 明, 川辺 勝弘, 塚本 國雄, 岩村 敏
    薬物動態
    1995年 10 巻 6 号 766-778
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    [14C]TZUを雄性イヌに単回静脈内投与したときの血中濃度推移,代謝および排泄について検討した.
    1.血液中放射能は投与2時間まで緩やかな減衰を示し,投与12時間までより速い消失相が認められた後半減期 7.34hr で減衰した。血漿中放射能も同様の推移を示した.
    2.血漿および尿中の主代謝物 M-1,M-2 および M-3 について,これら3種の LC/MS-SIM による同時定量法を確立した.
    3.血漿中M-1濃度は投与後10分に最高値(15.O nmol/ml)を示した後,半減期 0.22hr(T1/2α)および 1.71hr(T1/2β)の二相性で減少し,投与後24時間では定量限界以下であった.血漿中 M-2 濃度は投与2時間に最高値(2.8 nmol/ml)を示した後,半減期 1.93hr(T1/2α)および 6.77hr(T1/2β)の二相性で減少した.血漿中 M-3 濃度は投与後2時間に最高値(0.5nmol/ml)を示した後,半減期 3.05hrで減衰した.
    4.投与24時間までの放射能の尿および糞への排泄率はそれぞれ 71.9% および 15.1%(合計87.0%)であり,168時間までの総排泄率は 98.4% であった.
    5.尿中代謝物 M-3 の割合が酵素加水分解によって約4倍増加したことから,M-3 はグルクロン酸あるいは硫酸抱合を受けて排泄されると推定された.一方,M-1 および M-2 は抱合を受けずに排泄されると推察された.
    6.LC/MS-SIM により求めた代謝物 M-1,M-2 および M-3 量の合計は血漿中および尿中放射能量の約50%および60%であることが判明した.
  • 稲田 充, 松永 寛, 川端 哲, 杉戸 耕太, 鈴木 信治
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2009年 52 巻 5 号 1139-1140
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/11/17
    ジャーナル 認証あり
  • 佐藤 哲, 片岡 智美, 篠 道弘, 西崎 久純, 安達 勇
    Palliative Care Research
    2008年 3 巻 1 号 216-220
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/06/27
    ジャーナル フリー
    がん性疼痛の中でもオピオイドが奏効しにくい神経障害性疼痛に対してNMDA受容体拮抗作用を持つケタミンの有用性は高い. 今回, ケタミン内服液を使用した31症例を対象に投与量や継続期間などについて検討した. 治療効果が認められ継続投与された症例は22症例であった. 継続された症例における開始時の服用量は平均107.3mg/日, 服用期間は平均63日であった. 効果はあったが, 有害事象が観察されたため中止となった症例は7症例(嘔気・嘔吐4症例, 傾眠3症例)であった. 十分な効果が認められなかった症例は2症例であった. 神経障害性疼痛に使用して有効だった症例は18症例中14症例あり, ケタミンの内服液は神経障害性疼痛の緩和に有効であることが示された. Palliat Care Res 2008; 3(1): 216-220
  • 村松 弘康, 古田島 理佐, 佐藤 哲夫
    アレルギー
    2001年 50 巻 6 号 540-546
    発行日: 2001/06/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
    セラトロダストはトロンボキサンA2(TLA_2)受容体拮抗剤であるが,気管支喘息患者全例に有効なわけではなく,有効例/無効例が明確に分かれることも事実である.今回我々は,セラトロダストの臨床効果を"投与前に予測し得るか否か"を検討する目的で,薬剤投与前の尿および喀痰を採取し,TLA_の代謝産物であるTXB_2と11-DHTXB_2を測定し,その値と薬剤投与後の臨床効果との間に相関があるか否かを検討した.その結果,有効群と無効群間での比較検討においては,セラトロダスト投与前の喀痰中/尿中TXA_2代謝産物の濃度には,いずれも有意差は得られなかったが,箸効群(4例)と非著効群間の比較検討においては,暮効例の尿中11-DHTXB_値は薬剤投与前から有意に高値を示していた.すなわち,尿中11-DHTXB_2が高値を示す気管支喘息患者では,セラトロダストが署効を示す可能性が示唆された.
