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クエリ検索: "線維軟骨"
1,160件中 1-20の結果を表示しています
  • 斉藤 博, 伊藤 一三
    歯科基礎医学会雑誌
    2001年 43 巻 1 号 8-16
    発行日: 2001/02/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    舌骨は嚥下や発声において複雑な運動を示す。茎突舌骨筋は舌骨を後上方に引き上げる筋であるが, 舌骨に付着する部位はこれまで明確にされていなかった。SEMを用いて観察した結果, 茎突舌骨筋は正中部を除く舌骨体下面に広く付着していることが明らかになった。この筋の付着部に, 厚さ0.5-1mm, 長さ10-17mmの
    線維軟骨
    塊が舌骨体の下面に沿って認められた。茎突舌骨筋の腱線維束は
    線維軟骨
    に入る前に, ほかの舌骨付着筋と錯綜していた。また
    線維軟骨
    塊の内部においても同様の錯綜が認められた。これらの錯綜は互いの筋が結合を強めあうことを示していると考えられた。このように
    線維軟骨
    塊に多くの筋が入り込むことは, 嚥下運動などにおいて, 筋で支持されている舌骨がその位置を変える運動を円滑にしている。また嚥下運動において, 舌骨は同時に回転運動を行うことがすでに知られている。多くの筋が
    線維軟骨
    塊に入り込むことは, この
    線維軟骨
    塊を固定することを可能にしている。したがって, 舌骨は
    線維軟骨
    塊を軸として, オトガイ舌骨筋や甲状舌骨筋により前後に回旋すると考えられた。
  • 角田 賢二, 高木 健太郎, 服部 陽介, 宮田 徹, 嘉森 雅俊
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2002年 45 巻 2 号 285-286
    発行日: 2002年
    公開日: 2002/06/27
    ジャーナル 認証あり
  • 西村 信哉, 伊藤 由樹, 上里 涼子, 三浦 和知, 津田 英一
    日本義肢装具学会誌
    2020年 36 巻 2 号 143-145
    発行日: 2020/04/01
    公開日: 2021/04/15
    ジャーナル フリー

    手関節尺側部痛に対する治療には,保存療法が第一選択として行われ,その中でもスプリントが多く使用されている.今回,手関節尺側部痛に対するスプリントの効果について検討したため報告する.対象は手関節尺側部痛に対しスプリントを作製した18例18手とした.Visual analog scale (VAS)による安静時痛,動作時痛を初回評価時と最終評価時にて測定し比較した.最終評価が可能であったのは13例13手であり,安静時痛,動作時痛ともに有意に減少した(p<0.01).スプリント装着により遠位橈尺関節の適合性を高め,動作時痛の軽減が得られたと考えられる.しかし,スプリント装着時の詳細な遠位橈尺関節の動態に関しては解明されていないために,今後の検討が必要である.

  • 中川 大輔, 高瀬 史明, 原田 義文, 金谷 貴子
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2022年 65 巻 2 号 247-248
    発行日: 2022/03/01
    公開日: 2022/07/27
    ジャーナル 認証あり
  • 光学顕微鏡的および電子顕微鏡的研究
    秋元 あずさ, 瀬川 和之, 滝口 励司, 佐々 竜二
    昭和歯学会雑誌
    1990年 10 巻 4 号 450-456
    発行日: 1990/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    急速に骨が形成される顎骨歯槽縁に局在する軟骨様骨と, 骨, 軟骨の形態的な相違を明らかにする目的で, ラット新生仔の下顎骨歯槽縁に発生した軟骨様骨, 下顎体部の骨, 椎間円板の
    線維軟骨
    , および脛骨骨端板の硝子軟骨を光学顕微鏡と透過電子顕微鏡を用いて比較観察した.軟骨様骨は, 光顕的にはヘマトキシリン・エオシン染色で骨と軟骨の中間的な染色性を示し, トルイジンブルー染色では, 骨,
    線維軟骨
    の細胞間基質の染色性とは異なり,
    線維軟骨
    の細胞領域や硝子軟骨基質と同様のメタクロマジーを示した.透過電顕所見では, 軟骨様骨細胞は, 骨細胞や軟骨細胞よりやや大型で相互に近接して存在していたが, 隣在する細胞間は骨芽細胞のものとは異なり, 密着していなかった・その細胞内には, 骨芽細胞, 骨細胞, 硝子軟骨細胞や
    線維軟骨
    細胞と同様に, 基質合成に関与する良く発達した粗面小胞体やゴルジ装置などの細胞内小器官を有し, 細胞表面には骨細胞の突起より短く細い, 硝子軟骨細胞様の細胞突起が認められた.軟骨様骨細胞は, 周囲を線維性基質で囲まれており, この基質を構成する細線維は, 類骨や
    線維軟骨
    の基質で観察されたものと同じI型コラーゲンであった.これらのことより, 軟骨様骨は, 骨および軟骨のいずれの定型的な組織構造とも異なっていることが明らかになった.
