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クエリ検索: "季節外繁殖"
57件中 1-20の結果を表示しています
  • 小林 正之, 福井 豊, 小野 斉
    日本緬羊研究会誌
    1986年 1985 巻 22 号 30-33
    発行日: 1986/03/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
  • 2. プロジェステロン膣内スポンジ処理の結果ならびに早期離乳の効果
    恩田 哲也, 西田 学, 木村 建, 武田 晃
    日本緬羊研究会誌
    1983年 1982 巻 19 号 8-13
    発行日: 1983/02/02
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1) 3~4月にプロジェステロンをしみ込ませたスポンジを6日間膣内に挿入し, 取り除いて24時間後にPMSを筋肉注射したところ, 57%の発情発現率と29%の受胎率を得た。これはプロジェステロンを6日間連続筋肉注射した対照区より発情発現率においても受胎率においても優れていたので, スポンジ処理は省力的な
    季節外繁殖
    方法として実用性があるも のと考えられた。
    2) 春季にホルモン処理で交配受胎し, 秋季に分娩した5頭について早期離乳区 (3頭) と自然哺乳の対照区 (2頭) とに分け自然発情の回帰に要する日数を調べたところ, 前者では40, 41, 48日, 後者では36, 42日であり早期離乳により分娩後の発情・交配が早まることは認められ難かった。なお春季のホルモン処理による発情誘起時においても, 哺乳中にかかわらず分娩から発情までの日数は7頭平均44日であった。
  • 出岡 謙太郎, 斉藤 利朗, 草刈 直仁
    日本緬羊研究会誌
    1997年 1997 巻 34 号 1-7
    発行日: 1997/12/10
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    生産現場で実施可能な方法を用いて非繁殖季節である6月に発情を誘起するため, 2~3月の分娩時期に羊舎内を点灯した雌羊18頭および自然日長下においた雌羊15頭をそれぞれ, A群 : 5月下旬雄羊同居のみ, B群 : 5月下旬雄羊同居とホルモン処理 (雄羊同居開始日にPMSG, その13日後にPMSG-PGF2α注射) の併用, C群 : 6月上旬雄羊同居とホルモン処理 (雄羊同居の13日前にB群と同様の処理を開始) の併用, の3群に分け
    季節外繁殖
    を試みた。
    A群の発情誘起率および受胎率はともに45%であった。B群では, 発情誘起率は82%であったが, 受胎率は45%であった。一方, C群では, 発情誘起率は36%で, 受胎率は9%であった。2~3月の分娩時期に点灯のもとで飼われた雌羊はその期間自然日長で飼われた雌羊に比べ, 発情誘起率 (それぞれ78%および27%, P<0.01), 受胎率 (それぞれ50%および13%, P<0.05) ともに高かった。
    2~3月の分娩時期に点灯処理を行った雌羊では, 5月下旬に雄羊を同居させると排卵を伴う発情が誘起され, さらに, ホルモン処理の併用により発情が斉一に誘起され, 周期的な発情を呈することが見られた。
    以上の結果から, 生産現場で実施可能な方法を用いて6月に
    季節外繁殖
    を行いうる可能性が示唆された。
  • 出岡 謙太郎, 斉藤 利朗, 草刈 直仁
    日本緬羊研究会誌
    1999年 1999 巻 36 号 19-26
    発行日: 1999/12/20
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 雄効果を利用しためん羊の
    季節外繁殖
    において, 交配前期の飼料給与水準およびPMSG-PGF処置の併用が発情誘起率と受胎率に及ぼす影響を検討した。
    分娩73日後に離乳したサフォーク種雌羊45頭を, 交配前期の飼料給与水準2水準とPMSG-PGF処置の有無により4群に分け (H0群, H1群, M0群, M1群), それぞれ群飼した。各群にはそれぞれ, 前産次の分娩期に自然日長下で飼育した雌羊, 20時間または24時間点灯下で飼育した雌羊を配した。分娩94日後から39日間にわたり, 各群にそれぞれ雄羊1頭を同居させた。交配前期の1日1頭当たりTDN摂取量は, H0群とH1群では1.15kgであり, M0群とM1群では0.89kgであった。H1群とM1群には, 雄羊同居開始後13日目に5001UのPMSGと15mgのPGFを筋注した。発情誘起率と受胎率をフイッシャーの直接確率計算法により検定した。
