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クエリ検索: "真社会性"
162件中 1-20の結果を表示しています
  • 松浦 健二
    日本生態学会誌
    2005年 55 巻 2 号 227-241
    発行日: 2005/08/31
    公開日: 2017/05/27
    ジャーナル フリー
    進化生物学においてHamilton(1964)の血縁選択説の登場は、Darwinの自然選択説以降の最も重要な発展の一つである。本論文では、この40年間の
    真社会性
    膜翅目とシロアリの研究を対比しながら、昆虫における
    真社会性
    の進化と維持に関する我々の理解の進展について議論する。まず、
    真社会性
    膜翅目の性比に関する研究により血縁選択説の検証が行われていった過程について概説する。一方、シロアリにおける
    真社会性
    の進化に関して、血縁選択の観点からのアプローチを紹介し、その妥当性も含めて議論する。なぜ「性」が進化し、維持されているのか。この間題は古くから、そして現在も最も重要な進化生物学の課題の一つである。実は
    真社会性
    の進化と維持の問題は「性」の進化と維持の問題と密接な関係にある。社会性昆虫の社会は血縁者に対する利他行動で成立しており、血縁度の側面から社会進化を考えるならば、コロニー内血縁度の低下を招く有性生殖よりも、いっそ単為生殖の方が有利なはずである。つまり、
    真社会性
    の生物では、ほかの生物にも増して単為生殖によって得られる利益が大きく、それを凌ぐだけの有性生殖の利益、あるいは単為生殖のコストが説明されなければならない。現在までに報告されている産雌単為生殖を行う
    真社会性
    昆虫に関する研究をレビューし、
    真社会性
    昆虫にとっての有性生殖と単為生殖の利益とコストについて議論する。
  • 得丸 久文
    人工知能学会研究会資料 人工知能基本問題研究会
    2020年 113 巻
    発行日: 2020/09/20
    公開日: 2021/07/01
    会議録・要旨集 フリー
  • 田町 信雄
    生物物理
    1988年 28 巻 4 号 203-208
    発行日: 1988/07/25
    公開日: 2009/05/25
    ジャーナル フリー
    The History of the evolutionary study of eusociality in Hymenoptera are briefly reviewed, and simultaneous evolution of sex ratio and worker behavior is studied. The importance of haplodiploid sex determination is corroborated by computer Simulation. It is also found that the sex ratio of the first brood is biassed by their mother towards the sex which has more worker than another sex. This fact suggests that mother control of sex ratio in first brood is important factor responsible for Hymenopteran society having no male worker.
  • 佐々木 謙
    比較生理生化学
    2010年 27 巻 1 号 3-9
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/04/27
    ジャーナル フリー
     社会性昆虫に見られる成虫期の表現型多型はカーストと呼ばれ,繁殖や巣内の仕事の効率を高めるために進化した性質であると考えられている。カーストの形態分化は幼虫期の神経・内分泌系による作用と異なる遺伝子発現を通して起こる。近年,カースト間で異なる栄養代謝系の遺伝子発現に関する研究が進み,カースト特異的な内部・外部形態への分化が分子レベルで解明されつつある。非繁殖個体であるワーカーは,繁殖個体不在の条件下において,成虫期の外部形態を維持したまま,一部の内部器官や行動を可塑的に繁殖型に転換することができる。カーストの転換に伴う行動変化は脳の生理的変化の結果生じるが,その行動変化は脳の構造にまで影響を与え,最終的にはカーストに特殊化した脳をつくり出す可能性がある。このようなカースト分化や転換における基本的な生理・分子メカニズムは,多くの社会性をもつハチ目で共通していると考えられる。その一方で,社会性の進化の程度により,生殖腺刺激ホルモンの制御機構が種間で異なる例も見つかっている。本稿では,社会性昆虫における繁殖制御メカニズムを紹介するとともに,その内分泌メカニズムの進化についても議論したい。
  • 伊藤 嘉昭
    日本生態学会誌
    2002年 52 巻 3 号 355-371
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2017/05/26
    ジャーナル フリー
    Colonies of many tropical polistine wasp species have multiple queens. However, recent studies have shown that effective queens comprise only one to a few individuals at the stage of the colony cycle when new reproductives are produced (cyclical oligogyny). The present article addresses the following three issues which are still unresolved : (1) There is a paucity of evidence for cyclical oligogyny even in some species having huge colonies of more than ten thousand workers and several thousand queens. (2) Coexistence of multiple egg-layers in Ropalidia rufoplagiata may be explained by ideas other than the cyclical oligogyny-kin selection hypothesis. (3) As the number of queens per colony is large throughout all stages of the colony cycle of some tropical species, if cyclical oligogyny prevails, it is necessary to demonstrate mechanisms which inhibit the production of reproductives by queens other than one or a few effective queen(s). However, there has been no clear evidence of such inhibition. In addition, the role of relief of queens during a colony cycle must be studied in relation to maintenance of eusociality, despite low intracolony relatedness.