  • 今枝 敏彦, 中村 蓼吾, 角田 賢二, 中尾 悦宏, 渡辺 健太郎
    日本リウマチ・関節外科学会雑誌
    1994年 13 巻 4 号 365-370
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    An arthroscopic partial resection of triangular fibrocartilage complex (TFCC) was performed on 8 patients with TFCC lesion. All cases had a history of trauma. Arthroscopy revealed that 7 patients had traumatic TFCC lesion and only one had a degenerative TFCC lesion. Clinical results of the procedures were evaluated using Kido's criteria. Results were excellent for 7 of the cases, in which the TFCC lesions seemed to be traumatic in origin. Results for the remaining case were poor, indicating a degenerative TFCC lesion (class 2B) associated with fibrillation of the ulnar side of the lunate. Outcomes were good for traumatic TFCC lesions (class 1A) treated using arthroscopic partial resection; however, degenerative TFCC lesions may require ulnar-shortening osteotomy or use of Wafer's procedure when positive results cannot be obtained using arthroscopic partial resection.
  • 振角 和利, 藤岡 宏幸, 藤田 健司, 吉矢 晋一, 黒坂 昌弘
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2003年 46 巻 3 号 405-406
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/09/10
    ジャーナル 認証あり
  • 奥野 宏昭, 田中 寿一, 常深 健二郎, 立石 博臣, 藤岡 宏幸
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2004年 47 巻 3 号 421-430
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/09/15
    ジャーナル 認証あり
    [目的]靱帯再建用interference screwであるTendon Junction screw(T J screw)を用いた靱帯再建における再建部の組織学的, 力学的変化を明らかにした.
    [方法]靱帯再建をT J screwを使用した群(T群)と, 対照としてpull-out法で行った群(P群)の2群に分け家兎の膝内側々副靱帯再建を行い術直後, 3週後, 6週後, 6ヵ月後に標本を摘出し, 組織学的検討と, INSTRON引っ張り試験機を用いた力学的検討を行った.
    [結果]T群では術後6週で組織学的に
    線維軟骨
    層を介した新しい腱-骨付着部を認め, 術後6ヵ月ではさらに成熟していた. P群では
    線維軟骨
    層を介する結合ではなかった. 力学的変化では, 術直後, 3週, 6週ではT群はP群に比べその最大破断強度は有意に高いものであった.
    [結論]T J screwを用いた靱帯再建法は, 術後早期に
    線維軟骨
    層を介する腱-骨付着部を形成でき, 力学的強度も高いものであった.
