化学基礎「物質の探究」で扱う分離・精製の学習内容は,生徒がこれまでに学んだことを生かして,実験の方法を考え,その方法で実験し,結果を発表するという課題解決型の学習を行うアクティブ・ラーニングの実践に適している。生徒の主体的な学びを引き出すために,どのような課題を設定したらよいか,どのような教材を用意したらよいか,どのように授業を進めたらよいかなど,分離・精製の学習での課題解決学習について考える。また,化学基礎の教科書で扱われている分離・精製の学習内容を分析し,どのような知識や基本操作の技能を生徒に身に付けさせた上で,課題解決型学習に取り組ませるべきか考える。アクティブ・ラーニングを生かした課題解決学習では,生徒がいくつかある方法の中からどの方法を使うかをグループでディスカッションして判断・決定し,その方法で実験を行い,結果を発表するという一連の流れの中で生徒の学びの質が深まっていく。
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