弾性衝突と非弾性衝突とでは,衝突したときに及ぼし合う力積の大きさは,運動量変化の大きい弾性衝突の方が大きい。しかし,よく弾むボール(弾性ボール)とほとんど弾まないボール(非弾性ボール)とで頭をたたいて痛さを比較すると,非弾性ボールの方が格段に大きな痛さを感じる。この理由を探るために,電磁誘導を利用して衝突時に及ぼし合う力の時間変化を測定する装置を開発した。実験の結果,非弾性ボールの方が衝突時の力が急激に大きくなること,力の最大値が大きいことがわかった。痛さの原因を探る過程や,授業での発展も併せて報告する。
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