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クエリ検索: "土屋飛鳥"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 高橋 哲也
    日本腹部救急医学会雑誌
    2013年 33 巻 4 号 727-730
    発行日: 2013/05/31
    公開日: 2013/07/26
    ジャーナル フリー
    要旨:症例は53歳,男性。転倒後の腹痛のため当院へ搬送された。腹部dynamic CTで膵尾部は造影効果不良でその周囲に広がる血腫がみられ,主膵管損傷を伴う膵損傷と考えられた。手術療法を勧めたが拒否されたため保存的治療を行った。第10病日のMRPで主膵管は尾部で不明瞭化しており,またCTで膵尾部に2ヵ所の嚢胞性病変を認めた。第12病日より発熱と腹痛が出現し,第16病日のCTで膵嚢胞は増大しており,感染性仮性膵嚢胞と考えられた。保存的治療の限界であり手術時の視野確保目的に内視鏡的ドレナージを行うこととした。第17病日の内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)では尾部主膵管は造影されなかった。嚢胞内へ経鼻的にpig─tailチューブを挿入したところ,ドレナージは効果的で嚢胞は消失した。第66病日にチューブを膵管ステントへ変更したが,腹痛や嚢胞の再燃はなく経過良好で第70病日に退院した。膵管損傷に対するステント治療は低侵襲で効果的であるが適応が不明確なためさらなる症例の集積が必要である。
  • 神野 孝徳, 久留宮 康浩, 世古口 英, 小林 聡, 河合 清貴, 桐山 宗泰
    日本臨床外科学会雑誌
    2016年 77 巻 5 号 1223-1228
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー
    症例は60歳,男性.鉄製の柵に上腹部を強打し当院に救急搬送された.腹部CTで膵頭部損傷を認めた.内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)では造影剤の漏出は認めなかったが,膵管損傷を強く疑い内視鏡的経鼻膵管ドレナージ(ENPD)チューブを留置し保存的治療を行った.第2病日のENPD造影検査で膵頭部主膵管より造影剤の漏出を認めIIIb型膵損傷と診断したが,全身状態は安定していたため慎重に保存的治療を継続した.第25病日にENPDチューブを抜去し,内視鏡的逆行性膵管ドレナージ(ERPD)チューブに交換,チューブを留置したまま第36病日に退院となった.受傷3カ月後に造影剤の漏出のないことを確認しERPDチューブを抜去,その後再燃することなく受傷13カ月後に終診となった.
    IIIb型膵損傷に対し膵管ドレナージにより手術を回避できる症例が存在するため,その適応や治療方針に関し,今後さらなる症例の集積と検討が必要である.
  • 高橋 英幸, 栗栖 茂, 八田 健, 小山 隆司, 梅木 雅彦, 宮本 勝文, 大石 達郎, 坡平 英樹, 吉岡 勇気, 上田 泰弘
    日本腹部救急医学会雑誌
    2011年 31 巻 6 号 889-894
    発行日: 2011/09/30
    公開日: 2011/11/22
    ジャーナル フリー
    主膵管損傷に対する治療は膵切除または再建が確実であるが,日本外傷学会分類IIIb型に対する治療法はいまだ確立していない。当院と関連施設で28年間に経験したIIIb型膵損傷は14例。緊急ERPを10例(1例は術中)に施行した。治療法は膵頭十二指腸切除5例,体尾部切除3例,Letton & Wilson法3例,主膵管縫合,ドレナージ,ステント治療が各1例であった。手術関連死亡は初期に経験した1例のみであり,満足いく結果であった。術式決定のために,確実な主膵管の評価が重要でありERPが有用である。症例によっては,内視鏡的ステント留置により手術を回避できる場合もあり,今後ますますERPの重要性は増してくるであろう。
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