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865件中 1-20の結果を表示しています
  • 保存的治療中の変形性股関節症患者における検討
    大森 圭貢, 岡田 一馬, 下田 志摩, 横山 有里, 山川 梨絵, 山﨑 裕司, 笹 益雄, 飯島 節
    高知リハビリテーション学院紀要
    2012年 13 巻 1-7
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2019/06/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は,靴下着脱および足の
    爪切り
    を遂行する能力と股関節可動域との関連を明らかにすることである. 外来にて保存的治療中の変形性股関節症患者を対象に,年齢,羅病期間,疼痛,股関節可動域,靴下着脱および足の
    爪切り
    の遂行能力を調査し,靴下着脱および足の
    爪切り
    動作の遂行がそれぞれ可能な下肢か否か,容易に可能な下肢か否かに関連する因子について検討した. 靴下着脱と足の
    爪切り
    の両動作の可否には,股関節屈曲角度が有意に関連していた.容易に可能な下肢か否かについては,疼痛,股関節屈曲,外転,内旋の角度が有意に関連していた.股関節屈曲角度が65度以下のすべての下肢(n=17)で靴下着脱と足の
    爪切り
    が容易にできなかった.股関節屈曲角度が95度以上の下肢(n=175)の98.9%で,靴下着脱と足の
    爪切り
    の遂行が可能であった. 股関節屈曲可動域が65度以下では靴下着脱や足の
    爪切り
    の遂行が困難あるいは不可能になり,逆に95度以上では困難をともなうにせよ遂行できる可能性が高い.
  • ~透析患者の爪切りシート作成と活用効果~
    寺澤 智加, 北村 直未, 脇坂 志保
    日本フットケア学会雑誌
    2017年 15 巻 2 号 61-64
    発行日: 2017/06/30
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー

    【要旨】透析患者に統一した

    爪切り
    を実施するため患者それぞれの足の情報,爪の特徴,切り方などを詳細に示した
    爪切り
    シートを作成し,
    爪切り
    を実施した.その結果フットケアの質の向上に一定の効果が得られたためここに報告する.

  • 瀬川 佑樹, 美崎 定也, 佐和田 桂一, 三井 博正, 坂本 雅光, 杉本 和隆
    関東甲信越ブロック理学療法士学会
    2012年 31 巻 186
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/11/07
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】
     人工股関節全置換術(以下THA)後の
    爪切り
    動作は、脱臼肢位回避のため動作方法が限定される。
    爪切り
    が可能な股関節可動域(以下股ROM)についての先行研究はあるが、患者が快適に
    爪切り
    動作を行うために必要な股ROMに関する研究はない。本研究の目的は、
    爪切り
    動作を快適に行うことができる股ROMの臨床基準を作成することである。
    【方法】
     2010年3月から2011年5月までに当院で初回THAを施行した88名(93股)を対象とした。除外基準は、両側例、中枢神経疾患、認知症、他関節に整形外科的手術の既往がある患者とした。基本属性は、年齢、性別、BMI、測定項目は、股ROM、
    爪切り
    動作能力とした。股ROMはゴニオメーターを使用し他動的に5度刻みで屈曲、外転、外旋を計測した。
    爪切り
