この研究は自動車運転者の注意と, 映画観視者の誘目性を分析するため脳波計測法を応用したもので, つぎの2つの実験がおこなわれた.
1. 規定の走行コース運転中のS (Subject) の脳波と眼球運動を2チャンネル脳波計で記録した.
2. スクリーンにうつされた映画を観視中のSの後頭から脳波を導出記録した. 結果はつぎの通りである.
a. 眼球運動は飛越しと随従運動を含み, 前者は対向車数と, 後者は道路条件と関係して増減する.
b. 観視時脳波は映画の内容と関連して変動する. 運転時脳波は記録できなかった. 実験者が妥当な分析基準を設定すればこうした応用的脳波計測法は可能である.
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