  • 松本 忠夫
    木材保存
    1996年 22 巻 3 号 135-142
    発行日: 1996/05/25
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
  • *野崎 愛, 小林 正秀, 梶村 恒, 上田 明良, 北島 博, 後藤 秀章
    日本林学会大会発表データベース
    2003年 114 巻 D16
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/03/31
    会議録・要旨集 フリー
    カシノナガキクイムシ(以下カシナガ)の効率的な防除法を開発するには、未解明な部分が多いカシナガの材内生態を解明する必要がある。そこで、浸水丸太にカシナガ成虫を接種し、定期的に割材した。その結果、交尾直後に産下された卵から孵化した幼虫が、17日程度で終齢に達し、約20日後に孔道が枝分かれした。このことから、幼虫が分岐孔の掘削者であることが示唆された。次に、ビンに人工飼料を詰めて、カシナガ成虫を接種し、ビン壁面に現れた孔道内の生態をビデオ撮影した。その結果、終齢幼虫が分岐孔の掘削者であるとことが確かめられた。また、幼虫によって卵が分岐孔内に運搬され、幼虫が餌である酵母を培養するような行動を示した。以上のことから、先に生まれた終齢幼虫が坑道を掘り、卵を運搬し、餌を培養しすることで、同腹の妹弟の世話をしている可能性が示された。つまり、カシナガの幼虫は
    真社会性
    の生物のにおけるワーカー的役割を担っている可能性がある。幼虫尾部から出る乳白色の液体を他の幼虫が吸うような行動も観察されたが、これも
    真社会性
    の昆虫に見られる栄養交換である可能性が高い。このように、カシナガが
    真社会性
    への進化の謎を解明する好材料であると考えられた。その他、カシナガが太い木を好むのは、大断面の方が長い孔道が形成でき、繁殖に有利なためであることが証明できた。また、線虫やダニの繁殖が孔道内におけるカシナガの死亡要因であることも示唆された
  • 得丸 久文
    人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
    2021年 91 巻
    発行日: 2021/02/20
    公開日: 2021/06/09
    会議録・要旨集 フリー
  • 鈴木 まほろ, 石井 博, 安部 哲人
    日本生態学会誌
    2014年 64 巻 1 号 3-6
    発行日: 2014/03/30
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    ミツバチ属・マルハナバチ属などの
    真社会性
    ハナバチには、これまで多くの研究者の関心が注がれてきたが、これらは多様な訪花昆虫のうちのごく一部分に過ぎない。本特集における新庄らの論文では、地球上の様々な地域で行われた28の訪花昆虫群集研究のデータをレビューし、気候帯および植生タイプと訪花昆虫群集との対応を調べた。その結果、群集の組成は気候帯や植生タイプと一定の対応を示し、特に北極ツンドラや高山帯における双翅目の優占が顕著であった。また温帯では単独性ハナバチの割合が高かった。送粉者の衰退が大きな社会問題として国際的に議論されている現在、特に送粉という生態系機能の点で重要と考えられる単独性ハナバチと双翅目昆虫について、その多様性と機能に関する基礎研究の必要性が高まっている。安部の論文では、特にハナバチについて、送粉者の多様性と送粉機能、さらに人為的撹乱による送粉者衰退の問題をレビューし、外来種の影響を中心に議論した。今後、多様な訪花昆虫の生態系機能について研究する上で、インベントリーをはじめとする基礎的な分類学・生態学的情報は必要不可欠である。多田内らの論文では、日本のハナバチと双翅目昆虫のインベントリーの現状を振り返り、今後の課題を整理した。我が国においては、送粉者衰退問題について議論するにも、基礎データとなる過去の標本や観察情報の蓄積が少なく、それらを共有するためのプラットフォームもほとんど存在しない。今後はそれぞれの分類群について、基礎研究の蓄積量に応じた、積極的かつ組織的な情報の集積と共有が図られることを期待したい。
  • 池本 有助, 三浦 徹, 淺間 一
    計測と制御
    2007年 46 巻 12 号 910-915
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2009/11/26
    ジャーナル フリー
  • 宮永 龍一, 諸岡 由起, 川崎 やよい, 前田 泰生
    昆蟲.ニューシリーズ
    2012年 15 巻 4 号 243-251
    発行日: 2012/10/05
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    網室内での飼養と野外での定期サンプリング調査から,シロスジカタコハナバチLasioglossum(L.) occidens Smithの生活史を明らかにした.本種は年2化性で,基本的に単独性種であった.越冬世代および第1世代の育子活動期はそれぞれ5月上旬〜6月中旬および7月上旬〜8月中旬にあった.網室内で営巣された越冬世代の14巣中1巣が,また第1世代の10巣中1巣が複メス巣であった.両巣とも共存メス数は2頭で,前者は非血縁個体間,後者は血縁個体間による同世代共存であった.共存メス間の卵巣の発達度を比較できなかったため社会型は特定できないが,両巣とも花粉採集に専従する個体が存在したことから,これらの巣の個体間には育子に関する作業分担があることが示唆された.
