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クエリ検索: "大日向雅美"
292件中 1-20の結果を表示しています
  • 少子化問題の哲学的・社会政策的考察
    大日向 雅美
    医療と社会
    2017年 27 巻 1 号 21-30
    発行日: 2017/05/25
    公開日: 2017/06/13
    ジャーナル フリー

    少子化対策には「人口政策」と「ウェルビーイング(健康で幸せな暮らしの実現)」の2つの面がある。この2つの面を整理し,国・基礎自治体・企業や社会・個人がそれぞれどのようなスタンスで少子化対策に臨むべきかの議論が必要である。1990年の1.57ショックに始まった日本の少子化対策を見ると,ややもすると「人口政策」と「ウェルビーイング」の議論が混同してきた面も否めない。しかしながら,さまざまな試行錯誤を経て2015年4月に,今後の日本社会の少子化対策のあるべき姿を定めたものと言える「子ども・子育て支援新制度」がスタートした意義は大きい。本稿では1990年から今日までの四半世紀に及ぶ少子化問題とその対策においてなされてきたことを振り返りつつ,今後の少子化対策としての子育て支援について考える。

  • 支援者による利用者との関係性の構築を中心に
    三井 登
    帯広大谷短期大学紀要
    2010年 47 巻 21-30
    発行日: 2010/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本研究は、地域子育て支援センター(以下、支援センターと略す)を対象にして、支援者が親の要望の背後にあるニーズを把握しながら、親の自己決定を支え、親同士の「共に支え合う関係性」の構築にいかに関わっているのかという実践的課題を検討する。特に、子育ての矛盾や隘路を、母親たちが打開していくさまに着目しながら、そこに関わる支援者の実践の意義を解明する点に特徴がある。本論では、先ずA支援センターに通う利用者の子育ての困難について、母親への育児負担の集中、転勤、社会的孤立などをキーワードに概観し、次にそうした困難を抱えた母親達がA支援センターを利用する理由に支援者の利用者への関わり方が深くかかわっていることを明らかにし、最後に支援者の親への関わり方が親同士の関係性の構築に繋がっていくことを解明した。A支援センターにおける支援者の親への関わり方の特徴は、全人格を受け止め、人と人を繋いでいく点にある。「親として、人間として前向きになりたい」という願を実現する過程でもある。
  • 大日向 雅美
    日本教育心理学会総会発表論文集
    1992年 34 巻
    発行日: 1992/08/25
    公開日: 2017/03/30
    会議録・要旨集 フリー
  • 心理学の研究は社会的要請にいかに応えるべきか
    大日向 雅美
    教育心理学年報
    2001年 40 巻 146-156
    発行日: 2001/03/30
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    本論文は, 子育てに対する危機感が強まっている今日の日本社会にあって, 心理学領域の母性研究が果たすべき課題について言及している。母性に対する研究は, 女性であれば誰にでも画-的に育児の適性があるとした従来の母性観を検証することを課題としてきた。昨今では, 育児支援の方途を求める社会的要請に応えるためにも, 母性研究への期待は大きい。しかし, 子育てはきわめて個別性の高い営みであり, 平均的, 公約数的な母親理解で対処できるものではない。かつてに比べれば, 研究テーマも母親にまつわる諸側面が対象とされるなど多岐にわたっているが, データの数量的な解析を主とする手法に依存する研究が大半を占めているという問題を指摘している。同時に子育てのあり方には時代の要請が大きく反映されるものであり, 研究視点の取り方や知見の解釈において時代のイデオロギー性に流される危険性が高い。子育てに対する社会的な関心は, 往々にして性急かつ単純な因果関係を求める。母性研究は社会的な要請に応えるという課題を担いつつも, 長期的複眼的な視点で親になる過程を検討する必要性を社会に提起する必要性を本論文は訴えている。
  • -CPS-M97の妥当性・信頼性の検証-
    内藤 直子, 橋本 有理子, 杉下 知子
    日本看護科学会誌
    1998年 18 巻 3 号 1-9
    発行日: 1998/12/07
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本研究は, 著者が専業母親用の子育て観尺度を開発するにあたり, その子育て観尺度の妥当性・信頼性を検討するために, 乳幼児を持つ専業母親303名を対象に調査を行った.
