イイギリ
種子
の発芽特性についての記述は書物によって異なる。本研究はその違いが生じた理由を解明すると共に, この
種子
の真の発芽特性を明らかにするために行った。その結果, イイギリ
種子
は, 果実の結実直後においては, 内性 (後熟型) 休眠性を示し, 通常の発芽試験条件下では発芽しないが, この休眠性は果実の採取時期が遅れるに連れて樹上での後熟進行と共に覚醒していくことが明らかになった。よって, イイギリ
種子
の発芽特性についての記述の相違は, 調査に使用した
種子
の採取時期によることが明らかになった。また, この
種子
の休眠性は, 低温湿潤処理によってだけでなく, 高酸素分圧下での2種類の植物ホルモン (GA+BA) の添加によって打破されること, 逆に過度の低温湿潤処理によっては発芽力が低下することが明らかになった。
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