T-3761の1,500,400,100, 25mg/kgをラットに3カ月間反復経口投与し, 以下の結果を得た。
1. 投与期間中, 誤投与による死亡以外に途中死亡例はなかった。症状観察では軟便が1,500mg/kg群雌雄にみられた。体重の軽度増加抑制が1,500mg/kg群雄でみられた。
2. 尿検査では, 尿沈渣中にT-3761由来と思われる結晶が400mg/kg以上の投与群雌雄にみられた。しかし, 腎臓と膀胱にはT-3761投与に起因する異常はみられなかった。
3. 血液学的検査と眼科的検査ではT-3761投与に起因する異常はみられなかった。
4. 血液化学的検査では, 総コレステロールの軽度増加が1,500mg/kg群雌雄と400mg/kg群雌に, リン脂質の軽度増加が1,500mg/kg群雄に, γグロブリン分画の減少によるA/G比の軽度増加が投与各群雌雄にみられた。以上の変化は休薬によって回復傾向を示した。
5. 盲腸腔の拡張が400mg/kg以上の投与群雌雄と100mg/kg群雄にみられたが, 休薬により回復傾向を示した。なお, 盲腸には組織学的異常はみられなかった。
6. 関節軟骨のびらんあるいは空洞形成が1,500mg/kg群2/19例, 回復試験の1,500mg/kg群1/9例と400mg/kg群3/10例にみられた。
7. 本試験の無毒性量は関節軟骨に異常のみられなかった100mg/kgと推定された。
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