  • 居積 晃希, 松瀬 大, 田中 弘二, 今村 裕祐, 山﨑 亮, 吉良 潤一
    臨床神経学
    2021年 61 巻 1 号 33-38
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/01/29
    [早期公開] 公開日: 2020/12/15
    ジャーナル フリー HTML

    症例は44歳男性.食事中に突然の肩甲背部痛が生じ,その後両下肢の完全弛緩性麻痺,第6胸髄髄節レベル以下の表在覚・深部覚の完全脱失,膀胱直腸障害を生じた.造影CTで大動脈,Adamkiewicz動脈に異常なし.MRIで第2~6胸髄に広範な拡散強調画像高信号域がみられ,同部位のT2高信号域は経時的に拡大した.免疫治療に反応なく,脊髄梗塞と診断した.塞栓源検索を行ったが明らかな異常なく,椎間板の変性とSchmorl結節を認め,脊髄梗塞の原因として椎間板

    線維軟骨
    を塞栓源とする
    線維軟骨
    塞栓症を疑った.突発完成型の脊髄障害では
    線維軟骨
    塞栓症による脊髄梗塞も可能性の一つとしてあげられる.

  • 沓沢 亨, 瀬川 和之, 滝口 励司
    昭和歯学会雑誌
    1998年 18 巻 1 号 79-91
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    下顎頭軟骨の生涯的機能には, 三相の異なる段階が存在する.胎生期から出生直後までの期間には, 下顎頭軟骨は成長能力に依存する成長軟骨として機能する.この段階の下顎頭軟骨には, 線維層, 増殖層と, 幼若軟骨細胞, 成熟軟骨細胞, 肥大軟骨細胞および石灰化軟骨層を含む軟骨層の顕著な各層区分が存在する.ラットの下顎頭軟骨では, 生後4日から30日頃までの期間は, 成長機能の減退と関節機能の促進が認められる機能移行期に相当する.生後30日以降の段階のラット下顎頭軟骨は, ほぼ完全に関節軟骨として機能する.本研究では, 関節軟骨機能の最終段階にある80週齢から120週齢までの老齢ラットの下顎頭軟骨におけるコラーゲン細線維を主に走査電子顕微鏡で観察し, 細線維の立体構築における老齢変化の過程について検討した.細線維の立体構築を明らかにするために, 下顎頭軟骨の液体窒素によるDMSO凍結割断と線維間基質の酵素による消化を行った.老齢ラットの下顎頭軟骨には線維層, 増殖層および軟骨層による層区分が認められた.下顎頭軟骨の厚径は加齢とともに減少していた.線維層では加齢とともに線維芽細胞が減少していた.細線維は関節面に平行に配列された束状構築を形成していたが, 加齢による細線維束の構築変化は認められなかった.この線維構築は, 比較観察のために用いた成熟期ラットの線維層のものと同様であった.これは, 常時外来刺激を直接に受ける線維層では, 増殖層や軟骨層の保護のために, 線維層の細線維の基本構築が比較的早期に成熟することを示唆する.線維層の深部の細線維束は斜走あるいは縦走しており, 一部の細線維束の下端は, 網状の線維構築を有する増殖層あるいは軟骨層中に進入していた.軟骨層の細胞構成は, 80週齢では大部分が大型で卵円形の成熟軟骨細胞によって占められていたが, 軟骨層深部には小型で円形の
    線維軟骨
    細胞が出現していた.90~100週齢の軟骨層では成熟軟骨細胞は増殖層の直下に少数介在するだけで, ほぼ全域が
    線維軟骨
    細胞によって占められていた.