    各群における発情誘起率はいずれも92%以上, また, 受胎率はいずれも50%以上であり, 群問に有意差は認められなかった。交配前期における飼料給与水準の違いによってH0群とH1群の日増体量はM0群とM1群よりも高い傾向にあったが, 発情誘起率と受胎率には明瞭な影響を及ぼさなかった。分娩期における日長時間の違いは発情誘起率や受胎率に明瞭な影響を及ぼさなかった。雄羊同居法のみによって排卵を伴う発情が誘起され, さらに, PMSG-PGF処置を併用すると, 周期的な卵巣活動が誘起され, かつ, 発情を同期化できると推察された。
  • 4. シリコンラバーリングによる膣内処理
    武田 晃, 木村 建, 松山 浩
    日本緬羊研究会誌
    1985年 1984 巻 21 号 1-5
    発行日: 1985/02/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1. プロジェステロン200mg, 400mgおよび800mgを含有するシリコンラバーリングから38℃の生理食塩水300ml中に1時間に浸出するプロジェステロン量は, 468~549μg含有量の違いによる有意差は認め難かった。
    2. プロジェステロン800mgおよびMAP 80mgを含有するシリコンラバーリングを雌羊の膣内に10日間挿入して置いた際のホルモン浸出量は, リングの減量からそれぞれ208mgおよび56mgとみなされた。
    3. 本年4月4日から5月19日の間にプロジェステロン800mgおよびMAP 80mgを含有するシリコンラパーリングを膣内に10日間挿入し, 除去直俵にPMS1,000 IUを注射した雌羊群における交配率は, 事故羊を除けば, プロジェステロン区では100%, MAP区では91.7%と極めて良好な成績を示したが, 交配羊の分娩率はプロジェステロン区では25%, MAP区では27.3%にとどまった。
    4. 試作したシリコンラバー膣リングは挿入や除去が容易であり, ホルモンの損失等も防止され, ポリウレタン膣スポンジより省力的かつ効果的と認められた.
    5.分娩率の低い主な原因は黄体ホルモン物質処理終了とPMS注射とのタイミングにあると思われ.今俵の追究を要する。
    6. めん羊における血漿中プロジェステロン濃度による妊娠診断についても, 今俵の検討が必要と思われる。
  • 恩田 哲也, 箕田 俊晴, 木村 建, 武田 晃
    日本緬羊研究会誌
    1981年 1981 巻 18 号 18-25
    発行日: 1981/12/20
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1) 6月に17α-HPCを125mgただ1回筋肉注射し, 7日目 (一部は10日目と14日目) にPMSを1,000IU筋肉注射したが, 早期離乳区 (6頭), 自然哺乳区 (6頭) ともに発情発現は全く認められなかった。
    2) 7月にプロジェステロン6日間連続 (25, 25, 25, 25, 10, mg) 筋肉注射し, 1日おいてPMSを1,000IU筋肉注射した場合には, 発情発現率では早期離乳区が100% (6頭中6頭), 自然哺乳区が67% (6頭中4頭) であったが, 分娩率では両区ともに67% (6頭中4頭) となった。
    3) 4月にPMSを1,000IU筋肉注射した後7日目からプロジェステロン6日間連続 (25, 25, 25, 25, 10, 10mg) 筋肉注射し, 1日おいてPMSを1,000IU筋肉注射した区とPMSの前処理を行なわなかった区とでは, 発情発現率は前者では50% (6頭中3頭), 後者は83% (6頭中5頭), 分娩率は前者では0% (6頭中0頭), 後者は67% (6頭中4頭) であった。
  • 矢内 貞蔵, 酒井 義正, 野呂 春暢
    日本畜産学会報
    1966年 37 巻 9 号 355-363
    発行日: 1966/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    早期離乳しためん羊につき,人工乳および育成用飼料による子めん羊の育成試験と,母めん羊の非繁殖期に,ホルモン剤を利用した
    季節外繁殖
    について試験を実施した.
    1. 早期離乳試験:早期離乳した子めん羊に人工乳および育成用飼料の給与量と期間について,多少異なつた方法で育成したそれぞれの区間には発育,健康状態とも差はなく,また,自然哺乳した子めん羊と比較した場合も差は認められなかつた.この結果から,子牛用人工乳は子めん羊育成用飼料として効率の高いこと,および給与については簡易な方法で行なつても良好な成績をうることがわかつた.
