供試乳を体細胞数から4群 (20万/m
l未満, 20~50万/m
l, 50~100万/mlおよび100万/m
l以上) に分類し, 乳汁中の電気伝導度 (EC), N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ (NAGase) 活性, アデノシン3リン酸 (ATP), 化学発光 (CL), 乳酸脱水素酵素 (LDH) 活性およびラクトフェリン (Lf) 濃度を測定し, 体細胞数との関連性を検討した.EC, NAGase, Lf, ATP, CLおよびLDHの測定値は体細胞数の上昇とともに有意に (P<0.05) 増加した.体細胞数と最も高い正の相関が認められた項目はCL (r=0.82) およびLDH活性 (r=0.70) であった.20~100万/mlの範囲にあるバルク乳の体細胞数との相関性および実用性から体細胞数の補助的な把握にATPの測定が活用できるものと考えられた.
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