    線維軟骨
    細胞は出現初期には比較的乱雑に配列しているが, 徐々に上下方向に規則的に配列変化していた.110~120週齢のラットでは, 軟骨層の
    線維軟骨
    細胞の多くは, 関節面に垂直方向に上下的に柱状配列しているが, 下顎頭軟骨の厚径の減少に伴って減少していた.浅部を除く軟骨層では, 中隔基質に細線維束が認められた.特に, 縦中隔基質における縦走あるいは斜走する細線維束の形成が顕著であった.細線維束は加齢とともに発達, 増加していた.100週齢を越えるラットの軟骨層では, 縦走あるいは斜走する細線維束が複雑に交錯する緻密な線維構築が形成されていた.軟骨層深部における細線維の直径は, 80週齢ラットの約45nmから, 120週齢ラットの約60nmに増加していた.軟骨層における細線維の直径の加齢変化は, 成熟期以降, 軟骨細胞の代謝機構の変化とともに随時行われる可能性があり, 80週齢頃に明瞭に出現する
    線維軟骨
    細胞の増加によって急進展すると考えられる.軟骨層における細線維の直径の増加や線維構築の緻密化は, 下顎頭軟骨の外力緩衝構造の発達と関連する加齢現象であると考えられる.110週齢ラットの下顎頭軟骨の1例に異常構造が観察された.この下顎頭軟骨では, 外側に線維層の肥厚と多量の線維束を含む軟骨層の存在が認められた.内側には, 菲薄化した線維層と肥厚した軟骨層が認められた.内側の軟骨層における軟骨細胞群は, 多数の
    線維軟骨細胞と線維軟骨
    細胞群の直上に介在する大型で卵円形の成熟軟骨細胞群によって構成されていた.これらの異常構造は進行性および退行性リモデリングからなる顎関節リモデリングの過程を示唆する状態であると考えられる.
  • 井上 悟, 兼盛 淑子, 細 正博, 武村 啓住, 由久保 弘明, 立野 勝彦
    理学療法学Supplement
    2001年 2001.28.2 巻
    発行日: 2001/04/20
    公開日: 2018/03/06
    会議録・要旨集 フリー
  • 渡辺 典子, 宮脇 真知子, 菅谷 公美子, 渡辺 京子, 福間 英祐
    理学療法学Supplement
    2001年 2001.28.2 巻
    発行日: 2001/04/20
    公開日: 2018/03/06
    会議録・要旨集 フリー
  • 3. 骨盤骨折に伴う狭窄症例
    樋口 雅仁
    動物臨床医学
    2022年 31 巻 4 号 125-126
    発行日: 2022/12/25
    公開日: 2023/12/25
    ジャーナル フリー
  • 相場 信彦
    歯科基礎医学会雑誌
    1995年 37 巻 4 号 276-288
    発行日: 1995/08/20
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
    本研究は, 骨が軟組織である腱と接触対向する部位において, 応力を緩衝するため組織構築がどのような経過で特殊化されるのかについて検索することを目的とし, ラットにおける踵骨のアキレス腱と接触対向する部位 (踵骨腱対向部) に存在する軟骨組織の形成過程を, 関節軟骨 (距腿関節) と比較して検討した。生後1および2週齢では踵骨の骨化はまだ見られず, 踵骨腱対向部は軟骨原基を覆う結合組織から構成されていた。この踵骨表層の結合組織には免疫組織学的にI型コラーゲンが認められたが, II型コラーゲンに対する反応は見られなかった。生後3および4週齢では踵骨の軟骨原基の骨化が始まり, 踵骨腱対向部の結合組織にはI型コラーゲンとともにII型コラーゲンの存在が認められた。また, この結合組織はアルシアンブルーにより濃染された。生後6から12週齢では, アキレス腱対向部の結合組織に抗II型コラーゲン抗体による強い反応が見られ, また生後3および4週齢と同様にアルシアンブルーによって染色され, 組織学的にも明らかな軟骨組織が認められた。これらの所見より, 踵骨の軟骨組織は, 生後の成長に伴い結合組織中に形成される
    線維軟骨
