【目的】青森県の原子力発電所近隣地域を対象に、原子力災害を考慮したDHCoS事前リストを作成し医療ニーズ推計を行った。【方法】原子力発電所から半径30 km内に位置する医療機関などの情報を収集し、倒壊・停電・断水・浸水・放射線防護といった各施設のリスクを分析した。【結果】空間放射線量が基準値以上になると、放射線防護機能を有しない病院1件、社会福祉施設43件に段階的な避難が必要になることがわかった。地震に伴う複合災害の場合、倒壊リスクが高い病院1件と社会福祉施設3件、浸水リスクが高い社会福祉施設14件についても早期の支援が必要になることがわかった。【考察】作成した事前リストは、発災後早期に機能維持支援体制を確立させるべき施設や放射線防護機能の観点から避難の必要性がある施設の推計に役立つことが示唆された。【結語】各施設の放射線防護対策状況を含めた事前リストにより、原子力災害時の医療ニーズを推計することが可能となる。
【目的】南海トラフ地震に着目し、シミュレーションで未治療死数を改善する施策を検討すること。【方法】地震発災後の重症傷病者数を対象とし、その転帰を現状と防災・減災対策施行前後で試算した。【結果・考察】8府県における未治療死率(未治療死数/発生重症者数)(%)は、高知県(85.0%)、三重県(81.5%)、和歌山県(79.5%)、静岡県(78.7%)、徳島県(75.4%)、愛媛県(66.7%)、愛知県(64.1%)、大阪府(0.8%)であった。重症者ベッド占有率(重症者数/病床数)が0.5を超える地域では未治療死率が増加していた。防災・減災対策後、未治療死が対策前と比較して3割以下に減少した。【結語】未治療死率が5%を超えないためには二次医療圏での「重症者ベッド占有率<0.5」が重要である。防災・減災対策が施された場合には未治療死率が3割以下に減少すると試算され、対策の確実な実施が肝要である。
【目的と方法】全国の災害拠点病院755施設に対し圧挫症候群(CS)患者受け入れと集中治療室の対応能力に関する実態把握を目的として質問紙調査を実施した。【結果】256施設から同意が得られ(回収率34.0%)、有効回答214施設(有効回答率83.6%)であった。CS患者受け入れ可能数は175施設81.8%、受け入れ可能総数588人(min 1人、max 16人)、そのうち救命救急センターは101施設、受け入れ可能総数426人(min 1人、max 16人)、二次救急医療施設は74施設、受け入れ可能総数162人(min 1人、max 6人)であった。集中治療に必要な持続的腎代替療法(CRRT)装置の保有台数総数は645台であった。【考察】今回の結果を全国755施設に換算するとCS患者の受け入れ総数2,191人、CRRT装置の保有台数2,373台と推計される。多数CS患者が発生することを想定しCS患者受け入れとCRRT体制の強靭化が必要である。
一般演題(ポスター)
公開日: 2024/03/23 | 28 巻 Supplement 号 Supplement_S9
公開日: 2022/07/15 | 26 巻 Supplement 号 p. S355-S455
一般演題(口演)
公開日: 2023/07/12 | 27 巻 Supplement2 号 p. S267-S372
公開日: 2022/07/15 | 26 巻 Supplement 号 p. S273-S354
災害時におけるドローンの医療的活用とその課題 —令和6年能登半島地震を含む実動事例からの考察
公開日: 2025/12/13 | 30 巻 4 号 p. 171-179
久城 正紀, 本村 友一, 山内 延貴, 宇田 丞, 柴田 隼人, 江川 孝, 市川 学, 横田 勝彦, 赤星 朋比古
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