  • 得丸 久文
    人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
    2021年 93 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/11/20
    会議録・要旨集 フリー

    通信理論の信号対雑音比は、言語理解においても決定的に重要な役割を果たす。家族や仲間との日常会話に求められる雑音レベルと、学習や業務に求められる雑音レベル、研究や発明に求められる雑音レベルの違いについて検討する。

  • 藤崎 憲治
    日本生態学会誌
    2005年 55 巻 2 号 243-245
    発行日: 2005/08/31
    公開日: 2017/05/27
    ジャーナル フリー
  • 食性と繁殖様式に関する研究の現状と展望
    上田 明良, 水野 孝彦, 梶村 恒
    日本森林学会誌
    2009年 91 巻 6 号 469-478
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    キクイムシ類 (キクイムシ亜科とナガキクイムシ亜科) の生態的多様性を, 食性, 配偶システム, 坑道型, 社会性の多様性から論じた。食性は, 植物のさまざまな部分に穿孔して基質そのものを食べるバークビートルと, 木質部へ穿孔して坑道に共生微生物を栽培しこれを食べるアンブロシアビートルに分けられる。配偶システムは, メス創設の一夫一妻, 同系交配の一夫多妻, ハーレム型一夫多妻, オス創設の一夫一妻に分けられる。また, 特異的な繁殖として, 半倍数性の産雄単為生殖と精子が必要あるいは不要の産雌単為生殖もみられた。坑道型は, 配偶システムと食性の両方の影響をうけて多様化していた。また, 社会性の発達についても論じ, ナガキクイムシ亜科のAustroplatypus incomperusのメス成虫が不妊カーストとなる
    真社会性
    の観察および, カシノナガキクイムシ (Platypus quercivorus) 幼虫の利他行動の観察例を紹介した。最後に, 直接的観察によるキクイムシの坑道内での生態解明とそのために必要な人工飼育法開発の重要性について論じた。
  • 新庄 康平, 辻本 翔平, 石井 博
    日本生態学会誌
    2014年 64 巻 1 号 7-15
    発行日: 2014/03/30
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー
    28の研究から得た、32地域の訪花動物群集のデータをもとに、群集の属する気候区分や植生タイプによって、訪花動物群集の組成を特徴づけることができるかどうかを検討した。その結果、個体数と種数について、訪花動物の主要4目(膜翅目、双翅目、鱗翅目、鞘翅目)の割合、および膜翅目と双翅目の組成は、群集が属する気候区分や植生タイプと一定の対応を示した。具体的には、ツンドラ/高山帯では双翅目の割合が多く、熱帯では双翅目の割合が少ない傾向がみられた。膜翅目では、寒冷な地域ほどマルハナバチ属の割合が多く、温暖な地域はミツバチ属とその他のハナバチ上科の割合が多かった。これまで、ミツバチやマルハナバチなどの
    真社会性
    ハナバチは、最も重要な役割を持つ送粉動物として、非常に多くの研究がなされてきたが、
    真社会性
    のミツバチ科が訪花動物群集の個体数に占める割合は、平均して16.5%(0.5-73.6%、中央値=9.6%)にすぎなかった。一方双翅目では、湿地でハナアブの割合が高い傾向があった。幾つかの調査地域はこれらの傾向から逸脱していたが、その理由として、外来種の影響や地域固有の地史的な背景が伺えた。訪花動物群集は、地域の植物群集の発達と深い関係にあると考えられる。従って、植物群集が成立する仕組みを理解するうえでは、気候や植生、地史学的な背景などが、訪花動物群集の形成にどのように関わっているのかを把握するとともに、多種多様な訪花動物の生態的機能を研究していくことが望まれる。
  • *伊地知 伸行, 三浦 徹, 柴尾 春信, 松本 忠夫, 深津 武馬
    日本応用動物昆虫学会大会講演要旨
    2003年 47 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/07/24
    会議録・要旨集 フリー
  • *柴尾 晴信, 沓掛 磨也子, 深津 武馬
    日本応用動物昆虫学会大会講演要旨
    2003年 47 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/07/24
    会議録・要旨集 フリー
  • *小倉 愛子, 大野 和朗
    日本応用動物昆虫学会大会講演要旨