  • 高山 文夫, 畑 俊輔, 江角 凱夫, 神 義容, 岡村 裕一
    薬物動態
    1995年 10 巻 2 号 257-268
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    14C-MK-954をラットに10mg/kg経口投与し,胎盤通過性および乳汁中への移行について試験を行い,以下の結果を得た.
    1.妊娠13日目の全身オートラジオグラムにおいて胎児への放射能の分布はほとんど認められなかった.
    2.妊娠18日目の全身オートラジオグラムにおける胎児への放射能の分布は,妊娠13日目に比較し,わずかに高くなる傾向が認められた.
    3.妊娠18日目の胎児および胎児組織はいずれも投与後8あるいは24時間に最高濃度を示し,母体血漿中放射能濃度の2.3倍以下であった.
    4.乳汁中放射能濃度は投与後8時間に最高濃度0.30μg eq./mlを示したのち,48時間まで半減期16時間で消失した.同時に測定した血漿中放射能濃度と比較すると,乳汁中放射能濃度はいずれの時点においても低く,血漿中放射能濃度の45%以下であった.
  • 井上 洋西
    ファルマシア
    1996年 32 巻 10 号 1221-1225
    発行日: 1996/10/01
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
  • 久保 惠司
    化学と教育
    2006年 54 巻 3 号 138-141
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2017/06/30
    解説誌・一般情報誌 フリー
    レニン・アンジオテンシン系は重要な血圧調節系の一つであり,この系の昇圧因子であるアンジオテンシンIIの作用を阻害する化合物が新規な高血圧症治療薬になると考えられ,世界中で活発な探索研究が行われた。本稿では,複素環化合物の合成研究の過程で見出したイミダゾール酢酸誘導体から我々が発展させ,結実させた,力ンデサルタンシレキシチルの研究開発について紹介する。
  • 木村 雅昭, 三谷 博信, 磯村 八州男
    日本薬理学雑誌
    2002年 120 巻 5 号 353-360
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/01/28
    ジャーナル フリー
    バルサルタン(ディオバン®)は,ノバルティスファーマ社で合成された選択的AT1
    受容体拮抗薬
    である.AT1受容体に対する選択性が高く,昇圧因子として作用するAIIに対して競合的に拮抗し,持続的な降圧作用を示す.バルサルタンの降圧作用を,ナトリウム枯渇マーモセットを用いて覚醒下かつ無拘束下で検討すると,バルサルタンの経口投与は心拍数には影響をおよぼすことなく,用量依存的に平均血圧を低下させ,長時間にわたりその作用を持続した.2腎性片側狭窄(2K1C)型高血圧モデルラット,自然発症高血圧ラット(SHR)などの動物モデルにおいても,バルサルタンの単回投与および連続経口投与は用量に依存した持続的な降圧作用を示し,休薬時に血圧のリバウンド現象は観察されなかった.また,脳卒中易発症性SHRおよび急性虚血性心不全モデルラットにおいて,バルサルタンは高血圧に伴う血管肥厚,心肥大,腎障害の発症·進展を有意に抑制した.さらに,高血圧症治療における他剤との併用を考慮し,バルサルタンと利尿降圧薬またはACE阻害薬との併用効果を検討したところ,SHRにおいて,バルサルタンと利尿降圧薬との併用は,バルサルタン単独投与に比較して降圧増強効果を示した.また,ACE阻害薬との併用では,NO合成阻害薬を投与したSHRにおいて生存率の延長が認められた.軽症~中等症の本態性高血圧症患者を対象に実施した第II相臨床試験において,バルサルタンは良好な降圧効果と高い安全性を示した.さらに,併用による臨床的有用性について,利尿降圧薬またはカルシウム拮抗薬投与により十分な降圧効果の得られない軽症~中等症の本態性高血圧症患者に対して,バルサルタンの併用効果を検討したところ,併用による優れた降圧効果と高い安全性が示された.副作用症状は軽度~中等度であり,重篤なものはなかった.第III相臨床試験では,本態性高血圧症に対して,類薬と同等以上の有用な降圧薬であることが示された.以上,バルサルタンは高選択的AT1受容体拮抗作用により降圧作用を示す安全性および有効性にすぐれた薬剤であり,有用な高血圧症患者の治療薬として期待される.