    であることが示唆された。一方距腿関節において, 生後1週齢では骨端部の軟骨原基全体に抗II型コラーゲン抗体とアルシアンブルーの反応が見られた。生後3および4週齢となると骨化が開始され, 抗II型コラーゲン抗体とアルシアンプルーの反応は関節部一層に限定された。生後6から12週齢でも, 生後4週齢と同様の所見を示した。これらの所見によって, 関節軟骨は発生直後から存在する骨端部の軟骨原基に由来することが示唆された。すなわち生後の成長に伴い骨端部軟骨原基は骨化されるが, 骨化せずに残存した関節部の軟骨原基が関節軟骨となる。
    以上により踵骨アキレス腱対向部の軟骨組織は関節軟骨とは異なる発生機序にて形成されることが明らかとなった。
  • 髙橋 英明, 田巻 弘之, 菅原 和広, 大西 秀明
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0945
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】腱・靭帯と骨との付着部はenthesisと呼ばれ,構造的に4層構造を呈し,腱・靭帯の実質部である線維組織層,非石灰化
    線維軟骨
    層,石灰化
    線維軟骨
    層そして骨層からなることが知られている。(Woo et al, 1988)。Enthesisの役割として,その構造から力学的ストレスを分散させる合理性を有している。そして,石灰化
    線維軟骨
    層コラーゲン線維束の走行は表層と深層で異なり,表層では腱・靭帯の走行方向に連続して直線的に骨へ侵入しているのに対し,深層部では細目状の走行を認める。これは,表層では腱・靭帯からの牽引力によるメカニカルストレスが構造決定に関与し,深層では圧迫ストレスに適応した構造を呈するためと考えられている。その他にも,石灰化
    線維軟骨
    層と骨層間のインターフェイスはメカニカルストレス強度に依存し,より複雑に深くなることで破断しないための構造をなすと考えられている(Kumai et al,2010)。これらのことより,enthesis石灰化
    線維軟骨
    層のリモデリングによる構造決定には,メカニカルストレス方向によりコラーゲン線維束走行の規則性及び平行性が保たれ,ストレス強度によりコラーゲン線維束の深さが変化すると推察される。しかし,両者がストレス方向と強度により構造決定をなしているかについては検証がなされていない。そこで本研究では,坐骨神経切除により下腿三頭筋を不活動とした不動モデルラットを用いて,メカニカルストレスの低下がアキレス腱enthesis石灰化
    線維軟骨
    層の表層部における構造決定に影響しているのかを明らかにするため,コラーゲン線維束走行方向と波状構造の深さから経時的に検討した。【方法】7週齢のWistar系雄性ラット81匹を用いて,アキレス腱が踵骨に付着するenthesisの石灰化
    線維軟骨
    層表層を対象とした。各ラットは,対照群(Cont群),偽手術群(Sham群),坐骨神経切除群(DN群)の3群へ無作為にグルーピングした(24匹/Cont群・Sham群,33匹/DN群)。さらに,実験開始から0,3日後,1,2,4,8週後の各時点でサンプリングをおこなうため,CONT群,Sham群は各時点別に各々4匹に分け,DN群は,0日後5匹,3日後4匹,1,2,4,8週後は各6匹に分けた。その後,ケージ飼育とし各時期に麻酔下で灌流固定を施しヒラメ筋とアキレス腱-踵骨部を採取した。ヒラメ筋は筋湿重量を計測し,踵骨は後固定を施し,続いてEDTAで脱灰した。パラフィン包埋したサンプルブロックからミクロトームで薄切切片を作成し,Picrosirius Red染色後に偏光顕微鏡で観察した。また,顕微鏡に設置したCCDカメラにて撮影した組織画像を画像処理ソフトにて組織形態計測に供した。コラーゲン線維束走行の規則性及び平行性の変化ついては,隣接するコラーゲン線維束における走行角度の差の絶対値を算出し平行性の検討を実施した。走行角度の計測は,コラーゲン線維束の走行方向を直線でトレースした。波状構造の深さの変化については,凸部の二辺の距離と隣り合う凹間の距離から隣り合う凹間からの高さ(深さ)を算出した。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は所属機関の動物実験委員会の倫理承認を得て行った。【結果】ヒラメ筋湿重量はDN群3日後から同週齢の他群に対し有意に低下した(p<0.05)。一方,enthesis石灰化軟骨層表層におけるコラーゲン線維束の平行性については各群間に有意差は認められなかったが,DN群8週後の0°~5°の角度をなす分布割合が同週齢の他群と比較して低下する傾向にあった。