    2. 生後81日令以降の育成試験:人工乳および育成用飼料により育成したものと生後80日令まで自然哺乳したものを,90日間育成用飼料により育成した結果,1日当りの平均増体は早期離乳区の平均が192g,自然哺乳区は157gで早期離乳区がまさり,5%水準において有意差が認められた.
    3.
    季節外繁殖
    試験:分娩後20日と25日離乳区および自然哺乳中の母羊について,ホルモン注射による
    季節外繁殖
    を実施した(分娩後34~100日).ホルモン注射による発情の誘起率およびその持続時間と受胎率についてしらべた結果,20日離乳区が最も良好であり,次いで25日離乳区,自然哺乳区の順となり,特に自然哺乳区は発情が微弱で持続時間も短かく,いずれも不受胎であつた.なお本試験で分娩した母羊9頭につき産後の発情を調査したところ,いずれも35~40日以内にふたたび発情し年内に妊娠した.
    以上の結果から,
    季節外繁殖
    する場合には早期離乳によつて,産後の回復と同時に母羊の体力を短期間に正常に戻すことが必要と考える.
  • 3. 膣内スポンジ法におけるプロジェステロンと19ノルエチステロンの比較、ならびに過去4年間の成績についての考察
    武田 晃, 木村 建, 西田 学
    日本緬羊研究会誌
    1984年 1983 巻 20 号 37-41
    発行日: 1984/02/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1) 膣内スポンジ法によるプロジェステロンと19ノルエチステロンの比較試験において, 前者では62.5% (5頭/8頭), 後者では16.7% (1頭/6頭) が発情を誘起し交配したが, 前者では25.0% (2頭/8頭) のみが分娩し, 後者では分娩はみられなかった。
    2) 1980年より1983年までの4年間のホルモン処理による
    季節外繁殖
    の成績から, ホルモン処理開始の季節や前回分娩からの経過日数が発情や分娩の誘起に大きな影響を与えるように思われた。
    3) 発情誘起に成功した前回分娩からホルモン処理開始までの最短経過日数は18日であり, 分娩誘起に成功したそれは42日であった。
    4) 繁殖季節中の自然交配時のリッターサイズと, 非繁殖季節中のホルモン処理時のリッターサイズの間には有意差は認められなかったが, 後者においては前者では見られなかった4つ子や3つ子の分娩例があった。
  • 5.黄体ホルモン物質処理とPMS投与のタイミングの検討
    渡辺 聡尚, 小久保 和孝, 永田 政年, 伊藤 耕三, 大村 徹, 木村 直道, 木村 建, 武田 晃
    日本緬羊研究会誌
    1987年 1986 巻 23 号 1-5
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1) 1985年2月18日から7月14日の間に黄体ホルモン物質を含有するシリコンラバーリングを膣内に10日間挿入し, さらにPMSを1,000国際単位筋肉注射した雌羊の交配率は, リング除去48時間前PMS注射 (A) 区では71.4% (10/14), リング除去24時間後PMS注射 (B) 区では93.8% (15/16), リング除去48時間後PMS注射 (C) 区では55.6% (5/9) であった。分娩率は, A区では50.0% (5/10), B区では26.7% (4/15), C区では0% (0/5) であった。交配率ではB区がすぐれ, 分娩率ではA区かすぐれた結果を示した
    2) 1986年4月11日から6月27日の間にMAP80mgを含有するシリコンラバーリングを膣内に10日間挿入し, さらにPMSを1,000国際単位筋肉注射した雌羊の交配率は, リング除去48時間前PMS注射 (A) 区では81.8% (9/11), リング除去直後PMS注射 (B) 区では100% (11/11) であった。分娩率は, A区では55.6% (5/9), B区では45.5% (5/11) であった。交配率ではB区がすぐれ, 分娩率ではA区がすぐれた結果を示した。
    3) 高い交配率にもかかわらず分娩率が低い原因の一つとして, 種雄羊の精液性状に問題があると考えられ, 種雄羊の交配状況を観察したところ総交配回数が258回, 1日平均32.2回で精液の劣化を予想させる結果であった。さらに1986年4月22日から29日までの連続8日間の交配期後に精子活力・精子濃度および総精子数に著しい劣化が認められた。
    4) 黄体ホルモン物質含有シリコンラバーリング処理法で, リング除去48時間前PMS注射区ではリング除去後24から32時間 (PMS注射後72から80時間) に発情が集中し, リング除去直後PMS注射区ではリング除去 (PMS注射) 後40から64時間に発情が集中した。
