教えることによる学習に教える準備がどう寄与しているかという問題に関して,(準備をする際の)
教授
予期の有無が及ぼす影響については検討されてきたが,
教授
準備の中身が及ぼす影響についてはほとんど検討されてこなかった。
教授
準備の効果に関する研究知見が必ずしも一貫していない原因の1つは,学習者が必ずしも効果的な
教授
準備を行っていないことにあるかもしれない。そこで,本研究では,従来型の,個人で行う
教授
準備(個人準備)と,効果的な準備を促進すると考えられる,2人で協力しながら行う
教授
準備(協同準備)が,
教授
による学習にどう影響するか調べた。実験では,大学生のペアが協同準備条件か個人準備条件に割り振られ,
教授
準備後,ペアの一方はビデオカメラに向けて
教授
的説明をおこない,もう一方はその説明を聞いた。その結果,
教授
的説明後の学習成績は,協同準備群の方が個人準備群より高く,かつ,
教授
的説明の質が有意な媒介変数であった。しかし,
教授的説明を行った群は教授
的説明を聞いた群より学習成績が低いか,両群間の差は有意でなかった。
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