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クエリ検索: "長井勝"
93件中 1-20の結果を表示しています
  • 長井 勝利, 今 公彦
    高分子論文集
    1977年 34 巻 5 号 333-340
    発行日: 1977/05/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    ZnCl2存在下での1,3-シクロヘキサジエン (1,3-CHD) とアクリロニトリル (AN) との反応を検討した. この系では環状付加反応 (Diels-Alder反応) と無触媒での共重合が同時に起こり, 1,3-CHD/AN/ZnCl2 (モル比) =1/5/1の条件下での全活性化エネルギーは前者では約14.2kcal/mol, 後者では約13.0kcal/molであった. AN/ZnCl2 (モル比) >2ではAN/ZnCl2錯体の濃度に対し環状付加反応速度は約1次に, 一方共重合速度はより高次に依存した. 1: 1および2: 1AN/ZnCl2錯体と1,3-CHDとの仕込組成に対し, 両反応速度共等モルないしやや錯体濃度過剰の組成で最大値を示したが, 生成共重合体は広い仕込祖成範囲にわたりほぼ交互体に近い組成を示した. また酸素は共重合反応にのみ加速効果を示した. 無触媒共重合の開始機構および1,3-CHDに対するAN/ZnCl2錯体, SO2, 無水マレイン酸などの反応性の差異から環状付加反応と交互共重合との関連性を考察した,
  • 渡部 修, 長井 勝利
    日本化学会誌(化学と工業化学)
    2000年 2000 巻 12 号 877-883
    発行日: 2000年
    公開日: 2001/08/31
    ジャーナル フリー
    漆は酵素反応で硬化する天然塗料で,温度,湿度,酵素活性などの因子が硬化反応に大きな影響を与えることが知られている。1)また,伝統的に多くの試薬,材料が添加剤として漆に使われてきているが,2)硬化反応に対する影響や反応機構はよくわかっていない。添加する試薬の種類によっては反応阻害を起こし,硬化不良や塗膜を形成しない場合も数多くある。
  • 長井 勝利, 町田 修司
    高分子論文集
    1977年 34 巻 8 号 603-612
    発行日: 1977/08/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    ZnCl2存在下での1,3-シクロオクタジエン (1,3-COD) とアクリロニトリル (AN) の共重合を検討した. 過剰のAN中で1,3-CODは (AN) c [ZnCl2に配位したAN] と1: 1組成の電荷移動 (CT) 錯体を形成し, その生成平衡定数は, 約0.071l/mol (25℃) であった. この系では無触媒で共重合が起こり, ANに富む組成の共重合体を与える. 1,3-COD/AN/ZnCl2 (モル比) =1/5/1での40~70℃における共重合の全活性化エネルギーは約19.1kcal/molであった. また, ZnCl2の濃度のみを大きくすると生成共重合体の1,3-COD含有量が増大し, さらにUV照射あるいは弱塩基性物質や酸素の添加などによって共重合体の生成が加速された. これらの結果からCT錯体を経由する開始および生長機構について考察し, 1,3-CODの場合でのCT錯体は1,3-シクロヘキサジエンをドナーとするそれに比し, その自己生長速度定数が小さいことが推測された.
  • 渡部 修
    色材協会誌
    2004年 77 巻 8 号 350-354
    発行日: 2004/08/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    従来, 経験的に評価されてきた漆の硬化反応と温度と湿度との関係を改めて科学的に評価した。その結果, 漆の硬化反応には酵素反応によるものと加熱によるものの二つの反応があることがわかった。二つの反応系を考慮することにより, 良くわからなかった硬化にともなう諸現象や塗膜性状の違いを理解できるようになった。
  • 渡部 修, 長井 勝利
    日本化学会誌(化学と工業化学)
    2001年 2001 巻 2 号 103-110
    発行日: 2001年
    公開日: 2004/02/20
    ジャーナル フリー
    漆の主成分であるウルシオールとアミン類との反応性の知見より,硬化反応と耐光性における漆に対する第一級アミン類の添加の効果から,漆の硬化反応と添加剤としてのアミン類の分子構造の関係を探る調査を行った.漆塗膜は,ジアミン,アミノ基を持った星状構造の多分岐高分子(デンドリマー)やその他のアミノ化合物のような第一級アミン類を加えて硬化させ,光照射を行った.
     第一級アミンはただちにウルシオールと反応するが,これらの反応性はアミノ基の隣接基により,反応は長いポリメチレン鎖で隔てられている第一級アミノ基を持っているアミンでは,なめらかに進行した.アミンの立体構造は,ウルシオールとのアミンの反応と漆塗膜の硬化反応の阻害とに重大な影響を与えるようだった.
     そのうえ,ジアミン類と四つの第一級アミノ基を持つ星状構造の多分岐高分子(第一世代のデンドリマー)は,漆塗膜において微結晶化のための核生成剤として働き,低湿度での硬化を可能にした.