    5) 1980年から1985年までの試験において, 春季ホルモン処理による秋季分娩後の自然繁殖状況は, 5月9日までにホルモン処理を開始した雌羊 (9月6日から10月17日までに分娩) では85.7% (12/14) が分娩後平均51から53日で自然交配していたが, 6月10日以降にホルモン処理を開始した雌羊 (11月14日から12月18日までに分娩) では分娩後の自然交配は認められなかった。
  • 福井 豊, 小林 正之, 武中 慎治, 木村 朋子, 栄田 耕一, 小野 斉
    日本緬羊研究会誌
    1984年 1983 巻 20 号 1-7
    発行日: 1984/02/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    めん羊の
    季節外繁殖
    における受胎率を向上させる目的で合成黄体ホルモンを含む膣内スポンジ (MAPスポンジ) と併用するPMSGの投与時期, および発情時における抗PMSGまたはGnRH注射の効果を検討した。使用しためん羊はサフォーク種で, 未経産羊34頭, 経産羊11頭の計45頭である。MAPスポンジ9日間膣深部挿入後除去時に750 IU・PMSGを投与した25頭をI群, MAPスポンジ除去の2日前にPMSGを投与した20頭をII群とした。そして, 発情発見時に生理食塩水 (対照区), 150μg GnRHまたは750 IU.PMSGに対応する抗PMSGを筋肉内注射し, 発情発見後9時間目に新鮮原精液で人工授精し齢受胎率は妊娠率および分娩率で表わし, 処置群間における成績を比較検討した。得られた結果は次のとおりである。
    1) MAPスポンジ挿入期間中にスポンジを紛失した2頭を除き, 43頭が処置後5日以内に発情を示した。I群の25頭中22頭の発情はMAPスポンジ除去後18~42時間の範囲に集中しており, II群よりも艮好の発情同期化率であった。また, II群はI群よりも, 未経産羊は経産羊よりも発情の出現が早い傾向にあった。
    2) 妊娠率および分娩率ともに, II群の方が高い成績 (I群 : ともに375%, II群 : ともに63.2%) であったが, 有意差は認められなかった。また, I群ではGnRHを投与した場合にのみ良好な受胎率 (62.5%) が得られたのに対して, 丑群では併用ホルモンの種類に関係なく対照区で71.4%, GnRH投与区で57.1%, そして抗PMSG投与区で600%と受胎率は良好であった。
    3) 分娩後の経産羊を
    季節外繁殖
    に供するには少くとも, 50日以降過ぎていること, 生存子羊率は娩出子羊率に比べて低下した (1.33, 2.00) こと, から多胎妊娠雌羊の飼養管理が重要であることが示唆された。
  • 清水 寛一
    家畜繁殖研究會誌
    1963年 9 巻 2 号 67-69
    発行日: 1963/09/15
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    泌乳研究の目的で晩秋から冬へかけて減乳期にあるヤギをえるため,2月初旬に2頭のヤギを黄体ホルモンとPMS処理による発情,排卵誘起を行い,交配して7月に分娩泌乳させることに成功した。
  • 福井 豊, 中川 恵理子, 小林 正之, 小野 斉
    日本緬羊研究会誌
    1988年 1987 巻 24 号 1-5
    発行日: 1988/03/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    本実験は, 自然交配による雌羊の受胎率および産子率に影響すると考えられる雄羊の種々の要因 (交配能力, 交配パターン, 交配期間中の生体重, 精巣の大きさの変化) を明らかにする目的で行った。供試期間は昭和60年10月1日から10月25日の繁殖季節で, サフォーク種雄羊5頭, 同種雌羊181頭を供試した。得られた成績は次のとおりであった。
    1) 各雄羊による雌羊の分娩率は, 各々91.4%, 89.2%, 100%, 88.9%, 100%で, 有意差は認められなかった。
    2) 各雄羊による雌羊の産子率は, 163%, 158%, 153%, 159%, 170%と, 雄羊Eの群で高かったが, 有意差は認められなかった。
    3) 交配前・後の雄羊の生体重は, 5頭すべてにおいて1-13.6%減少した。
    4) 交配前に行った20分間の性行動テストで, 各雄羊の交配能力 (射精回数/乗駕回数) には, 有意差は認められなかった。