    ところで,「子育て観尺度 (以下, 「CPS-M 97」と略す)」とは, 質問項目が18項目からなる5段階リカート型選択肢から構成されてい.
    CPS-M97の内容妥当性については, 家族社会学を研究している後期博士課程の大学院生3名と, 助産所を開業し地域で子育て教室を7年間主催している経験20年以上の助産婦4名が検討したが, 質問項目26項目から3項目を削除後は, 特に問題は認められず, 内容妥当性は支持されたといえる. 次に, 表面妥当性においては, 2回の予備調査を行った際に, 0~3歳の乳幼児を持つ10名の母親と18名の母親が検討したが, 特に問題はなく, 表面妥当性は支持されたといえる. また, 構成概念妥当性については, まず, 主成分分析結果から4つの因子が抽出されたが, 尺度作成段階に構成された5つの下位概念と一部差異が認められる箇所があり, 一部を除いて構成概念妥当性はほぼ支持できたといえる. さらに, 理論的に導かれた仮説の検討も行ない, 主成分分析にみる構成概念妥当性の結果より一部除外された以外の各因子とSelf-Esteem Scaleとの間に有意な相関関係が認められ, 構成概念妥当性は支持されたといえる.
    一方, CPS-M97の信頼性は, 主成分分析にみる構成概念妥当性の結果より一部除外された以外の下位尺度では, 概ね高い値が得られており, ほぼ高い内的整合性をもつといえる.
    以上の結果より, CPS-M 97の下位尺度は, 一部を除いて妥当性・信頼性がほぼあると判断された.
  • 清水 嘉子, 西田 公昭
    日本看護研究学会雑誌
    2000年 23 巻 5 号 5_55-5_67
    発行日: 2000/12/01
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
    This study analyzed the structure of childcare stress by means of questionnaire surveys. It examined the relationships between the structures and the caregivers social situations for childcare. In this study, by means of open questionnaire survey, 169 mothers were asked about situations in which they experienced negative feelings in childcare. By means of a rating scale based of the first survey, 523 mothers were asked how much they experienced childcare stresses.
    Factor analysis showed that 8 structures of stress were found by using and named as follows; 1) Uncontrollable feelings for a child, 2) Negative attitudes to ward childcare, 3) Dissatisfied of husbands childcare, 4) Cognition of insufficient childcare environment, 5) Demands for childcare support, 6) Threat of self identity loss, 7) Apprehension for child development, 8) Poor physical condition Result showed that the factor scores were concerned with caregivers social situations, such as numbers of children, job style, family style, age of the youngest child, and mothers ages.
  • 竹ノ上 ケイ子, 内海 滉
    日本看護研究学会雑誌
    1992年 15 巻 3 号 3_9-3_19
    発行日: 1992/07/01
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
      看護学生の母性性の発達について,看護学科の1989年度の在学生153名(1年50名,2年53名,3年50名)の得点と,1年後の当該学生140名(2年49名,3年53名,卒後1年38名)の得点を比較検討した。その結果,年度が変わっても回答の仕方には高い相関があり,反復性があること,項目によっては1年経過すると統計的に有意に変化するものがあること,学年進行によっても有意に変化するものがあることがわかった。因子分析の結果では,第1報で述べた出産肯定因子,出産理論的肯定因子,母親肯定因子,子ども肯定因子,女性性肯定因子,出産育児否定因子の6つの因子が再び抽出されたが,順位が変化していた。
