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クエリ検索: "土居流"
6件中 1-6の結果を表示しています
  • 博多祇園山笠の事例
    日比野 愛子, 杉万 俊夫
    ジャーナル「集団力学」
    2011年 28 巻 42-65
    発行日: 2011/08/01
    公開日: 2013/04/12
    ジャーナル フリー
     本研究は、人口減少の中、いかにして伝統的な祭りを維持するかを考えるために、福岡市博多部で鎌倉期から続いている博多祇園山笠(以下、山笠)を事例に、山笠がいかなる人々によって支えられているかを調査、分析したものである。山笠は、7つの流(ながれ:一つの流は約600~1000人で構成)によって行われ、流ごとに重さ約1トンの山(大きな神輿)を担ぎ、ゴールまでの時間を競う。昔から山笠は地元(博多部)の住民によって行われてきたが、博多部の1970年代以降の人口減少により、地元住民だけで維持することが困難になった。こうした苦難の時代を乗り越え、現在でも、福岡の夏を彩る代表的な祭りとして大々的に営まれている。本研究では、2009年に実施した質問紙調査の結果を中心に、山笠がどのような人々によって営まれているかを検討した。具体的には、山笠を構成する7つの流の一つ、
    土居流
    で現場研究を実施し、「いかなる人たちがどこから集まってきているか」を調査した。
     調査の結果、
    土居流
    の参加者は、地元住民が2割、残る8割は地元外からの参加者であった。他の流では地元住民の比率が大きいところもあるが、いずれの流を見ても、山笠は実質的に福岡市の祭りになっていることが確認された。ただし、山笠の中核メンバーは、地元住民であり、地元住民を抜きに山笠は存在しえない。子どもの頃から自然に参加してきた地元住民にとって、山笠は、自らの生きがいになっていた。同時に、現在の山笠は、地元以外からの多数の参加者にも支えられている。山笠ならではの人間関係や達成感は、地元以外の参加者にとって大きな魅力となっていた。地元以外の参加者の中には、地元の人と同様の重要な役職についている人も少なくない。山を担ぐ重要な役割についても、地元の人と分担し合っていた。
     山笠を維持するには、地元住民の関与を持続するのはもちろんだが、他方では、さらに地元以外の人々を巻き込んでいくことが必要と思われる。本研究では、その基礎資料として、地元以外の参加者が、「どのようなきっかけで、いつごろから」参加し始めたのかを分析した。その結果、地元以外の参加者の約6割は、知人から依頼される(誘われる)か、あるいは、自ら申し込んで、「ここ10年以内」に参加し始めた人たちであることが見出された。大まかなイメージとして、「数年前から参加し始めた20、30歳代の人」というのが、地元以外の参加者の6割を代表するイメージと言える。言いかえれば、「つい最近」参加し始めたばかりの若い人たちというイメージである。
     山笠には、直接的な運営を担う人たちを中核にしつつ、多様な立場の人々が携わる重層的な構造が形成されており、こうした重層性が山笠の活気を支えていると考えられる。今後の山笠の継続には、人口構成の変化に伴い、山笠運営の仕組みをどのように再調整していくかが鍵となるだろう。
  • 伊藤 裕久, 菊地 成朋, 箕浦 永子, 伊藤 瑞季
    住総研研究論文集
    2015年 41 巻 97-108
    発行日: 2015年
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,博多における地縁的結合の重層に注目しながら,個別の「町」と「流」の内部構造について社会=空間構造の実態と特性,さらに近代への変容過程について解明した。祭礼組織である「流」は近世を通じて地縁的結合の柱として行政機構の末端にも位置づけられていったが,明治期には行政区や学校区による新たな地縁的結合が形成されたことにより,再び祭礼組織として相対化されたことが明らかとなった。博多の社会=空間構造は,「流」による南北通を主軸とした構造から,近代の都市インフラの影響を受けつつ,行政区,学校区,商工人分布ともに東西通を主軸とした構造に変容していった。
  • トライボロジスト
    2024年 69 巻 4 号 319-328
    発行日: 2024/04/15
    公開日: 2024/04/15
    ジャーナル 認証あり
  • 古代から秀吉の博多再興 (町割り) まで
    秀島 隆史
    日本土木史研究発表会論文集
    1986年 6 巻 258-269
    発行日: 1986/06/25
    公開日: 2010/06/15
    ジャーナル フリー
    およそ、都市の発生とその発展は、その都市の位置的立地条件と自然的環境条件に基くものを基盤としている。しかしながら、各都市の持つ性格やその独特の形態に関しては、人為的な施策の経緯が深く関与していることも事実である。
    福岡市は九州北部にあって、昭和47年に政令都市に指定された人口120万を超える西日本第一の都市であるが、この福岡市の中心市街地区の都市形態は甚だ特異なものであり、全国的に見ても極めて珍しいタイプの様相を示していると思われるものである。それは、町人町として独特の発展過程を辿った「博多」と、城下町として形成された「福岡」とがドッキングする形の、所謂「双子町」的な形態によるものである。
    福岡市の発生の歴史は極めて古いが、その繁栄の発端は平清盛による「袖の湊」の築造であり、次のエポックは豊臣秀吉の「博多再興 (町割り)」であり、次は筑前・黒田藩の初代藩主・長政の「福岡城下町」の建設であった。いずれも名だたる武将であり、かつ土木的技術集団とその組織を駆使し得た人物の事跡である。
    本論は、この福岡市の発生とその発展過程について、主として土木的視点から考察を試みたものであるが、城下町建設以後については (その2) で述べたい。
  • 水嶋 克典, 安保 文華, 糸井 孝雄
    日本建築学会計画系論文集
    2004年 69 巻 585 号 133-140
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2017/02/09
    ジャーナル フリー
    A monument installed in a station square introduces its message related to be installed place because of the location. Therefore, it is considered that the expression structure consists of both the expression content is the message and the expression mode realizes the expression content. This basic study clarifies the expression structure and its tendencies of monuments in Shinkansen station squares by typifying their expression constituent elements and the relation between typified items. The following results were obtained about the expression structure and its tendency. The expression content is expressed by the motif. A motif is expressed with the form, the material and etc. The expression structure is constituted by the relation between classification items can be collected. There are combination patterns about the appearance of classification items. When two or more classification items appear, the tendency of the relation between classification items becomes complicated.
  • 博多祇園山笠を例に
    金 思穎
    関東都市学会年報
    2021年 22 巻 50-64
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2023/11/07
    ジャーナル フリー
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