  • 乗鞍 良, 吉森 丈夫, 村上 剛, 中西 真智子, 溝尻 顕爾
    薬物動態
    1993年 8 巻 1 号 113-125
    発行日: 1993/02/20
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    The absorption, distribution, metabolism and excretion of S-1452 were studied after a single oral or intravenous administration of 14C-labelled compounds at a dose of 5mg/kg in beagle dogs and cynomolgus monkeys.
    1. After a single oral or in travenous administration to dogs, taurine-conjugated metabolites were detected in plasma. In monkey plasma at the same dose regimens, high concentrations of glucuronides were found.
    2. S-1452 was metabolized mainly by β-oxidation at the α-side chain, hydroxylation of the 5- or 6-position of the bicyclo ring and taurine or glucuronic acid conjugation in dogs and monkeys as well as in rats.
    3. The half-lives (t1/2β) of (+)-S-145 in plasma were calculated to be 60min in dogs and 30min in monkeys. These were larger than that observed in rats.
    4. The bioavailability of (+)-S-145 after oral administration of 14C-S-1452 was estimated to be approximately 43% in dogs and 5 % in monkeys. The result for dogs suggests that almost no first-pass effect occurred, because absorption after the oral administrtion was estimated to be 40 ?? 50% of the dose in dogs in this study. In contrast, the low bioavailability in monkeys suggests that the first-pass effect of (+)-S-145 in liver or intestinal tracts is very extensive.
  • 岡田 正治
    循環器専門医
    1999年 7 巻 2 号 214
    発行日: 1999/10/15
    公開日: 2018/05/28
    ジャーナル フリー
  • 選択的アルドステロンブロッカー
    北村 正樹
    耳鼻咽喉科展望
    2007年 50 巻 6 号 432-434
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • ―オレキシン受容体拮抗薬―
    北村 正樹
    耳鼻咽喉科展望
    2015年 58 巻 2 号 124-127
    発行日: 2015/04/15
    公開日: 2016/04/15
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 徹
    心臓
    2006年 38 巻 2 号 101-104
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • 齋藤 誠, 河合 実, 小林 優子, 安部 晴彦, 是恒 之宏, 恵谷 秀紀, 北村 良雄, 赤野 威彦
    臨床薬理
    2003年 34 巻 2 号 37-42
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The effects of angiotensin II type 1 receptor antagonists on serum uric acid (UA) levels were retrospectively examined between December, 1998 and December, 2001 in patients who received 50 mg losartan potassium (LOS) or 8 mg candesartan cilexetil (CAN) per day for 12 months without any change in the prescription over 12 months after initiation of administration. Serum creatinine level at baseline was below 1.2 mg/dL.
    Patients having a pretreatment level of serum UA within the normal range (UA≤7.0 mg/dL) and receiving LOS were arbitrarily assigned as NLOS (n=34) and those exceeding the normal range, as HLOS (n24). Similarly, NCAN (n=35) and HCAN (n=30) were assigned, respectively.
    In all NLOS, HLOS, NCAN and HCAN groups, no change was observed in urea nitrogen or serum creatinine level at 12 months after administration of the drugs. The serum UA level was decreased significantly after administration in HLOS group, whereas no significant change was noted in NLOS group-Although the serum UA level was increased significantly at 12 months as compared with the pretreatment value in NCAN group, the levels remained within the normal range. The serum UA levels stayed within the normal range in HCAN group.