    2003年 47 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/07/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 久保 良平, 小野 正人
    植物の生長調節
    2011年 46 巻 1 号 51-57
    発行日: 2011/05/31
    公開日: 2017/09/29
    ジャーナル フリー
    Ecological volatiles play important roles in plant reproduction and insect foraging. In particular, chemoecological interactions between flowers and eusocial bees form the coevolutionary basis of improved fitness for both plants and bees. It is well known that eusocial bees evaluate flowers offering good rewards by using floral scents as olfactory cues. Although flowers emit various volatiles to attract bees, we do not know their ecological function. This paper describes some research on the functional meaning of ecological volatiles in eusocial bees (Apis and Bombus spp.), hornets (Vespa spp.), and plants. Volatiles emitted by many plant species contain pheromonal components of potential pollinators. Plants emit two types of volatiles: 1. A component (same and/or similar to pheromonal component) that is innately attractive to even naive bees; and 2. Species-specific floral scents that cause learned association with rewards, such as nectar and pollen. The interaction is mutually beneficial to both plants and pollinators. Practical use of an ecological volatile to improve crop pollination by honeybees is introduced.
  • 三浦 恭子
    ファルマシア
    2017年 53 巻 3 号 225-227
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/03/01
    ジャーナル フリー
    ハダカデバネズミ(naked mole-rat, heterocephalusglaber, デバ)は,その名の通り裸で出歯のげっ歯類である(実はよく見ると感覚毛と呼ばれる毛がまばらに生えている)(表紙写真).自然下ではエチオピア・ケニア・ソマリアの地下に,数十~数百匹の集団で生息する.ガス交換が乏しく気温が安定している地下トンネルで暮らしており,トンネル内の位置によってはかなりの低酸素(~7%)かつ高二酸化炭素(<10%)環境になる.デバは視覚が退化しており,ヘモグロビンの酸素親和性が高く,また電位依存性ナトリウムチャネル(Nav1.7 voltage-gated sodium channel)の変異により酸への非感受性を示すことが報告されている.また,体の恒温機能はほとんど失われており,外温性で低体温(約32℃)である.研究室ではアクリルボックスをパイプで複数連結したケージを用い,温度30℃・湿度60%に調節された通常大気下で飼育を行っている.自然下では根茎を食べているが,実験飼育下ではイモ・ニンジン・リンゴ・オートミールなどを与えている.
    デバは「
    真社会性
    」と呼ばれる分業制の社会を形成することで知られている.
    真社会性
    とは,昆虫のアリ,ハチ,シロアリなどでみられる,2世代以上が共存し繁殖個体とその繁殖を手伝う不妊個体から成る社会形態を指す.現在確認されている
    真社会性
    ほ乳類は,デバと近縁のダマラランドデバネズミだけである.コロニー内で繁殖を行うのは1匹の女王と1~3匹の王のみで,その他の個体は,生殖機能が未発達なままワーカーやソルジャーとして巣内の仕事に携わる.女王化のメカニズムは,現在のところほとんど分かっていない.我々は,MRIを用いたデバ三次元脳アトラスの作製を行い,ワーカーが女王になる際の脳内変化について解析を進めている(関ら,未発表).
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