宮城県泉高等学校
は1978年6月の宮城県沖地震で激しい被害を受けたが, 本高校は日本建築学会による現行の鉄筋コンクリート構造計算規準に基づいて設計された建物としては大被害を受けた最初の建物である。また, 本高校は破壊した鉄筋コンクリート部材を補修し, 更に耐震補強を行って再使用することになった。
本稿では泉高等学校の地震被害の補修方法及び耐震補強の設計内容について報告し, 次に, それらの裏付けとして保有水平耐力と地震力の分担率から地震被害の原因について検討するとともに, 補修・補強後の建物の保有水平耐力を解析し, 耐震性の増強の効果を確認した。
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