    5) 交配期間中の各雄羊の陰のう周囲長は5頭のうち2頭が減少した。精巣体積は全頭において増大する傾向が見られた。
    6) 交配期間中の各雄羊の交配バターンには, 著しい特徴が見られた。すなわち, 雄羊BとEは短期間に集中していたのに対して, 雄羊Cはほぼ毎日数頭ずつの雌羊と交配していた。
    7) 本実験で検討した種々の要因は, 雌羊の分娩率および産子率に影響を及ぼさなかった。
  • 福井 豊, 小林 正之, 小野 斉
    家畜繁殖学雑誌
    1985年 31 巻 1 号 16-24
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    サフォーク種雌羊の
    季節外繁殖
    に及ぼす妊馬血清性性腺刺激ホルモン(PMSG)の注射時期と性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)および雄羊の個体差による影響を検討した。
    非繁殖季節である4~5月に,2週間間隔で2つの実験(実験1:50頭,実験2:60頭)を行なった。ホルモン処置法は以下の如くである:I)6-methyl-17-acetoxy progesterone(MAP)を60 mg含む膣内スポンジ(9日間)挿入+600IU PMSG(MAPスポソジ除去時)+100μgGnRH(発情出現時), II)MAPスポンジ(9日間)+600IU PMSG(MAPスポンジ除去2日前),およびIII)II)処置+GnRH(発情出現時)。MAPスポンジ除去後,雄羊5頭を雌羊8~12頭に対して1頭ずつ導入し,その後4日間の発情出現を観察した。
    実験1では,発情出現率(I群:92.9%,II群:85.7%,III群:92.3%)および分娩率(I群:53.8%,II群:58.3%, III群:58.3%)において,ホルモン処置法に有意差は認められなかった。しかし,雄羊の個体間において発情出現率(P<0.05)および分娩率(P<0.01)に有意差が見られた。実験2では,II群の発情出現率は有意に(P<0.05)低かった(77.8%)が,分娩率はI群に比ぺて有意に(P<0.05)高かった(57.1%,15.8%)。実験2の分娩率は農験1より有意に(P<0.05)低下した。これは2週間間隔で同じ5頭の雄羊を使用したためと考えられた。
    以上の結果から,PMSG注射をMAPスポンジの除去2日前に実施すれば,GnRH注射は必要ないことが示唆された。また,
    季節外繁殖
    による受胎率は使用する雄羊の個体差に影響されることが認められた。
  • 7. シリコンラバーリングからのホルモンの浸出について
    渡辺 聡尚, 根城 伸悦, 小久保 和孝, 永田 政年, 木村 建, 武田 晃
    日本緬羊研究会誌
    1989年 1988 巻 25 号 9-12
    発行日: 1989/03/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    1) Porter-Silber反応により, ホルモン処理に使用したシリコンラバーリングからのMAPの浸出量を比色法により測定したところSilastic 382のリングでは約66mg, Silastic MDX4-4210のリングでは約65mgが残存した。すなわち, Silastic 382のリングでは約12mg, Silastic MDX4210のリングでは約20mgが浸出した。また, 浸出量の割合いはSilastic 382のリングでは全体の15.6%のMAPが浸出し, Silastic MDX4-4210のリングでは全体の23.0%のMAPが浸出した。
    2) Silastic 382リングからのプロゲステロンの浸出状況を37日間調査したところ, 全期間にわたりほぼコンスタントにプロゲステロンが浸出し続けていることが認められた。このことは10日間膣内に挿入したリングの再利用の可能性も示している。なお, 10日間の積算浸出量は60.9mgで全体の15.2%に当たり, 試験1の結果ともほぼ一致した。
  • 小林 正之, 福井 豊, 椿 実, 今井 敬, 菊地 宣幸, 小島 正也, 中藤 秀樹, 小野 斉
    日本緬羊研究会誌
    1985年 1984 巻 21 号 26-32
    発行日: 1985/02/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, めん羊の春分娩と秋分娩におけるデキサメサゾンの注射時期, 分娩誘起の効果, さらに分娩前の体温変化について検討した。