また,深さについてはDN群の術後4週目,8週目において他群に比べ有意な差が認められた(p<0.05)。【考察】本実験の結果から,筋湿重量はDN処置後3日目より低下するのに対し,enthesisの構造的変化はDN処置後4週目以降より波状構造の変化が起こり始め,コラーゲン線維束走行は8週目以降に変化することが示唆された。したがって,筋の量的変化は比較的早期から開始するのに対し,enthesisの構造は長期間保持され,その変化時期に大きな差異があることが明らかとなった。一方で,構造因子はその力学的強度を規定する一因子であることから,力学的強度についても今後検討する必要性があると考えられた。【理学療法学研究としての意義】腱板断裂などテノトミー状態で長期間放置した場合や靭帯断裂後の腱移植による再建術などenthesisリモデリングと力学的ストレスとの関係については不明な点が多い。よって,運動療法を施行する理学療法において,その一端を明らかにすることは意義あるものである。
  • 山田 一尋
    歯科基礎医学会雑誌
    1985年 27 巻 1 号 254-271
    発行日: 1985/03/20
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
    成長に伴う筋付着部の移動様式を明らかにする目的で, 50日齢から80日齢のラット下顎骨咬筋深層付着部を組織学的に検索するとともに, 骨形成能および付着線維の形成能の経時的変化を硬組織時刻描記法および偏光顕微鏡を用いて検索した。
    ラット下顎骨咬筋深層付着部は, 付着線維の走向および骨化様式により, 骨膜性付着部, 移行部, 腱性付着部の3っの付着様式に分類された。骨膜性付着部では, 骨膜線維層から骨に侵入する細く, 幼若なシャーピー線維を介して, 層状の膜性化骨を呈する骨組織に付着し, 腱性付着部では, 腱線維とシャーピー線維を結合する幼若な線維からなる線維叢と細胞活性の高い
    線維軟骨細胞によって構成された線維軟骨
    組織を介して骨組織に付着していた。移行部では, 骨膜性付着部と腱性付着部の移行形態を示す付着様式を示した。
    これらの付着部の骨形成量は, 骨膜性付着部から移行部にかけて増加し, 腱性付着部移行部側では非常に少なく, 顎骨下縁側では再び増加していた。
    下顎骨内には強い複屈折性を示す膠原線維束が観察され, これらの線維束の末端部には, 強い異染性を示す接合線が存在し, それらはシャーピー線維と骨との接着に何らかの役割を演じている可能性が示唆された。
    下顎骨咬筋深層付着部では, 下顎骨成長に伴い, 付着様式が腱性付着部から移行部, 骨膜性付着部へと変化しながら, 下顎骨に対して一定の相対的位置関係を保って移動することが明らかにされ, この移動機序は付着線維の再配列によるものと推察された。一方, 骨化様式も, 付着様式の変化に伴い
    線維軟骨
    性化骨から膜性化骨へと変化することが明らかにされ, これに伴い, 腱性付着部では
    線維軟骨
    細胞から骨細胞に, 移行部では
    線維軟骨
    細胞から骨芽細胞へ変化する可能性が示唆された。
    以上の結果から, 下顎骨咬筋深層付着部の移動に伴う変化は, 筋機能と密接に関係していることが明らかにされた。
  • 新田 浩喜
    岡山医学会雑誌
    1990年 102 巻 3-4 号 325-336
    発行日: 1990年
    公開日: 2009/08/24
    ジャーナル フリー
    Destruction of attachment of the anterior cruciate ligament (ACL) was studied. The tibial attachments of the ACLs from 32 rheumatoid knees taken during total knee replacement were examined by light microscope. Sections of samples were stained with hematoxylin-eosin (H. E.) and peroxidase anti-peroxidase (PAP) methods.
