フラッシュメモリに代わる低消費電力かつ超高密度の不揮発性固体メモリの研究開発が注目を浴びている.磁気抵抗変化メモリ(MRAM),金属酸化物を用いた抵抗変化メモリ(RRAM),テルルを主成分としたカルコゲン化合物の結晶-アモルファス相転移を利用した
相変化メモリ
(PRAM)がその主流であるが,近年,
相変化メモリ
に用いる材料であるGe-Sb-Te三元合金がトポロジカル絶縁体であることが理論的に予想されるとともに,(国研)産業技術総合研究所で超低消費電力動作を目的として開発されたGeTe/Sb
2Te
3超格子
相変化メモリ
が,大きな室温磁気抵抗変化などの従来合金ではこれまで決して観測されなかった性質をもつことから,トポロジカル絶縁体との関係が強く疑われるようになってきた.
本稿では超格子
相変化メモリ
の開発の経緯とその特性,また最近わかってきたトポロジカル絶縁体との関係について紹介する.
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