    動作能力は、5段階(1:困難なし 2:少し困難 3:中程度困難 4:困難 5:かなり困難)のリッカートスケールを用い自己記入させた。快適群を1および2、不快群を3から5と定義して2群に分け、性別、年齢、BMI、診断名でマッチングした。統計解析は、快適群・不快群を従属変数、股ROM(屈曲、外転、外旋、それぞれの組み合わせの合計角度)を独立変数とした総当たり法によるロジスティック回帰分析を行った。その後、Receiver Operating Characteristic曲線(以下ROC曲線)によりカットオフ値を算出した。対象者には研究の目的を説明し、同意を得た。
    【結果】
     対象者のマッチングの結果、快適群19名(男性3名 女性15名、平均年齢±標準偏差65.6±2.0歳、BMI25.4±0.7、変形性股関節症19名)、不快群19名(男性3名 女性15名、65.7±1.8歳、BMI23.7±0.9、変形性股関節症19名)が抽出された。ロジスティック回帰分析の結果、最も影響のある因子は股関節屈曲+外旋の合計角度であった。ROC曲線による曲線下面積(以下AUC)は0.859でカットオフ値は122.5°であった。
    【考察】
     先行研究では、
    爪切り
    動作に必要な股ROMとして股関節屈曲と外旋の合計角度の重要性が述べられており、本研究でも同様の結果となった。
    爪切り
    動作を快適に行うためには、股関節屈曲と外旋の合計角度増大が特に重要になると考えられる。多軸関節である股関節は、屈曲、外転、外旋各々のROM不足を相互に代償する特性があるが、今回の結果では快適な
    爪切り
    動作に必要な股ROMは股関節屈曲と外旋角度の計測で判断することができると考えられる。
    【まとめ】
     THA後の
    爪切り
    動作を快適に行うことのできる因子として、股関節屈曲+外旋の合計角度の影響が強いことが示された。ROC曲線から算出したカットオフ値は122.5°であり、快適に
    爪切り
    動作を行うために必要な股ROMの一指標になりうると考えられる。
  • 岩浪 章子, 斎藤 優子
    日本重症心身障害学会誌
    2012年 37 巻 2 号 278
    発行日: 2012年
    公開日: 2022/06/29
    ジャーナル フリー
    目的 重症児をケアするスタッフの
    爪切り
    について抱く思いを明らかにし、
    爪切り
    を日常生活ケアとして充実させるための課題や示唆を得る。 方法 看護師18名と生活支援員21名に半構成的インタビューを行い、インタビュー内容を逐語録に起こし、データ化したものを類似性・相違性に基づきカテゴリー化した。 結果 《不安》《責任感》《葛藤》《意欲》の4つのカテゴリーと<認識しているものとは違う> <知識や経験の不足> <ケガをさせてしまうかもしれない> <ケガを防ぎたい> <清潔にしてあげたい> <やりたいけどできない> <自分がやっていいのか> <ケア環境を整えたい> <道具を揃えたい> <きれいにしたい> <できるようになりたい>という11のサブカテゴリーを抽出した。 考察 スタッフは<ケガを防ぎたい> <清潔にしてあげたい>ため、
    爪切り
    が必要であることを十分認識しているが、刃物である
    爪切り
    バサミで重症児に<ケガをさせてしまうかもしれない>という《不安》を抱え《葛藤》していた。看護師としての不全感や無力感は自己を否定的に評価する方向に向かうため、自信を持ってケアに臨める環境が課題となった。
    爪切り
    を「業務に追われて後回しにしてしまう」ことで<やりたいのにできない>状況は、重症児に対し抱いている《責任感》を果たしていないと感じ《葛藤》していた。日常生活ケアが思うように行えない現状は、仕事意欲を低下させるため、ケア時間を確保するための工夫が課題となった。スタッフは《不安》《葛藤》を克服するための答えを持っていた。自分の力不足を痛感する経験や看護の不全感等の複雑な葛藤を感じた経験による思いは不快であり《意欲》低下を招く要因になるが、思いの根底に自分の求めるケアがあると気づくことができれば、それは《意欲》を高める要因に変化すると考えられる。
  • 藤井 かし子
    日本フットケア・足病医学会誌
    2023年 4 巻 1 号 42-45
    発行日: 2023/01/31
    公開日: 2023/01/31
    ジャーナル フリー

