エネルギー分散式X線分光器と波長分散式X線分光器の2種の電子線マイクロアナライザーを用い卵殻の元素組成および卵殻断面における各元素の分布について調査した。
その結果, 卵殻の外側から電子線と照射するとS, Ca, Si, O, Cが検出され, 卵殻の内側から照射するとS, Ca, O, Cが検出された。Siは産卵台紙に人工的に塗られた糊の成分の影響と考えられる。量的にはCa, Oは少なく, S, Cが多かった。
さらに, 卵殻断面の点分析およびCa, S, Cの線分析をおこなったところ, Sは外層に1つのピークとして認められる程大量に存在し, Caは外中層よりも内層にやや多く存在した。Cは卵殻断面で少なくとも3つのピークとして認めることができた。
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