当圏域における2007~2008 年の2 年間の脳卒中地域連携クリティカルパス(パス)を検討した.急性期病院(AH)で十分に全身状態を検討し,回復期リハビリテーション病院(CRW)へ詳細な情報提供を行うパスを考案し活用した.その結果AH脳卒中804 例の在院日数が2006 年よりも5.7 日短縮した.AHからCRWに転院したのは155 例であった.このうち最終的にCRWを退院した148 例中,死亡は1例(0.7%),AHへの再入院は6 例(4.1%)と少なかった.CRWから自宅退院(97 例)か,施設や療養型病院に転出(44 例)かに影響する因子を検討した.性別,年齢,在院日数,転院時modified Rankin Scale(mRS),FIM全・運動・認知項目,CRW退院時FIM全項目,FIM利得のうち,転院時mRS,CRW退院時FIM全項目が影響した.配偶者に加え子(ないし子夫婦)同居は自宅退院率が高かった.
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