    Among those who were treated with LOS at a dose of 50 mg per day, serum uric acid levels 12 months after administration showed no change as compared with the pretreatment values in patients with normal renal function and UA≤7.0 mg/dL. Further, the serum uric acid levels after 12 months significantly decreased to 7.0 mg/dL or below as compared with the pretreatment values in patients with UA>7.0 mg/dL. These results might be attributed to the lowering effect of LOS.
    This retrospective study suggested that LOS has a lowering effect on serum uric acid levels in patients with hyperuricacidemia but CAN has no such effect.
  • 乗鞍 良, 吉森 丈夫, 村上 剛, 中西 真智子, 溝尻 顕爾
    薬物動態
    1993年 8 巻 1 号 83-96
    発行日: 1993/02/20
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    The absorption, distribution, metabolism and excretion of S-1452, a new thromboxane A2 receptor antagonist, were studied after a single oral or intravenous administration of 14C-labelled compounds at a dose of 5mg/kg to fasted and non-fasted rats. Also, using 3H-(+)-S-145·Na, in vitro binding to serum protein was investigated in experimental animals and humans.
    1. After oral administration, 14C-S-1452 was almost completely absorbed in both fasted and non-fasted rats, and approximately 90% of the dosed radioactivity was excreted into the bile.
    2. Plasma concentration profiles of radioactivity, (+)-S-145 and its metabolites after an intravenous administration to fasted rats were similar to those found with non-fasted rats.
    3. The bioavailability of (+)-S-145 after an oral administration of 14C-S-1452 was estimated to be approximately 70% in fasted and 30% in non-fasted rats. This suggests that the hepatic first-pass effect of (+)-S-145 in rats is extensive and that it is influenced by the gastric emptying rate.
    4. After oral administration of 14C-S-1452, the plasma concentration of dihydrobisnor was higher than bisnor. This suggests that the reduction of the ethylene bond at the α-side chain of (+)-S-145 occurs predominantly rather than β-oxidation.
    5. The major metabolites excreted in urine were 5-OH-tetranor and 6-OH-tetranor, which were hydroxylated at the 5- or 6-position of bicyclo ring, respectively. In the bile, main fraction of the radioactivity was excreted as conjugated metabolites, with more taurine conjugates than glucuronides.
    6. The in vitro binding to serum protein of (+)-S-145 accounted for more than 95% in all species studied.
  • 奥平 勝, 天羽 康雄, 仲野 俊成, 河島 祥彦, 北尾 優子, 中村 昌弘, 公手 修一, 平松 新, 水野 孝子, 鮫島 美子
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1989年 31 巻 3 号 710-716
    発行日: 1989/03/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     H2プロッカーを含め,各種抗潰瘍剤に抵抗した難治性胃潰瘍についてその背景因子と治癒経過などを易治性胃潰瘍と比較検討し,また,難治性胃潰瘍に対するH2プロッカーの有用性,悪影響についても検討した. まず,難治,易治性胃潰瘍における背景因子の比較では, 1)性別では,いずれも男性に多く,特に難治例における男女比は6:1であった. 2)年齢分布,潰瘍占居部位,内視鏡所見,潰瘍数,十二指腸潰瘍合併,合併症の有無については,有意な差はみられなかったが,難治例では胃角部,周堤を有するものが多く,また,合併症を有するものが多かった. つぎに難治性胃潰瘍に対する治癒経過に及ぼすH2プロッカーの影響についてみたところ,H2プロッカー非投与群に比べ,治癒経過そのものに大きな影響を与えなかったと考えられた.しかし,治療面からは,単一のH2プロッカーで治療を続けるより,種類を変更する方が有用であった. H2プロッカーの悪影響として,H2プロッカー投与症例,特に難治例にカンジダ検出率が高いことが示唆され,今後慎重に対処すべきと思われる.
