算数の授業における図形概念の発達の様相モデルに着目し,プログラミングが活用できることを実証的に示すために,教材コンテンツの開発を行った。児童にプログラミングをさせる授業実践研究を行い,プログラミングがどの場面でどのような概念形成に有用であるかについて見出し,考察をした。
2020年度から小学校において,プログラミング教育が必修化されている.プログラミング教育のねらいを達成するために,各教科等において,プログラミング教育の系統的かつ効果的な実践に向けて教材を開発することおよびカリキュラム・マネジメントを推進することが求められている.しかしながら,小学校算数科において,まだまだ十分な検討がなされているとは言いがたい.そこで,本研究では,Peirceの遡及的推論(retroductive inference)に光をあてて,小学校算数科におけるプログラミング教育の系統的かつ効果的な実践に向けた教材を開発することを目的とする.本稿では,小学校算数科の「正多角形の作図」の授業を例に,小学校算数科のプログラミング教育において,児童の遡及的推論を重視することの意義にふれることを目的とする.
【緒言】アトピー性皮膚炎に合併した化膿性関節炎・脊椎炎の6例を報告する.【対象と方法】症例は6例(男6例),年齢は小児2,10,12,18歳,成人48,53歳であった.1例は多発感染であった.感染部位は頚椎2,腰椎1,肩関節1,股関節1,膝関節2,足関節1,母趾MP関節1であった(重複あり).アトピー性皮膚炎に対して4例は皮膚科に相談し,抗ヒスタミン薬の内服や保湿剤と抗炎症剤の投与が行われた.以上6例の治療成績について調査した.【結果】5例6関節に同日緊急手術を行った.3例4関節は追加手術を要した.抗菌薬投与を行い全例感染は沈静化した.【考察】アトピー性皮膚炎患者は皮膚バリア機構が破綻しており,皮膚軟部組織感染を始め,様々な感染を合併しやすい.その中には単なる蜂窩織炎でなく,重篤な化膿性関節炎や脊椎炎を生じる場合があり,その啓蒙が必要である.