詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "細木美和"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • 細木 美和, 宮地 良樹, 生駒 晃彦
    日本皮膚科学会雑誌
    2007年 117 巻 1 号 37-42
    発行日: 2007/01/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎患者の皮疹部は痒み過敏状態にあり,ヒスタミンの皮内投与によって生じる痒みは,ヒスタミンへの感受性が低い患者の無疹部と比べて,非常に強い.この強い痒みに対して通常投与量の抗ヒスタミン薬が有効であるかを検討するため,アトピー性皮膚炎患者10名でイオントフォレーシス法によるヒスタミンの皮内投与を施行し,塩酸エピナスチン20 mg錠1錠内服による反応抑制効果を見た.その結果,患者の皮疹部では無疹部よりも痒み,紅斑,膨疹の全てが強く生じたが,そのすべてが塩酸エピナスチン内服30分後にはプラセボと比較して有意に抑制され,内服3時間後にはほぼ完全に抑制された.このことは痒み過敏状態下で増強するヒスタミン誘発性そう痒に対しても通常投与量の抗ヒスタミン薬が十分に有効であることを示す.しかし,現実には抗ヒスタミン薬の内服3時間後でもアトピー性皮膚炎患者が痒みを頻繁に感じることを考慮すると,アトピー性皮膚炎の痒みにはヒスタミン以外の物質が深く関与していることも同時に示唆している.
  • 生駒 裕妃子, 細木 美和, 福岡 美友紀, 宮地 良樹, 生駒 晃彦
    皮膚の科学
    2007年 6 巻 5 号 452-457
    発行日: 2007年
    公開日: 2010/12/06
    ジャーナル 認証あり
    レーザードップラー式血流画像化装置を用いて、 健常被験者10名の皮膚におけるヒスタミン・イオントフォレーシスで生じる紅斑の面積を測定した。膨疹面積とかゆみ強度は従来通りそれぞれ、 定規を用いた目視による方法、 被験者自身の評価法で計測した。また、 ヒスタミンH1受容体拮抗薬である塩酸オロパタジン5mg錠を1回内服もしくは12時間間隔で2回内服させ、 初回内服24時間後におけるヒスタミン誘発皮膚反応に対する抑制効果をプラセボと比較して検討した。その結果、 塩酸オロパタジンの1回内服群、 2回内服群ともにプラセボと比較して紅斑面積と膨疹面積、かゆみ強度のいずれも有意に抑制された。レーザードップラー式血流画像化装置は、 不整形で不鮮明な辺縁のために従来の目視による評価が難しかった紅斑の測定を正確にでき、抗ヒスタミン薬の効果判定にも有用であることが示された。
  • 椛島 利江子, 尾藤 利憲, 田尻 真貴子, 川上 千佳, 深町 晶子, 吉木 竜太郎, 杉田 和成, 日野 亮介, 森 智子, 小林 美和, 中村 元信, 戸倉 新樹
    西日本皮膚科
    2010年 72 巻 2 号 159-162
    発行日: 2010/04/01
    公開日: 2010/06/25
    ジャーナル 認証あり
    第2世代抗ヒスタミン薬は,抗ヒスタミン作用以外にも様々な免疫学的調整作用を併せ持つ。アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis : AD)患者におけるかゆみ増強サイクルにおいて重要な役割を担う,サブスタンスP(substance P : SP)の産生にも一部の抗ヒスタミン薬は影響することが報告されている。また近年,ADの病勢に応じてIL-17産生CD4陽性細胞(Th17細胞)が重要な役割を果たすことが判明している。今回我々は,当院におけるAD患者15名に対して塩酸オロパタジンの内服療法を行い,内服前後の血中SPとTh17細胞割合の変動を測定した。同時にかゆみの程度としてvisual analogue scale(VAS),ADの重症度としてscoring atopic dermatitis(SCORAD)を評価し,SPとTh17細胞割合の変動との関連性を検討した。結果,塩酸オロパタジン内服前後で,VASとSCORADの改善とともにSPの有意な低下がみられた。Th17細胞は,有意差はないものの,検討した9名中7名で低下していた。塩酸オロパタジンによるSP産生・遊離抑制効果が,AD患者の臨床症状改善に寄与している可能性が示された。
  • 久保田 由美子, 中山 樹一郎
    西日本皮膚科
    2009年 71 巻 4 号 438-443
    発行日: 2009/08/01
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル 認証あり
    尋常性乾癬では半数以上の患者がそう痒を有しているといわれ,またそう痒は症状の悪化やQOL(quality of life)への影響を及ぼすことが多いことから,乾癬治療における重要な症状のひとつである。今回,外用治療中の尋常性乾癬37名に対し塩酸オロパタジンを用いて,そう痒を中心とした臨床効果とQOLの変化を多施設(複数)で検討した。そう痒と潮紅,鱗屑,浸潤,肥厚の皮膚症状はともに,投与1週目より有意に改善し,4週後まで経時的に改善し,最終全般改善度は改善以上が64%,やや改善以上は93%であった。また,そう痒による日常生活の制限や,睡眠障害も投与1週目から経時的に有意に改善され,塩酸オロパタジンは従来の報告の如く尋常性乾癬におけるそう痒と皮膚症状を改善するだけでなく,QOLの改善にも有用であることが示された。
feedback
Top