     地域高齢者の

    爪切り
    を含めた足病変に対するケアの困難感の問題は顕在しているが, 国内外での報告は少ない. 高齢者は
    爪切り
    を含めた足のケアが困難であるため, 放置した状態が長く続くと足爪を含めた足の状態が悪化し, 痛みが増強する可能性がある. 皮膚白癬の兆候に気が付かないことも多いため, 白癬菌が爪に移行し, 爪白癬になることも多い. 本稿では, 白癬様の皮膚状態の発見と
    爪切り
    ができず, 痛みが増強してきた地域高齢者の事例を報告し, 社会に潜在化している高齢者の足の問題について考察する.

  • 北川 了三, 山﨑 裕司, 澁谷 桂
    高知リハビリテーション学院紀要
    2016年 17 巻 35-37
    発行日: 2016/03/31
    公開日: 2019/07/05
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,健側股関節伸展可動域が患側股関節屈曲可動域に与える影響について検討した.対象は健常者20名(男性17名,女性3名,年齢20.1±1.1歳,身長169.6±9.1cm,体重62.6±11.7kg)と股関節屈曲可動域練習実施中の整形外科疾患女性患者8名(年齢71.6±15歳,身長151.1±9.9cm,体重49.9±9.1kg)である. 健常者群,整形外科患者群ともに股関節伸展方向へのストレッチ後,伸展可動域は有意に増大し,同時に反対側股屈曲可動域も有意に増大した.股関節伸展可動域が増大すると,骨盤のより大きな後傾が可能となる.その結果,反対側の股関節屈曲可動域が増大したものと推察された. 人工股関節置換術後や変形性股関節症によって股関節屈曲可動域が制限された症例に対する反対側の股関節伸展可動域練習は,制限された屈曲可動域の拡大を図るうえで有用かもしれない.
  • 佐藤 恵子, 宮谷 博幸, 川本 智章, 有山 茂和, 鈴木 剛, 三浦 教子, 黄 麗明, 山内 篤, 加藤 章, 山田 博文, 沖田 剛之
    Progress of Digestive Endoscopy
    2004年 64 巻 2 号 64-65
    発行日: 2004/06/10
    公開日: 2014/03/28
    ジャーナル フリー
    A 20-year-old female patient with mental disease intentionally swallowed a pair of nail clippers and was treated at our hospital. Abdominal X-ray showed the clippers in stomach and endoscopy was performed. The clippers were located in the body of the stomach. A gastric mucosal lesion with mild redness and hemorrhaging was observed. We were unable to grasp the nail clippers using grasping forceps, snare forceps or basket forceps. We therefore switched to a 2-channel endoscope. First, we inserted a guide wire through the hole in the handle of the clippers with a cannula used in ERCP. We then grasped the guide wire using the biopsy forceps, which were extended from the channel for forceps, and pulled the guide wire towards the channel for forceps. With the clippers suspended from the guide wire we removed the fiberoptic scope. Because an overtube was used, we were able to retrieve the nail clippers without damaging the esophagus or oral cavity. We have occasionally encountered cases of esophageal and gastric foreign bodies. It is important to utilize safe procedures for foreignbody removal in order to minimize damage to the intestinal mucosa.
  • 河野 一郎, 永富 祐太, 北里 直子, 宮里 幸, 海山 京子, 最所 雅, 藤吉 大輔, 中島 康晴, 高杉 紳一郎, 岩本 幸英
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 C-P-33
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】近年,医療界でもクリティカルパス(以下,CP)が導入され,効率化や質の管理が行われている.人工股関節全置換術(以下,THA)においても多くの施設でCPが運用され,入院期間の短縮が図られている.このためTHA術後の理学療法ではできる限り早期に日常生活動作(以下,ADL)を獲得していくことが求められている.これまでTHA術後早期のADL,特に靴下着脱動作について,その方法や身体機能との関連など多く報告されている.しかし,足趾の
    爪切り
    動作(以下,
    爪切り
    動作)の獲得状況や具体的な方法,股関節可動域との関連性について検討した報告は少なく,不明な点が多い.そこで本研究の目的は,THA術後患者の退院時における
    爪切り
    動作の獲得状況およびその方法について調査し,股関節可動域との関連性について検討することであった.【方法】本研究は診療録を後方視的に調査して行った.対象は当院において2012年5月~10月に変形性股関節症によりTHAを施行された者のうち,合併症等でCPから大きく逸脱した者,再置換術例を除いた29名(男性6名,女性23名)であった.術式は全例後側方侵入,セメントレスで,カップはほぼ目標角度に設置されていた.当院のCPは術後2日目より車椅子移乗,4日目より可及的全荷重にて歩行練習開始,3~4週で退院となっている.診療録からの調査項目は,年齢,性別,体重,変形性股関節症が両側例または片側例,手術から退院時評価までの日数(以下,術後日数),退院時の股関節可動域,
