本稿は,植草学園大学発達教育学部の 3 年生を対象として開講している「保育内容演習Ⅰ(表現)」の授業において,オンライン授業と対面授業を併用して実施した全3回の授業の中で,手遊びうたの実践,創作,発表の過程で学生がどのような学びを得たのかを考察することを目的とした。授業での様子やワークシートより,学生は,生活の中に存在する身近な表現を手遊びうたの中に取り入れることで,生活と保育の現場での身体表現が地続きのものであることを体験的に理解する機会を得ていることが明らかとなった。学生自身が,自由な発想のもとに主体的に自分の経験や嗜好を振り返り,他者とコミュニケーションをとりながら課題に取り組むことで,身体表現活動に対する技能が向上し,自らの表現を共有する喜びや他者の表現への関心が高まったと考えられる。
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