  • 内田 美帆, 松山 敏之, 近松 一朗
    耳鼻咽喉科臨床
    2022年 115 巻 1 号 59-65
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/01/01
    ジャーナル 認証あり

    Angiotensin-converting enzyme (ACE) inhibitor-induced angioedema is commonly known as drug-induced angioedema, and can causes upper airway obstruction. On the other hand, angiotensin II receptor blockers (ARBs) are considered as being useful to avoid angioedema, as they exert their antihypertensive effect without increasing the serum bradykinin levels. However, with the increasingly wide use of ARBs, a steadily increasing number of cases of angioedema associated with ARB use have been reported. Herein, we report two cases of ARB-induced angioedema. A 69-year-old man and a 50-year-old woman who were taking ARBs for the control of hypertension were referred to our hospital for throat edema. As the ARB prescribed was suspected as the cause of the angioedema in both cases, the drug was withdrawn in both, and treatment was initiated with corticosteroids, tranexamic acid, and antihistamines. In both cases, the throat edema improved promptly within a few days, and no recurrence of the symptom has been noted for several years after discontinuation of the ARBs. Herein, we discuss potential therapeutic agents for angioedema, and also the clinical features of ARB-induced angioedema based on a review of 8 cases of ARB-induced angioedema reported in the literature. Angioedema induced by ACE inhibitors and ARBs has been classified as bradykinin-type angioedema as well as hereditary angioedema. The efficacy and safety of a C1-inactivator preparation and a selective bradykinin B2 receptor antagonist for ARB-induced angioedema are expected to be further verified.

  • 平野 弘之
    薬学図書館
    1993年 38 巻 3 号 190-195
    発行日: 1993/07/31
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
  • 廣津 京一, 衛藤 公洋, 有馬 徳行, 西峯 秀夫
    薬物動態
    1999年 14 巻 2 号 92-104
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    14C標識塩酸アザセトロソをラットに経口投与して,吸収,分布,代謝および排泄について検討した.
    1.塩酸アザセトロンは主として小腸から吸収された.吸収率は,胆管痩ラットにおける胆汁中および尿中放射能排泄率の合計から91%以上と算出された.0.4,2および10mg/kgのいずれの投与群でも,血漿中放射能濃度は投与後0.6時間以内にCmaxを示し,6.7-8.0時間のt1/2Zで消失した.t1/2Zには投与量による差異はなかったが,CmaxおよびAUC0-∞は投与量比以上に増加した.
    2.投与後,放射能は速やかに各組織に移行し,ほとんどの組織で投与後1時間に最高濃度を示した.この時点では消化管および膀胱の濃度が高く,ついで,肝臓,下垂体,腎臓,顎下腺,膵臓および肺の濃度が高かった.投与後24時間では多くの組織で放射能濃度が検出限界以下であった.
    3.0.4,2および10mg/kgを投与すると,いずれの投与量でも投与後48時間以内に投与量の96%以上が排泄され,体内からの放射能の消失は速やかであった.2mg/kg投与時の投与後96時間では体内に放射能を検出できなかった.胆管痩ラットに投与すると,投与量の増加と共に,尿中放射能排泄率が有意に増加し,胆汁中放射能排泄率は有意に減少した.胆汁中に排泄された放射能の約24%が腸肝循環により再吸収された.
    4.尿中および糞中,ならびに胆汁中の代謝物には投与量による質的な差異はなかったが,量的な差異がみられた.胆管痩ラットの尿中にはアザセトロンおよびM1が多く排泄され,胆汁中にはM1およびM3が多く排泄された.10mg/kg投与では,0.4および2mg/kg投与時よりもアザセトロンの尿中排泄率が有意に増加し,主代謝物であるM1およびM3の胆汁中排泄率が有意に減少した.食餌により吸収率は低下したが,代謝の変動はなかった.
    5.以上の結果から,14C標識塩酸アザセトロンの非線形動態の原因は,主として,アザセトロンの肝臓での代謝能の飽和であることが示唆される.
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