    爪切り
    動作の獲得状況とその方法であった.得られた情報から
    爪切り
    動作の可否およびその方法により群分けし,各群間で調査項目について統計学的に比較した.統計には一元配置分散分析およびTukey HSD法,カイ二乗検定を用い,有意水準は5%未満とした.【倫理的配慮】本研究はヘルシンキ宣言を遵守し,当院倫理規定に基づいて実施された.【結果】
    爪切り
    動作を獲得できた者は15名(51.7%)で,獲得できなかった者は14名(48.3%)であった.その方法はすべて座位で,開排(股関節屈曲,外転,外旋)して行う者10名を外旋法群(男性3名,女性7名,66.0±10.1歳,58.2±6.7kg,両側例4例,片側例6例,術後日数22.8±4.7日),膝を抱えるように股関節,膝関節を屈曲して行う者3名と長坐位で行う者2名を合わせて屈曲法群(女性のみ5名,65.0±11.2歳,50.5±14.6kg,両側例3例,片側例2例,術後日数23.4±2.9日),獲得できなかった者を未自立群(男性3名,女性11名,63.9±8.7歳,58.2±7.1kg,両側例8例,片側例7例,術後日数23.9±4.1日)とした.すべての個人属性および術後日数について3群間で有意差を認めなかった.各群の股関節可動域は,外旋法群,屈曲法群,未自立群の順に,屈曲が85.5±11.4°,92.0±14.4°,80.4±10.1°,外転が29.0±9.4°,25.0±7.1°,20.7±4.7°,外旋が36.0±13.3°,26.0±12.9°,19.6±7.7°であった.解析の結果,外転(p<0.05)と外旋(p<0.01)で3群間に有意差を認め,多重比較検定により両者とも外旋法群が未自立群より有意に大きかった(P<0.05).【考察】股関節の可動域は多くのADLに関連することから,THA術後における獲得可動域は重要である.靴下着脱動作は術後3週間前後の入院期間でも獲得できるが,
    爪切り
    動作は靴下着脱動作と違い,趾先を直視して行うため正座や臥位で行うことはできず,また簡単な自助具もない.そのため,術後短期間で獲得するには困難な動作であると考えられたが,今回の調査では退院時に約半数の者が獲得していた.最も多かった外旋法は,股関節外転,外旋の可動域をより大きく獲得することで可能となっていた.屈曲法については,靴下着脱動作についてではあるが,股関節屈曲角度との高い関連性を指摘する報告が有り,一方で上肢長や肩関節可動域,足関節背屈可動域など股関節可動域以外の関連についての報告も有る.本研究では屈曲法群の股関節屈曲角度は未自立群より11.6°大きかったにもかかわらず有意差はなかったが,対象が5名と少なく,症例数を増やしてさらに検討が必要であると考えられた.今後,術前の機能から術後どの方法が最適であるか予測することや,獲得に要するまで期間を明らかにすることが課題である.【理学療法学研究としての意義】THA術後早期の
    爪切り
    動作についてその方法と参考可動域を示すことができたことは,今後理学療法の一助となると考えられた.
  • 平瀬 智, 大西 伸悟, 西山 隆之
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P1-C-0226
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】人工股関節全置換術(以下THA)は,変形性股関節症患者にとって除痛効果が高く,非常に有効な治療法である。そのリハビリテーションにおいては,関節可動域制限がある事が多く,脱臼のリスクも存在するため,ADL指導が非常に重要である。特に
    爪切り
    動作は要求される可動域が大きいことによる動作獲得の困難さに加え,有効な自助具もなく,ADLにおいて大きな課題の一つである。今回,当院において積極的に
    爪切り
    動作獲得に向けて介入を実施し,その退院時の
    爪切り
    動作の自立割合を,後方視的に調査したので報告する。【方法】対象者は,平成26年4月末から9月中旬までの期間において当院でTHAを行った患者24名のうち,中枢疾患・他の運動器疾患を有しない者22名とした。診療録からの調査項目としては年齢・性別・術後在院日数・退院時股関節可動域(屈曲,外転,外旋),ADL動作(靴下着脱,1足1段での階段昇降,
    爪切り
    動作の可否)とした。股関節可動域は術前と退院時における差を,EZR Ver.1.25を用い,Wilcoxon符号順位和検定にて比較し,有意水準を5%とした。ADL動作は自立した割合をパーセンテージにて算出した。【結果】対象者の属性は,男性5名,女性17名,年齢は62.3±14.1歳であり,平均術後在院日数は32.3±10.4日であった。手術は前側方アプローチにより実施,人工股関節の設置位置は正常,理学療法経過は術後翌日より車椅子移乗を実施,全荷重で介入を行い,全症例が歩行獲得し退院した。ADLにおいては,靴下の着脱動作は20名が可能となり,自立割合は90.9%,階段昇降は1足1段にて18名が可能となり自立割合は81.8%であった。
    爪切り
    動作は膝を抱えるようにして股関節・膝関節を屈曲させて行う方法(単純屈曲法)により20名が可能であり,自立割合は90.9%であった。股関節可動域は術前・退院時共に測定していた15名を比較した。術前の股関節可動域は屈曲101.0±12.7°・外転34.0±10.7°・外旋32.3±12.0°に対し,術後の股関節可動域は,屈曲98.7±6.7°・外転39.3±1.7°・外旋28.3±9.6°で,いずれも有意差を認めなかった。入院中,退院後ともに脱臼・疼痛の増悪等の異常を生じた者はいなかった。
    爪切り
    動作の困難例の特徴は,創部治癒不良例1名,頻回脱臼に対する再置換術症例で,予防的に股関節外転装具を装着している1名であった。【考察】股関節の可動域は非常に様々なADL・IADLと関連している。多くのADLは4週間程度の入院中の介入により自立する事が多いが,
    爪切り
    動作を完遂するためには足趾の目視が必要となる分,より下肢・体幹に可動域が必要となり,課題となることが多い。下肢関節可動域制限の因子として,術後疼痛や,腫脹,大腿直筋・大腿筋膜張筋などの二関節筋を始めとする筋緊張の亢進などが挙げられる。これに対し,
