各種化学療法剤耐性ブドウ球菌の耐性化の様子は, 外国はもちろん, わが国でも種々調査報告されている。私共の研究者の1人中沢等が1952年に外科的感染症から分離した病原ブドウ球菌のPenicillin (PC) に対する感受性を調べた時のPC耐性化は, 全体の約18%を示したのに過ぎなかつたが, 1958年の私共の調査によれば, 約80%の耐性菌が分離され, その耐性化の著明な増加に注目しなければならないと思う。
さて, 本年も1958年と同様に患者から分離した病原ブドウ球菌の薬剤感受性を調査し, 次のような成績を得たので, ここに報告する。
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