    実験1 (春分娩) では, 交配日不明群 : 9頭, 142日目群 : 2頭, 無処置群 : 7頭に群分けした。交配日不明群, 無処置群はいずれも交配日は不明であるが乳房が腫張し, 体温が39.0℃以上のものを供試した。交配日不明群には正午にデキサメサゾン12mgを筋肉内注射し, 142日目群は交配日から142日目にデキサメサゾン注射を行なった。実験2 (秋分娩) では141日目群 : 3頭, 142日目群 : 7頭, 対照群 : 7頭に群分けした。141日目群, 142日目群にはそれぞれ妊娠141日目, 142日目に実験1と同様な方法でデキサメサゾン注射を行ない, 対照群は妊娠142日目に生理食塩水を注射した。得られた結果は次のとおりである。
    1) 実験1での, 処置から分娩までの時間は142日目群が他に比較して有意 (P<0.05) に早く.43.0±3.0時間であり, また最も分娩が集中する傾向が認められた。それに対し交配日不明群では分娩誘起の効果は認められなかったことから, 分娩誘起を行なう場合は交配日を把握する必要があることが示された。
    2) 実験2での処置から分娩までの時間は各々141日目群490±7.6時間, 142日目群53.6±235時間, 対照群37.7±19.8時間であり, これらに有意差は認められなかったが, 141日目群が最も分娩が集中する傾向が認められた。出生時体重は各々141日目群4.7±0.3kg, 142日目群32±0.6kg, 対照群2.4±0.6kgであり, 141日目群が有意に重かった (142日目群 : P<0.01, 対照群 : P<0.001) 。
    3) 体温は分娩前28~20時間から39.0~395℃まで低下して, 分娩後再び上昇した。めん羊において, 体温変化により分娩時刻を予測できる可能性が示された。
  • 森 裕司, 清水 恭, 星野 邦夫
    家畜繁殖学雑誌
    1987年 33 巻 3 号 155-159
    発行日: 1987年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    メラトニンをシリコンカプセルに封入して非繁殖期めん羊の腋下部皮下に埋み込み,繁殖活動に与える影響を検討した。
    カプセルからの持続的放出により,血漿メラトニン濃度は用量反応的に上昇し,カプセル2個を持つ動物では,暗期のピーク値に匹敵する高値が一日を通じて維持された。
    5月8日(DayO)に,非哺乳中の雌ヒツジ23頭を無作為に3群に分け,メラトニンカプセルを1個(MEL1群,7頭)または2個(MEL2群,6頭)埋め込み,あるいは対照群(10頭)として,自然日長条件下で飼養した。
    MEL2群では,血漿プロゲステロン濃度が上昇し,処置開始約2カ月後には対照群との間で有意差が生じ,卵巣機能に対するメラトニンの促進的効果が示された。一方,MEL1群では,明瞭な効果が認められず,血中メラトニン濃度の上昇が不十分であったためと推察された。
    本実験の成績より,松果体ホルモンであるメラトニンの外生的投与によって,短日処理と同様,非繁殖期にめん羊の卵巣活動を誘起しうることが示された。
  • 橋爪 力, 岩根 和夫, 兼松 重任
    日本畜産学会報
    1990年 61 巻 8 号 754-756
    発行日: 1990/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 宇佐川 智也, 大角 雅晴
    日本緬羊研究会誌
    2003年 2003 巻 40 号 12-19
    発行日: 2003/12/20
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    哺育期間におけるサフォーク種めん羊の飼養管理を適切に行うために, 1ヵ月齢から3ヵ月齢までの屋外の柵内における子羊の行動について検討した。行動観察は屋外に設置した5m×5mの柵内でビデオ録画による24時間の連続観察によって行った。1日あたりの休息行動は11.2~13.9時間観察された。観察の初日 (1ヵ月+1週齢) には既に日中に1時間あたり3.0回, 夜間に1.6回の摂食行動が認められ, 子羊への飼料給与の必要性が示された.また, 日中で1時間あたり平均0.9~1.4回, 夜間で平均0.1~0.4回の飲水行動が摂食行動の合間にみられ, 哺育期であっても給水の必要性が示された。吸乳行動は観察の初日に1日あたり平均82.5回観察され, その後徐々に減少し, 8週目で20.5回であった。吸乳行動1回あたりの平均時間は9.8~11.0秒であった。吸乳行動のデータを著者らの室内で観察したデータと比較したところ, 哺育期に屋外に出した場合, 母子ヒツジ間の緊密度が増すように思われた。
  • 田中 久美子, 林 智子, 山田 亜紀, 田淵 浩二郎, 福井 豊
