都市における高木の保全のあり方を検討することを目的に, 地域のシンボル的存在として残存する巨樹を取り上げ, 研究を行った。調査地は, 平坦な地形で多くが住居系の土地利用であり, 調査木のような大きい木が周辺にみられない地域とした。調査木について, 持ち主と周辺住民にアンケートにより, その意識を調べた結果, 持ち主は落葉などによる周囲への迷惑を気にしながらも, 保全したいと考えており, それに対して周辺住民は, 調査木から50m以内に住む住民が, 落葉などを好ましく考え, 50m以遠の住民と比べて, 調査木に対して強い親しみを感じていることが判明した。
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