    爪切り
    動作の獲得を目標とし,早期から下肢関節可動域訓練を注力的に実施していくことで,全例が股関節可動域は術前のレベルまで改善し,順調な経過を示す症例においては
    爪切り
    動作が自立可能となったと考えられる。本研究の限界として1点目に後方視的調査としての限界として,体幹や膝関節など他の関節の退院時評価がなく比較できなかったことや,各ADL動作獲得の日の詳細な特定ができなかった症例もおり,検討できなかった事。2点目に症例数の限界として,
    爪切り
    動作の不可能な症例が少なく,
    爪切り
    動作の獲得の可否における因子の検討が困難であったことが挙げられる。今後は評価指標・症例数を増やし,更なる検討をしていきたい。【理学療法学研究としての意義】早期から退院時のADL獲得を目的として理学療法介入を実施し,良好な結果を提示できたことは,今後のTHA術後の理学療法介入・目標設定の一助となると考えた。
  • 木下 一雄, 吉田 啓晃, 青砥 桃子, 桂田 功一, 岡道 綾, 樋口 謙次, 中山 恭秀, 安保 雅博
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0377
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】変形性股関節症症例(以下OA例)は術前から重度の股関節可動域制限を呈し,術後の
    爪切り
    動作獲得に難渋する場合が多い。特に第5趾の
    爪切り
    は動作中の視野を確保するためにも大きな股関節の可動域が必要である。また我々の先行研究より術後2か月(以下2M)から術後5か月(以下5M)にかけて
    爪切り
    動作が可能となる場合が多いことを報告した。一方,
    爪切り
    動作の先行研究ではOA例で後方進入法THAを施行し,術後5Mまでに動作獲得するための股関節可動域は不明である。そこで本研究ではOA例におけるTHA後の足趾
    爪切り
    動作方法と股関節可動域の差異を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は2013年の4月から2014年8月までに本学附属4病院にて変形性股関節症と診断され後方進入法にてTHAを施行し5Mまで追跡可能であった272例のうち2Mの98例(男性15例,女性83例,平均年齢67.0±11.2歳)と5Mの90例(男性16例,女性74例,平均年齢65.9±11.2歳)とした。除外対象を術後合併症例,中枢性疾患の既往がある症例とした。評価項目は2M,5Mでの
    爪切り
    動作の可否,日常的に実施している
    爪切り
    動作方法を問診した。また,股関節屈曲,外旋,外転可動域,踵引き寄せ距離(以下踵距離)(%)(対側下肢上を開排しながら踵を移動させた時の内外果中央から踵までの距離/対側上前腸骨棘から内外果中央までの距離×100)をカルテから後方視的に調査した。
    爪切り
    動作方法は端座位股関節屈曲法,端座位開排法(以下),端座位膝伸展位の体前屈あるいは立位体前屈による方法または長坐位による方法(体前屈法)に分類した。それらを普段行っている動作方法により屈曲群,開排群,体前屈群に分類し,
    爪切り
    動作が不可能な場合を不可能群とし,それ以外の方法の場合は除外した。統計処理は各時期の各評価項目において正規性の有無,等分散の有無によって一元配置分散分析,Welchの検定あるいはkruskal-Wallisの検定を用いて各群間にて比較検討を行い,有意差が認められた場合は多重比較検定(Tukey法あるいはBonferroni法)を行った。統計ソフトはSPSS(Ver22.0)を使用した。【結果】2Mでは屈曲群9例,開排群28例,体前屈群13例,不可能群41例であった。5Mでは屈曲群23例,開排群40例,体前屈群13例,不可能群9例であった。可動域は2Mの屈曲群は不可能群と比較して屈曲,外転,踵距離が有意に大きかった。開排群は不可能群と比較して外旋,外転,踵距離が有意に大きく,体前屈群と比較して外旋,踵距離が有意に大きかった。また,体前屈群は不可能群と比較して外旋が有意に大きい結果となった。一方,5Mでは屈曲群は不可能群と比較して屈曲,踵距離が有意に大きく,体前屈群との比較においては屈曲で屈曲群の可動域が有意に大きかった。また開排群と不可能群の外旋,外転,踵距離に有意差が認められ,各項目とも開排群の可動域が有意に大きい結果となった。【考察】
    爪切り
    動作方法と股関節可動域に関しては,屈曲群は体前屈群や不可能群と比較し屈曲と踵距離が大きく,開排群とは各項目で差がなかった。先行研究で踵距離は股関節可動域による寄与率の算出から屈曲,外旋,外転の可動域を4:3:1の割合で表せることを報告した。また,屈曲の制限因子と開排の制限因子は股関節内転筋群や殿筋群の伸張性であり,共通している場合が多いため,屈曲群と開排群では可動域の差がなかったと考える。しかし,臨床的に大腿筋膜張筋から殿筋筋膜や胸腰筋膜の伸張性が関与している場合もあり,今後は股関節内転可動域等の影響も検討したい。また,開排群に関しては体前屈群や不可能群よりも外旋,外転,踵距離において差が認められた。体前屈位はハムストリングスの影響を受けやすく,胸部から腰部の屈曲により代償している場合が多い。したがって開排位か体前屈位の姿勢の選択は股関節の外旋,外転角度あるいはハムストリングスの伸張性の程度により動作姿勢が左右される可能性があり,今後は膝伸展位での股関節屈曲角度の影響も明らかにしていきたい。また各群の時期による経過から屈曲群または開排群と不可能群との比較より,屈曲群は股関節屈曲に,開排群は外旋,外転,踵距離に有意差が認められ,術後の経過がたつにつれて各動作の特異性が強く反映していると考えられた。本研究は大腿骨頭壊死症など変形性股関節症以外のTHA例の場合,再置換術の場合には本研究結果に従わない可能性がある。【理学療法学研究としての意義】THA後患者は
    爪切り
    動作が難渋する場合が多く,本研究により術後の
    爪切り
    動作を改善するための効率的な患者指導の一助となり得ると考える。
  • 中曽根 沙妃, 田島 泰裕, 天正 恵治, 畑 幸彦
    理学療法学Supplement
    2012年 2011 巻
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/10
