2000年10月6日の13時30分頃, 鳥取・島根県境付近深さ約10kmでM7.3(気象庁10月6日発表暫定値)の地震が発生した. 地震発生後も12日現在まで余震が続いている. 気象庁や京都大学防災研究所などの公表データによれば, 余震域の分布は, NNW-SSE方向に長さ約30km, 深さ7~17kmでほぼ垂直の面状である. 国土地理院の解析では左横ずれとされている. この地域は, 1989~1990年にもM5クラスの群発地震が起こったところである.
震源地付近の被害は, 家屋の全半壊・道路の亀裂・斜面崩壊・墓石の回転や転倒・鳥居の倒壊・道路縁石の浮き上がり・橋脚のずれ・石垣の崩壊などである. 一方, 最大震度を記録した境港をはじめとする中海周辺での被害は, 干拓地の人工地盤の液状化による噴砂や道路の陥没, 建物の損壊などが目立つ.
震源地の西伯町~日野町では, 家屋の全半壊や斜面崩壊, 道路の亀裂など, 被害の大きかった地域がNNW-SSE方向に帯状に分布する. これは余震の震央分布とほぼ一致している.
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