    The destructive changes of ligament attachments were degeneration of collagen fibers, disappearance of fibrocartilage zone and mineralized fibrocartilage zone, increase of fibroblast-like cells at the area of ligament insertion, change and disappearance of tide mark, invasion of fibrous granulation tissues, bone trabecular thinning, inflammation of intramedullary space, and proliferation of blood vessels at the ACL with granulation tissues.
    Statistical examination of these findings showed that the condition of tide mark is characteristic in destruction of the enthesis of rheumatoid knees.
    Calcification and ossification of the enthesis were not observed, and turnover of the enthesis can be very active.
    On the other hand, large monocytes and fibroblast-like cells at the area invasived by fibrous granulation tissues have positive staining for lysozyme by PAP method. Monocytes and chondrocytes at the area remained in the fibrocartilage zone and mineralized fibrocartilage zone were positive for S-100 protein.
    The present pathological study of the ACL destruction of the rheumatoid knees confirmed that tide mark is very peculiar in the changes of the enthesis. Invasion of the granulation tissues from intramedullary space can also be a cause to destruct the ligament attachment.
  • 長野 正憲, 黒坂 昌弘, 水野 耕作, 吉矢 晋一
    日本リウマチ・関節外科学会雑誌
    1998年 17 巻 4 号 315-322
    発行日: 1999/06/10
    公開日: 2010/10/07
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study was to investigate the histological change in a bone tunnel after anterior cruciate ligament (ACL) reconstruction using the bone-patellar tendon-bone graft in a dog model. Eighteen adult mongrel dogs were used. After excision of the ACL, the graft was routed through the bone tunnels and the bone plugs of both ends were fixed with interference fit screws. Four dogs were sacrificed at each of the 4 time periods (one, 3, 6 and 12 weeks) and 2 other unoperated dogs were used to examine the normal insertion sites of the ACL and the patellar tendon. In the histological examination, bone blocks containing the bone tunnels were isolated and decalcified, then, longitudinal sections in line with the bone tunnel were made. The sections were stained with hematoxylin and eosin and safranine-o and observed under light microscopy. Moreover, 4 operated knees (one knee at each of the time periods) and 2 unoperated knees were examined immunohistochemically to clarify the localization of collagen types I and II at the tendon insertion. At the bone-bone interface, incorporation of the bone plug with the host bone was completed at 12 weeks. Structure of the tendon insertion of the grafted patellar tendon, consisting of 4 zones (tendon, uncalcified fibrocartilage, calcified fibrocartilage, and bone), were observed without apparent necrotic or degenerative change for up to 12 weeks.At this original insertion site, presence of cartilaginous matrix and type II collagen was observed throughout the period. Between the tendon and the bone tun-nel, a layer of hypercellular fibrous tissue gradually became mature over time. The dead space in the bone tunnel close to the joint was filled with rather hypocellular fibrous tissue at one week, and the intervening tissue became dense at 12 weeks. The tendon in the bone tunnel underwent the same process of remodeling as its intra-articular portion. Firm incorporation of the bone plug with original insertion and longitudinal fiber orientation of the tendon observed in this study may imply the reestablishment of attachment similar to that of the native ACL. These results suggest a potential advantage of the bone-tendon-bone graft over the tendon graft in terms of graft anchoring in the bone tunnel.
