標題の調査結果から主な部分をまとめてみた。現状に対する見方は教師ひとりひとりによって異なるであろうと思われるが, 本稿を読み返してみて, 現状の好ましくない面が強調されすぎてはいまいかという不安が残る。しかし, 現状の問題点を摘出してよりよい化学教育を考える資料にという目的を念頭においた調査であるから, その点はやむを得ないとも考えている。現在理科I導入を伴うカリキュラム改訂が進行中であり, 化学教育の面でも事情が少しずつ変わってきていることは確かである。その推移を注意深く見守りたいと思う。その過渡期にあって, 本調査結果が今後の化学教育を考えるうえに役立つことを期待している。
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