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】 日常診療において,人工股関節全置換術(以下,THA)後に靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作に困難さを訴える症例をしばしば経験する.米沢らはTHA施行後の患者に対して行った日常生活動作(以下,ADL)に関するアンケート調査で42%の患者が足趾の
    爪切り
    が出来なかったと報告しており,McGroryらはTHA施行患者における術後の靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作には術後の股関節可動域が影響すると報告している.しかし,術前可動域と術後可動域との間に相関を認めるという吉本らの報告にも関わらず,術前の股関節可動域が術後ADLに与える影響を調査した報告は,われわれが渉猟した範囲ではなかった.そこで今回,われわれは,術前の股関節可動域が術後の靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作に影響するのかを明らかにする目的で調査を行ったので報告する.【方法】 対象は2008年5月~2010年9月の間に当院にてTHAを施行した症例のうち,他の整形外科疾患や神経疾患の既往のない52例に対してアンケート調査を実施して回答を得られた39例47股であった.さらに症例をアンケート結果に基づいて,靴下着脱動作と足趾の
    爪切り
    動作が容易にできる群(以下,容易群)と困難な群(以下,困難群)の2群に分類した. 2群間で手術時年齢,性別,初めて疼痛を感じてから手術に至るまでの期間(以下,罹病期間),理学療法実施期間,術前と術後1年の股関節可動域(屈曲,伸展,外転,内転,外旋および内旋)および術前と術後1年の股関節機能判定基準(以下,JOA score)の6項目を後方視的に比較検討した.なお,統計学的検定は性別に関してはχ2検定,その他の項目に関してはMann-Whitney’s U検定を用いて行い,危険率0.05未満を有意差ありとした.【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には本研究の趣旨を十分に説明し,同意を得た.【結果】 手術時年齢,性別,罹病期間および理学療法実施期間では2群間で有意差を認めなかった. 術前の股関節可動域に関して,屈曲は容易群が平均77.5°,困難群が平均66.7°,外転は容易群が平均19.7°,困難群が平均11.3°であり,屈曲と外転で困難群は容易群より有意に制限されていた(p<0.05).その他の方向では2群間で有意差を認めなかった. 術後1年の股関節可動域に関して,屈曲は容易群が平均86.9°,困難群が平均79.2°,外転は容易群が平均29.8°,困難群が平均24.6°であり,屈曲と外転で困難群は容易群より有意に制限されていた(p<0.05).その他の方向では2群間で有意差を認めなかった. 術前JOA scoreは可動域の項目において容易群が平均12.0 点,困難群が平均8.5点であり,困難群は容易群より有意に低得点であった(p<0.05).その他の項目では2群間で有意差を認めなかった. 術後1年のJOA scoreはいずれの項目においても2群間で有意差を認めなかった.【考察】 今回の調査結果から,困難群は容易群より,術前後の股関節屈曲と外転の角度および術前JOA scoreの可動域の項目が有意に制限されており,術後の股関節可動域だけでなく,術前の股関節可動域も靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作に影響していることが分かった.「下肢遠位部へリーチする靴下着脱動作と足趾の
    爪切り
    動作には術後股関節屈曲,外転および外旋可動域が重要である」という浅村らの報告と「THA施行患者における術前と術後の股関節屈曲と外転の角度はそれぞれ相関関係にある」という神囿らの報告を考え合わせると,文献的にも術前の股関節可動域制限は術後の靴下着脱動作と足趾の
    爪切り
    動作にも影響を与えている可能性があると思われた. したがって,術後の靴下着脱動作と足趾の
    爪切り
    動作を改善するためには,術前に股関節可動域制限を著明に認める症例に対して,股関節可動域の拡大を図るような理学療法が必要ではないかと考えられた.【理学療法学研究としての意義】 今回の報告は,THA術後に高頻度に残存する靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作の困難さは術前の股関節可動域制限からも影響を受けていることを示した初めての報告と思われる.今回の結果から,術前に股関節可動域制限が著明な症例に対して術前理学療法を施行し,股関節可動域の拡大を図ることで,術後獲得困難と言われている靴下着脱動作や足趾の
    爪切り
    動作を獲得できる可能性があるのではないかと考えられた.
  • 葛西 貴徹, 五十嵐 林郷, 佐々木 英嗣, 赤石 孝一
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 O-158
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
  • 木下 幸大, 宮本 重範, 小玉 裕治, 石田 和宏, 家入 章, 井上 正弘, 安部 聡弥, 三上 貴司, 管野 大己
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 O-157
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
  • 西川 知佳, 濱岡 久美子
    日本看護研究学会雑誌
    2016年 39 巻 3 号 156
    発行日: 2016/07/29
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー
  • 石川 紗也佳, 永井 奈津美, 宇治田 明夏, 角谷 亜希子, 越智 奈穂美, 乗松 貞子
    日本看護研究学会雑誌
    2006年 29 巻 3 号 3_257
    発行日: 2006/07/24
    公開日: 2020/02/15
    ジャーナル フリー
  • 中川 賀嗣
    高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
    2022年 42 巻 2 号 202-206
    発行日: 2022/06/30
    公開日: 2022/08/30
    ジャーナル フリー

