新潟県佐渡島真野湾における3ヵ所の砂浜海岸及び新潟市西部の
四ツ郷屋
浜において,サクション及び4種の底質硬度指標それぞれ測定し,
四ツ郷屋
浜における飽和水位と4種の底質硬度指標との関係を明らかにすることによって,安価かつ簡便な形で砂浜海岸汀線域における調査の高度化とその普及に資することを目的とした。佐渡島真野湾における3ヵ所の砂浜海岸において,サクションと4種の底質硬度指標は直線回帰が可能であった。また,
四ツ郷屋
浜の砂を用いた飽和水位と4種の底質硬度指標及び
四ツ郷屋
浜における4種の底質硬度指標とサクションの関係性から,サクションと硬度の同時測定データが蓄積されているところではその回帰式を求めその切片を,サクションが測定できない場合には静水位0cmの硬度を現場の砂を用いて測定することで,飽和状態の推定が可能と結論づけられた。これらの結果は従来の知見とよく一致し,妥当であるといえる。また,この手法では飽和状態の推定が回帰式の切片より正確に出来る可能性もあるため,早急に知見を蓄積して本手法の汎用性を確立してゆく必要がある。
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