    日本緬羊研究会誌
    1994年 1994 巻 31 号 16-20
    発行日: 1994/12/10
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    本実験は, 人工授精に用いる凍結精液の作成季節および雄羊の個体が, 非繁殖季節に発情誘起された雌羊の受胎率に及ぼす影響について検討した。
    供試羊は, めん羊の非繁殖季節である1993年7月に北海道士別市の大和牧場で飼養管理されているサフォーク種成熟雌羊119頭を用いた。
    雌羊は, 発情同期化の方法により, 天然黄体ホルモン含有シリコン製膣内挿入具 : CIDRを膣内に9日間挿入し, CIDR除去1日前に妊馬血清性性腺刺激ホルモン : PMSG 600IUを臀部に筋肉内注射して, 発情および排卵を誘起した。さらに, CIDR除去後42~50時間目に腹腔内視鏡を用いて人工授精を行った。なお授精精液量は, 両子宮角にそれぞれ0.1mlとした。
    人工授精に用いた精液は, 1992年9月に輸入され, 士別市めん羊牧場で飼養されているサフォーク種成熟雄羊2頭より, 繁殖季節 (1992年11月) と, 翌年の非繁殖季節 (1993年7月) に人工膣により採取した。採取した精液は, 5倍希釈し, 冷却後, ドライアイス上で錠剤化凍結し, 液体窒素内 (-196℃) で浸積保存した。さらに, 精液量, 精子活力, 精子濃度, 精子生存率, 精子奇形率について精液性状検査を行った。精液性状検査の結果, 精液量 (P<0.01) ・精子活力において非繁殖季節における低下が認められた (P<0.05) 。しかし, 精子奇形率では, 繁殖季節 (11月) が, 非繁殖季節 (7月) より有意に高い値を示した (P<0.05) 。また, 精子濃度, 精子奇形率において, 2頭の雄羊個体間に有意差が認められ, ともに雄羊Aが雄羊Bより高かった (P<0.01) 。
    分娩率は, 繁殖季節 (11月) の精液で63.6%, 非繁殖季節 (7月) の精液で66.1%であらた。凍結精液の作成季節の違いにおいて有意差は認められなかった。さらに, 雄羊個体別では, 雄羊Aの精液で58.9%, 雄羊Bの精液で70.9%と, 雄羊Bの精液で高い傾向にあったが, 有意差は認められなかった。
    産子率では, 繁殖季節 (11月) の1.57, 非繁殖季節 (7月) の1.59, 雄羊Aの1.67, 雄羊Bの1.58と, 精液性状の差異に関係なく有意差は認められなかった。
    本実験の結果より, 凍結精液は, 作成季節に関係なく周年繁殖に用いることが可能であり, そのとき凍結精液による人工授精で60%以上の分娩率が期待できるものと思われる。
  • 福井 豊, 上田 博行, 赤池 政彦, 安西 浩, 小野 斉
    日本緬羊研究会誌
    1989年 1988 巻 25 号 13-17
    発行日: 1989/03/01
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    非繁殖季節における雄羊の精液性状の改善を目的として, 非繁殖季節においてGnRH (150μg) を1週間隔で4回注射した場合の精液性状の変化および非繁殖季節と繁殖季節における精液性状の変化について検討した。供試期間は1987年6-7月の非繁殖季節と10月の繁殖季節で, ブールーラドーセツト種雄羊4頭, サフォーク種雄羊1頭の計5頭を供試した。精液性状の検査項目は, 精液量, 精子濃度, 総射精精子数 (総精子数), 精子活力, 精子生存率および精子奇形率の6項目である。また, 血漿中テストステロン値 (T値) と陰のう周径についても検討した。得られた成績は次のとおりであった。
    1) 精液検査の6項目の内, 精液量 (p<0.01), 総精子数 (p<0.05) および精L子活力 (p<0.05) において, 雄羊の個体差が認められた。非繁殖季節と繁殖季節における精液量, 精子濃度, 総精子数および精子生存率には有意差は認められなかったが, 前者において精子活力は有意 (p<0.01) に低く, 精子奇形率は有意 (p<0.05) に高かった。
    2) 非繁殖季節におけるGnRH注射により, 精子活力と精子奇形率は改善され, 繁殖季節における精液性状と有意差は認められなかった。
    3) 陰のう周径は雄羊の個体間で有意差 (p<0.05) が認められた。非繁殖季節におけるGnRH注射により, 陰のう周径および血漿中T値は高い傾向が見られたが, 有意差は認められなかった。
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