前稿「音をかく活動の研究」(『美術科教育学』第34号)の中では,教員は音をかくことに対してその可能性や効果については肯定的に感じつつも,そのような教材内容や指導方法を十分に理解できていないために授業実践へは繋がっていないことが明らかとなった。その原因として,大学において,そのような実践を担うことができる教員の養成がさほど行われていないからではないかと考え,本稿ではまず,全国の小学校教員養成課程を有する大学のシラバスを調査した。その結果,目標,授業内容,授業形態等において問題点と課題を示すことができた。そして,それらを基に,美術と音楽の総合・領域横断型授業の方向性と課題を示し,授業モデル案を提示することができた。
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