      道具使用動作が特異的に障害される病態として 2 つの失行型が知られている。「使用の失行」と「パントマイムの失行」である。「使用の失行」と「パントマイムの失行」は, 道具の使用動作を表出する際の障害である点で共通するが, 前者は道具を把持した状態での動作時にみられる障害, 後者は道具を把持しない, パントマイムでの動作時にみられる障害である。つまりこの 2 つの失行は, 道具を把持する, しないという, 課題遂行時の, 外界の条件の違いによって区別される。パントマイムや, 道具の使用を支える神経機構がそれぞれに存在すると仮定すると, こうした外界の条件の違いが, 神経機構を起動, 調整, 停止する「スイッチ」となっている可能性がある。本稿では道具の使用動作を取り巻く 2 つの失行症状が出現するそれぞれの状況を確認した。

  • 杉岡 智子, 山本 智子, 呉 博子, 宇山 幸江
    日本重症心身障害学会誌
    2012年 37 巻 2 号 278
    発行日: 2012年
    公開日: 2022/06/29
    ジャーナル フリー
    はじめに 褥瘡原因は圧分散の欠如、高湿潤、低栄養状態や対象児のADL能力、介助方法など多岐に渡る。これらの要因を予防するには、多職種で構成された多面的なチームアプローチが必須となる。当施設では、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士などを委員とする褥瘡対策チーム会(チーム会)を組織している。褥瘡発生は対象児のQOLを制限してしまうため、予防は重要である。しかし、小児施設における褥瘡予防に関する活動報告は少ない。今回、小児を対象とした療育施設にある当チーム会で行っている定量的評価や定期的な活動の取組みとその効果を報告する。 取り組み内容 1)座圧測定器による定量的な体圧測定 2)栄養および褥瘡リスク評価を目的に血液検査実施3)褥瘡学会への参加 4)褥瘡研修会の企画・実施 結果・考察 定量的評価として、体圧測定と栄養評価を行った。その結果、スタッフへの情報共有が視覚的に行え、体位交換保持具の改良等、体位や体圧に対する共通理解とケアの統一が図れた。また、家族同席で測定を行うことは、在宅ケア方法の改善点や退院後の生活の見直しにつながる情報提供となった。新たに、健康状態が安定しているときの血液検査による栄養評価を入所児に実施した。その結果をもとに注入内容を変更し、よりよい栄養の提供に役立てることができた。また、学術的活動として褥瘡学会参加と皮膚排泄認定看護師や企業などの外部講師による研修を企画、実施した。チーム会で新たな情報を多職種の視点で検討し、施設内職員に周知することで、漫然と行われている処置の見直しや新規の皮膚保護剤を導入など利用者にあわせた形で行うことができた。近年の医療の高度化に伴い、褥瘡発生のリスクを抱えた障がいを残しながら日常生活を送る小児例が増加している。今後小児施設でも褥瘡に対する積極的な取組みが必要であり、多職種でのアプローチが重要になると思われる。
  • 江川 清文
    西日本皮膚科
    2018年 80 巻 6 号 507-508
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/03/08
    ジャーナル 認証あり