      これらのことから看護学生の母性性は個々の学生の生育歴,個人特性と関係があるが,同時に学年によっても差があり,1年ずつ学年が進行することによって変化するものもあり,それらは母性看護学や小児看護学の学習や臨床実習の影響を受けているのではないかと推測された。
  • 竹ノ上 ケイ子, 内海 滉
    日本看護研究学会雑誌
    1990年 13 巻 4 号 4_35-4_46
    発行日: 1990/09/01
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
      看護学生の母性性を構成する因子は何かということと,抽出された因子と個人特性との関係について調査した。
      看護学科(3年課程)の学生150名(1年49名,2年50名,3年51名)に対して64項目からなる質問項目についてその内容が自分にあてはまるかどうかを5段階で記入を求め,因子分析した。累積寄与率44.2%までの6因子,出産肯定因子,出産理論的肯定因子,母親肯定因子,子ども肯定因子,女性性肯定因子,出産育児否定因子が抽出された。これらの抽出された6因子と個人特性との関係を分析し,学年,両親の有無,母親の職業,同胞数,同胞の性別,月経障害の有無,看護学科入学動機などで因子得点の平均に有意な差があり,学生の生育歴などの個人特性と母性性が関係あるということが明らかになった。
  • -「親性」 尺度の作成と因子構造の検討-
    鮫島 雅子
    日本看護研究学会雑誌
    1999年 22 巻 5 号 5_23-5_35
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
     子どもの誕生に伴い変化する父親と母親の心理的特性を 「親性」 (Parenthood) (鮫島,1998) と概念規定した上で,「親性」 尺度の作成と 「親性」 の因子構造を明らかにすることを目的に,妻が妊娠中期の父親 (n=114) と妊娠中期の母親 (n=114) を対象に調査を行った。
     36項目の刺激語を使用し,自分自身のイメージについて5段階評定を得た。 素点を因子分析 (主因子法,バリマックス回転) し,5因子を抽出した。 その中で,親に関する3因子 (F1;活動・養育因子,F2;献身・慈しみ因子,F3;権威・厳しさ因子) を 「親性」 尺度に採用した。
     各因子毎に素点を用いて分析した結果,F1;活動・養育因子は,性差ではなく各々の夫婦間の性役割のあり方によって規定される因子,F2;献身・慈しみ因子は男女ともに共通して認められる特徴であり 「養護性」 に相応する因子,F3;権威・厳しさ因子は,父親にとって“伝統的な父親像”として強く意識される因子などと考察できた。 また,F1 は役割を表すが,F2・F3 は特性を表していた。 以上の結果により,3因子の関係性は階層構造ではなく,それぞれが独立した並列関係であり,いずれもが 「親性」 を構成する下位概念であると示唆を得た。
  • 大日向 雅美
    心理学評論
    1990年 33 巻 3 号 307-319
    発行日: 1990年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル フリー
  • 大日向 雅美
    心理学評論
    1988年 31 巻 1 号 32-45
    発行日: 1988年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル フリー
  • 遠山 景広
    現代社会学研究
    2020年 33 巻 23-42
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,子育てサロンの利用状況により,母親の子育て意識の連動に差異が生じるのかを検討した。子育てサロンは,都市化に伴う子育てのネットワークの減少など,子育て家庭の困難の緩和を意図して設置され,子育てサロンの利用による効果・地域や家庭から期待される役割,今後の課題が検討されてきた。一方で,調査対象は必然的に子育てサロンの利用者に限定されやすく,未利用者との比較については難しい状況にある。そこで本稿では,子育てサロンの利用者・未利用者の双方を調査対象とした札幌市での調査結果を元に,子育てサロンの利用状況と子育ての意識,特に孤独感など子育ての負担に関する意識に着目して,利用状況別に特徴的な意識構造が見られるかを確かめた。具体的には,①子育てサロンの利用者は未利用者と比べて負担感が小さいのかなど子育て意識の差を確認し,さらに②利用状況ごとに様々な子育てに関する意識同士の関係が変化するのか,分析・検討を行った。結果として,利用状況にかかわらず孤独感のある層が一定数いること, 連動する意識は利用状況によって大きく変わらないことが示唆された。ただし,孤独感がある場合にはその他の子育て負担感や3歳児神話の支持などのステレオタイプ型の子育て意識,さらに他者信用の弱さとの緩やかな親和性が認められた。このように,母親が子育ての責務を背負い込むことが孤独感につながっている可能性が指摘できる結果となった。
  • 大日向 雅美
    日本家政学会誌
    1990年 41 巻 9 号 920-922
    発行日: 1990/09/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 過去をふりかえり今後を考える