  • 山田 一尋, 花田 晃治, 小澤 英浩
    歯科基礎医学会雑誌
    1988年 30 巻 5 号 664-682
    発行日: 1988/10/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    成長に伴う筋付着部の移動様式を明らかにする目的で, 50日齢から80日齢のラット下顎骨咬筋深層付着部を微細構造学的に検索した。
    腱性付着部, 移行部の
    線維軟骨
    細胞, 骨膜性付着部の線維芽細胞は, 粗面小胞体-ゴルジの体の発達が良好で, 活発な基質形成が示唆された。さらに, これらの細胞には膠原線維の取り込み食食像が観察され, 活発な線維改造が示唆された。また, 腱性付着部の
    線維軟骨
    内石灰化は, 基質小胞性に生じ, 基質小胞の由来はその多くは細胞膜から発芽性に分泌されると考えられたが, 細胞の変性物に由来する可能性も示唆された。
    以上のことから下顎骨咬筋深層付着部では, 下顎骨の成長に伴い, 腱性付着部, 移行部, 骨膜性付着部の線維改造により, 咬筋深層が下顎骨に対して一定の相対的位置関係を保って移動すると推察された。
  • ―足底腱膜付着部の形態と機能に注目して―
    工藤 慎太郎, 颯田 季央, 小松 真一, 坂崎 友香, 太田 慶一, 浅本 憲, 中野 隆
    理学療法学Supplement
    2009年 2008 巻 P2-372
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/04/25
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】
    足底腱膜炎の治療法として,安静保持,足底腱膜(PA)のストレッチ,足底挿板の使用などが挙げられている.しかし,これらの治療で症状の消失に至らない症例も数多く経験する.今回,PAの踵骨付着部(腱膜付着部)の形態を観察し,その機能および足底腱膜炎の病態について考察したので報告する.
    【方法】
    愛知医科大学医学部において『解剖セミナー』に供された実習用遺体14体25足を対象とした.足底を剥皮後,皮下組織を除去してPAを剖出した.腱膜付着部を温存したままPAを足部から切離し,PAの背側面に付着している筋や結合組織を除去し,腱線維束の走向を肉眼的に観察した.また,13例において,腱膜付着部は脱灰してパラフィン包埋後,腱線維方向の薄切切片(6μm)を作成し,HE+alcian blue,Masson’s trichrome,Toluidine blue染色を行って組織学的に観察した.なお,解剖の実施にあたっては,愛知科大学医学部解剖学講座教授の指導の下に行った.
    【結果】
    PAの腱線維束の走向は,成書に記されている足部長軸に沿う縦走線維束に加えて,その背側を斜走する線維束(斜走線維束)が見られる例があった.斜走線維束の有無により,type1:斜走線維束を有する例(19例),type2:斜走線維束を有さない例(6例)に分類した.さらにtype1は,type1-a:内側から外側へ斜走する線維束のみを認める例(10例)と,type1-b:内側から外側へ斜走する線維束に加えて,外側から内側へ斜走する線維束も認める例(9例)に分類した.腱膜付着部は,組織学的に線維層-非石灰化
    線維軟骨
    層-石灰化
    線維軟骨
    層-骨層の順に配列された4層構造を呈していた.
    【考察】
    熊井らは,足底腱膜炎の病態は
    線維軟骨
    を含んだ腱膜付着部の変性であると報告している.本研究においても,腱膜付着部は
    線維軟骨
    を含む4層構造を呈していた.このような構造は,腱からの張力が直接加わる部位に存在し,張力を緩衝する機能を有すると考えられている.すなわち腱膜付着部は,PAからの“張力を緩衝する機能”を有していることが示唆される.一方,解剖学的には,斜走線維束を有するtype1が多かった.腱線維の走向は加わった張力の影響を受ける.そのため,縦走線維束の走向はPAの張力が足部長軸に沿って伝達された結果であり,斜走線維束の走向は荷重時に踵骨に加わる応力を分散した結果と考えられる.つまり,腱膜付着部は“荷重応力を分散する機能”も有していることが示唆される.これらの形態と機能から,PAの緊張が亢進すると,腱膜付着部への張力が増強し,腱膜付着部の変性が生じると推察される.またPAの緊張が減弱すると,荷重を分散することが出来ず,腱膜付着部への荷重応力が上昇し,腱膜付着部の変性が生じると推察される.すなわち,足底腱膜炎の病態は,PAの緊張状態から2つに大別でき,異なる治療が必要になる可能性が考えられる.
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