イタコソ酸ジメチルエステル, イタコン酸イタコン酸無水物, イタコン酸ジアミドの放射線重合, 熱重合, ラジカル触媒重合を試みた。エステル, 酸無水物はγ線照射によって好収率で重合体が得られたが, 酸, アミドでは重合物の生成は認められなかった。エステルの溶融液相, 固相, 過冷却液相でのγ線による重合を比較し, また放射線照射後効果重合を観察した。
酸無水物はγ線によって見掛け上固相で重合する。しかし溶融状態ではほとんどすべてシトラコン酸に転位する。これらの結果と熱重合, 触媒ラジカル重合の結果とを比較し, いずれの場合も放射線による重合物の方が高分子量重合物が得られることがわかった。
得られたエステル, 酸無水物の重合物を液安, ヒドラジンで処理して水溶性含窒素誘導体を合成した。
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