    *表 真美
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2012年 55 巻 B4-1
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/02/01
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】 瀧井宏臣は子どもたちのライフハザードとして「悲しき食卓」をあげ、母親が市販のベビーフードを利用することを批判している(註1)。一方、子育て不安に関する最近の調査では、「離乳食」を不安に思う母親が増加していたことが報告された(註2)。離乳食は、食べる量が少量であるにもかかわらず、準備に手間と時間がかかるが、せっかく手作りしても子どもが食べてくれないことも多い。市販のベビーフードを「よく」あるいは「ときどき」使ったと回答した母親は合わせて68.8%だが、「手作りを与えたい」との回答も6割にのぼることが、1歳半の子どもを持つ母親を対象とした調査でわかった(註3)。また、厚労省の調査では、8割以上の対象者が「愛情」面で手作りの方が優れていると回答した(註4)。母親は罪悪感を抱えながらベビーフードを使っている。
    大日向雅美
    は、子育て期の母親が、「無頓着過ぎる親とがんばり過ぎる親」に大きく二極分化していることを指摘する。がんばり過ぎる母親は完璧に出来ないと傷ついてしまうという(註5)。筆者が2009年に行った幼児を持つ保護者を対象とした調査では「家庭科で離乳食の作り方を詳しく教えて欲しかった」との声がきかれた。
     そこで本報告では、「手作り」と「ジェンダー」に注目して、これまで家庭科で離乳食に関する教育がどのように行われてきたかを明らかにし、今後のあり方を考察することを目的とする。
    【方法】 戦後から現在までの中学校・高等学校家庭科教科書における保育領域、食生活領域の記述から「離乳食」に関する内容を抽出し、家庭科における離乳食についての教育の変遷を明らかにした。また、キーワードに「離乳食」を含む雑誌記事、著書における記述と家庭教科書における内容との関連を検討し、今後の教育のあり方を考察した。
    【結果】 得られた結果の概要は以下のとおりである。
    1)1950年代から1970年代に発行された高等学校家庭科教科書(G社)には、離乳の必要性、進め方、離乳食の作り方などが、比較的詳細に述べられる傾向にあった。1985年から1991年に発行された教科書(G社)には、「市販の離乳食製品は、加工法・添加物・味などの点でも問題がある」「味覚の形成上常用はさけたい」、との記述がみられる。同時期に「手抜きママ」がベビーフードを使うことを批判する雑誌記事がみられた。一方、現行の教科書(G社)では、乳幼児を含む「子どもの食生活」全体について1頁があてられているなかで、離乳についての4行の説明のみである。
    2)中学校教科書(K社)では、職業・家庭時代は母乳・人工栄養、離乳、離乳食、幼児の間食が詳細に説明されていたが、1966年の技術・家庭以降は間食を中心とした幼児食のみになり、離乳食の記述はみられない。
    3)「離乳食」をキーワードにもつ国立国会図書館の収録数は、食育推進連絡会議が設置された(2002年11月)後に件数が急増し、前後5年間の年間平均収録数は、1997年から2002年までの5年間は10.6件、2003年から2007年までは24.2件と倍以上に増加していた。その多くを占めるは手作り離乳食のレシピ本であった。手作りブームのなかで、母親を追いつめることのない指導が望まれる。
    【註】 1.瀧井宏臣(2004).悲しき食卓 こどもたちのライフハザード 岩波書店 
    2.原田春美・小西美智子・寺岡佐和(2011).子育て不安の実態と保健師の支援の課題,人間と科学.11(1),53-62 
    3.天野信子(2011).1歳半健診受診者の母親を対象とした離乳食に関する実態調査.帝塚山大学現代生活学部紀要.7.55-63 
    4.厚生労働省(2005)平成17年度乳幼児栄養調査
    5.
    大日向雅美
    (2009).離乳食で保護者を追い詰めないために‐指導ではなくエンカレッジを.食生活.103(12).56-59
  • —仕事と子育ての両立支援—
    相馬 直子
    家族社会学研究
    2009年 21 巻 2 号 246
    発行日: 2009/10/30
    公開日: 2010/10/30
    ジャーナル フリー
  • -「親への移行」との関連において-
    服部 範子
    日本家政学会誌
    1989年 40 巻 6 号 467-476
    発行日: 1989/06/05
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    The aim of this paper is to clarify better conditions for women's daily lives during the period of child-rearing, because the birth of a child changes women's daily lives and their family relationships drastically.