    症例:79 歳,女性

    主訴:爪甲切除希望

    現病歴:高齢のため足の爪を切るのが困難になり,3 年ほど前から爪を切っていない。歩行に支障を来すようになり切除希望で受診した近医他科では対応してもらえず,皮膚科受診を勧められた。

    既往歴:足の爪白癬

    初診時現症:爪甲は,全趾とも著明に伸長・肥厚し,第 1 趾では外反性に,第 2~5 趾では内反性に彎曲しており,靴の形に沿って伸びたためと思われた(図1)。全爪甲とも下面を内側に筒状に巻いて肥厚しており(図2),趾~足背には痂疲の付着を認めた。

    臨床検査所見:KOH法にて爪甲に真菌要素を認めた。

    診断および治療:爪甲鈎彎症,爪白癬およびあかつき病と診断し,足浴,ニッパー型

    爪切り
    を用いた爪甲切除を行い(図3),現在1%テルビナフィン外用液と 10%サリチル酸ワセリン外用中である。

  • 大森 圭貢, 岡田 一馬, 横山 有里, 下田 志摩, 笠原 酉介, 笹 益雄
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 454
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】関節可動域(ROM)の低下は日常生活動作(ADL)の遂行を困難にさせることから,維持や改善に向けて取り組むことの多い機能障害である.両者の関連が明らかになった場合,ROM改善に対する介入や目標といった情報を患者に提供するうえで有用と考えられる.本研究の目的は,股関節疾患患者を対象に股ROM制限とADL障害の関連について検討することである.
    【方法】対象は平成12年4月から19年10月までに当院整形外科に外来受診し,変形性股関節症,あるいは大腿骨頭壊死の診断で外来理学療法を実施した患者である.これらの患者の外来診療録から年齢,罹病期間,疼痛,股ROMを後方視的に調査した.なお,膝ROMに制限のある者と股関節の観血的治療の既往のある者は対象から除外した.罹病期間は外来受診の契機となった症状の出現から理学療法開始日までの月数を調査した.疼痛は股関節に関する持続的な自発痛や激しい痛みを0,休息により軽快する歩行時痛を1,短時間の休息で消失する歩行時痛を2,違和・疲労感もしくは歩行開始時や長距離歩行時の痛みを3,症状がない場合を4とし,0を自発痛有群,1から4を自発痛無群に分類した.股ROMは他動的な屈曲,外転,内転,外旋,内旋の角度をそれぞれ調査した.ADL障害は靴下着脱動作および足の
    爪切り
    動作について調査した.評価は各動作の実施状況について容易に可能,困難だが可能,不可能の3段階で評価した.分析は,各動作が不可能な脚を検定するために不可能な脚とその他の脚,各動作が容易な脚を検定するために容易な脚とその他の脚に分けて行なった.統計手法はMann-WhitneyのU検定とロジスティック回帰分析を用い,統計的有意水準は危険率5%未満とした.
    【結果と考察】分析は106名の200脚に対して行った.靴下着脱動作が容易な脚は62.5%,困難な脚は33.0%,不可能な脚は4.5%であった.足の
    爪切り
    動作が容易な脚は63.0%,困難な脚は30.0%,不可能な脚は7.0%であった.ロジスティック回帰分析の結果,靴下着脱動作もしくは足の
    爪切り
    動作が不可能な脚に影響を与える有意な因子は,股ROMの屈曲角度と内転角度であった.同様に容易な脚に影響を与える有意な因子は,股ROMの屈曲角度と内旋角度であった.股関節屈曲角度をみた場合,65度以下の17脚では靴下着脱動作や足の
    爪切り
    動作が容易な者はいなかった.一方,95度以上の147脚では靴下着脱動作や足の
    爪切り
    動作が不可能な者はいなかった.これらのことから,靴下着脱動作および足の
    爪切り
    動作のいずれにも股ROMの屈曲角度が影響しており,屈曲角度が65度を下回った脚では,靴下着脱動作や足の
    爪切り
    動作が困難あるいは不可能になる可能性が高いと考えられた.一方,95度を上回った脚では困難をともなうにせよ動作は可能になる可能性が高いと考えられた.

  • 小澤 拓也, 大野 博司
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 453
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我々は下肢荷重比率を改善させるための最適な中殿筋トレーニング強度について、その回数の違いから検討を行い、下肢荷重比率はBorg scaleでいう軽度から中等度の負荷回数においては改善を示すものの、高度負荷では悪化することを明らかにした。しかし、この高度負荷にて下肢荷重比率が悪化する要因については十分に検討できていない。そこで今回、高度負荷中殿筋トレーニングが股関節の可動性及び骨盤周囲筋へどのような影響を及ぼすのかについて検討を行った。
    【方法】対象は健常成人(男性8名、平均年齢21±0.8歳)を対象とした。中殿筋トレーニングは仰臥位でセラバンドを用いた両股関節同時の等張性外転運動とし、股関節屈曲、伸展、外転、内転、および回旋が0度の肢位から外転角度20度、速度は2秒で1回、実施回数は70回とした。
    計測は筋電図および3次元動作解析を行い、それぞれ日本光電社製WEB-5500およびユニメック社製UM-CATを用いた。筋電図での測定筋は両側中殿筋、脊柱起立筋、腹斜筋群とし、3次元動作解析時のマーカーは両上前腸骨棘、肩峰、膝蓋骨中央に貼付した。
    筋電位は最大随意収縮に対する割合として算出し、動作解析では股関節外転・内転、屈曲・伸展の可動域を算出した。対象肢は左右ではなく、股関節外転角度の大小によって二群に分類した。データは事前に計測したBorg scaleに応じた股関節外転回数、すなわち、軽度(20回、Borg scale 3)、中等度(35回、Borg scale 5)、高度(70回、Borg scale 10)時点での値、および開始時を加えた条件にて筋ごと、股関節の運動範囲ごとに比較検討した。
    【結果】筋電位(単位は%)は股関節外転の可動域の大きい側の中殿筋で、開始時、軽度、中等度、高度の順序で23±8、30.2±18.3、27.8±13.4、31.2±13.7、腹斜筋では26.1±21.7、35.5±30.8、37.7±35.6、48.3±53.7、脊柱起立筋では15.3±6.9、21.8±7、23.4±7.2、27.6±9.3であった。股関節外転の可動域の小さい側の中殿筋は23±19、30.5±24.7、31.2±23.4、37.2±26.9、腹斜筋は17.2±8.8、22.8±11.8、23.9±14.4、31.7±22、脊柱起立筋は13.5±11.7、14.8±12.9、14.3±12.9、17.4±17.3であった。可動域の大きい側の脊柱起立筋の筋電位の開始時と中等度(P<0.05)、開始時と高度(P<0.01)には有意差を認めたが、その他は有意差を認めなかった。股関節の可動域について、外転、内転、屈曲、伸展ともに有意差は見られなかった。
    これらのことから中殿筋トレーニングの回数が多くなることで片側脊柱起立筋の活動が高まるといえる。


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