    For this purpose, the author tried at first to clarify women's daily lives during the period of raising their babies, including their consciousness, their family relationships, and their social lives. Then the author divided them into two categories, “well-being-group” and “poor-managing-group, ” to seek better circumstances and conditions for their daily lives.
    Findings are as follows :
    These women tend to be socially isolated, but it is good for them to have rich daily lives and social relations. It is especially important to have people to aid in rearing infants. It is very important to consider husbands' attitudes toward child-rearing, and each couple's attitude toward marital relationships.
  • 石崎 優子, 石崎 達郎, 桂 戴作, 織田 正昭, 日暮 眞, 原 節子
    心身医学
    1996年 36 巻 6 号 467-474
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    母性性をめぐる心身医学的問題に対する取り組みとして、日本人のもつ母性性のイメージをアンケート調査により探った。対象は健康に関する講演会に参加した10〜70歳代の521名(男性39.0%)で母性性、女性性、父性性、男性性の特徴と思われる簡単な言葉の記入を5項目以内で求めた。その結果、(1)父性性と男性性のイメージは似ていたが、母性性と女性性には差異が認められ、母性性のイメージには女性性とは相反する意味を持つ語も挙げられていた。(2)母性性のイメージは、回答者の性差によらなかった。(3)母性性のイメージには、年齢による差が認められた。
  • 児童虐待事件に関する新聞記事のフレーム分析
    木野村 樹里
    総合人間学
    2023年 17 巻 96-112
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/06
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では、児童虐待に関する新聞記事のフレーム分析を通して、これまで自明視されてきた親から子への「愛」、親の子に対する「責任」という観念がいまだに人々の間で信頼を置かれているのかについて検討した。 分析対象として収集した記事は、主に記事の見出しと記事中の経過的に重要なことが書かれている段落で加害者がどのような人物として描かれているのかを元に、 (1)親不適格フレーム、(2)煩悶フレーム、(3)精神疾患フレーム、(4)その他の非難フレームの4つのフレームに分類した。分析の結果、いずれかのフレームに該当する記事に占める「親不適格フレーム」の割合は2000年から2012年にかけて減少しており、2022年ではさらにその割合は減少していた。一方、加害者を描くいずれのフレームも持たない記事では、児童相談所に対する批判が多くを占めていた。非難される対象が親から児童相談所へと変化したことは、親の子に対する「愛」への信頼の失墜であるといえる。 親の子に対する「愛」や「責任」といったものは、近年になってようやく「自明ではないもの」として扱われるようになってきた。このような状況下においては、人々はより大きな枠組みである児童相談所などのシステムに頼らざるを得ないのである。
  • 富岡 文枝
    栄養学雑誌
    1999年 57 巻 1 号 25-36
    発行日: 1999/02/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    母親の幼児に対する食教育状況と, 母親・父親の食意識・食行動の関わりを知ることを目的に, 調査研究を行った。対象者は, 幼稚園, 保育園に通園する5, 6歳児の父親と母親432組, 864人である。結果は次のとおりであった。
    1) 幼児に対する食教育を重要と考え, 熱心にそれに取り組む母親 (食教育肯定派とする) は, 食教育を重要と考えない母親 (食教育非肯定派とする) に比べて, 食べることを楽しむ意識が高く, 家庭の食事管理に力を入れ, 家族との食卓を重視し, 安全志向であり, 外部食の導入も少なく, 食倹約意識も低かった。また, 食教育肯定派の母親の夫は, 食教育非肯定派の母親の夫に比べて, グルメであり, 食を介した人との交流を好み, 家族と一緒に食事することが多かった。
    2) 食教育肯定派の母親とその夫の食意識・食行動因子の得点間には, 有意の相関を示すものが数多く, 共通性や関連性が高いことを示した。一方, 食教育非肯定派の母親とその夫の食意識・食行動因子の得点間には, 有意の相関を示すものが数少なく, 共通性や関連性が低いことを示した。
  • 岩立 志津夫, 大崎 由美
    日本教育心理学会総会発表論文集
    1995年 37 巻
    発行日: 1995/08/31
    公開日: 2017/03/30
    会議録・要旨集 フリー
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