  • 長井 勝利
    日本接着学会誌
    2005年 41 巻 11 号 471-476
    発行日: 2005/11/01
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
  • 山口 格, 長井 勝利, 小野 尭之
    高分子論文集
    1974年 31 巻 6 号 361-366
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    シクロオレフィン類, 特に5から8員環の1, 3-ジエン類の二酸化イオウ (SO2) および無水マレイン酸 (MAn) との共重合および付加反応についてのこれまで得られた結果をもとに, それらの反応性および反応機構をシクロオレフィン類の物理化学的な性質と関連させて考察した。これらのシクロ-1,3-ジエン類でのSO2およびMAnとの反応でみられる環状付加反応と交互共重合はそれぞれ両反応物間で形成する電荷移動錯体におけるno-bond構造の錯体およびイオンラジカル構造の錯体を中間体として経由するものと推定した。
    さらにシクロオレフィン類とSO2との共重合におけるアルコール, DMFおよび酸素存在下でのピリジンなどの弱塩基性物質の添加による開始ラジカルの生成および液体SO2中でのシクロオレフィン類存在下でのスチレンのカチオン重合の開始などについても, シクロオレフィン類のラジカルカチオン中間体を考察することによって説明した。
  • 渡部 修, 高瀬 つぎ子, 長井 勝利
    色材協会誌
    2003年 76 巻 9 号 337-341
    発行日: 2003/09/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    漆の硬化条件のうち湿度を変えて硬化させた透けろいろ漆塗膜を作成して, 原子間力顕微鏡 (AFM) によって表面を観察した。前処理なしの試料とエッチング処理をしたものとを観察したところ, 塗膜表面に親水性成分の存在と, 起伏の大きさの違いが認められた。また高倍率での観察では, さらに微細な起伏の存在が初めて認められた。これらの起伏の形成は漆の硬化反応の過程をあらわすものであり, ウルシオールの逆ミセルによる粒子構造を考えることで説明できた。
  • 山口 格, 小野 堯之, 箱崎 進
    高分子化學
    1973年 30 巻 336 号 232-234
    発行日: 1973/04/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    液体亜硫酸中でシクロペンタジエンの重合を行なった。無触媒ではシクロペンタジエンホモポリマーと1: 1組成のポリスルホンの混合物が得られ, またBF3OEt2などのカチオン触媒ではホモポリマーが, AgNO3あるいはメタノール, H2O, DMFなどを少量添加するとポリスルホンのみが容易に得られた。さらにメチルシクロペンタジエンの重合を液体亜硫酸中で試みた。
  • 山口 格, 長井 勝利, 板橋 修
    高分子化學
    1973年 30 巻 340 号 464-470
    発行日: 1973/08/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    1, 3-シクロヘプタジエン (1, 3-CHpD) の二酸化イオウ (SO2), 無水マレイン酸 (MAn), およびビニルモノマー類との共重合について検討した。
    SO2およびMAnとの反応においては無触媒でDiels-Alder付加物と交互共重合体が生成し, SO2との反応の場合には前者が多く生成した。また反応温度の上昇により両反応とも共通して付加反応速度が増大し, 共重合速度は低下した。SO2との共重合の場合には約50℃に天井温度が存在した。MAnとの反応では付加反応も共重合反応も1: 1の仕込組成で最大収率を示し, 溶媒による希釈効果は後者のほうが顕著であった。またLewis酸を添加すると付加反応が促進され, 共重合反応が抑制された。
    これらの結果から付加反応および共重合反応はともに両成分間で形成する1: 1錯体を経由し, 両反応の差異は中間体としての錯体種の違いによるものと推定される。
    アニオン, ラジカル単独重合性およびスチレン (St), メタクリル酸メチル (MMA) とのラジカル共重合性はほとんど見られなかったが, アクリロニトリル (AN) とはラジカル開始剤により交互共重合体に近い組成のコポリマーを生成し, またカチオン開始剤によっても単独重合し, この場合約50%近いオレフィンプロトンの損失が見られた。
  • 第7報1, 3-シクロオクタジエンと無水マレイン酸の共重合および1, 3-シクロオクタジエン, 無水マレイン酸およびアクリロニトリルの三元共重合
    山口 格, 長井 勝利
    高分子化學
    1971年 28 巻 317 号 725-730,770
    発行日: 1971/09/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    1, 3-シクロオクタジエン (1, 3-COD) は無水マレイン酸 (MAn) といわゆるDids-Alderタイプの付加反応せず, ラジカル開始剤により共重合し, 1:1組成の白色粉末で, アセトン, 無水酢酸, DMFなどに可溶な交互共重合体を与える。
    共重合速度は次の式で示される。
    Rp=k[AIBN]0.8[T]1.8
    [T]=[1, 3-COD]+[MAn](ただし [1, 3-COD]=[MAn])
    全活性化エネルギー: 22.7kcal/mol
    BPOの場合: Rp∝[BPO]0.7
    三元共重合では生成ターポリマーの組成はつねに(1, 3-GOD・MAn)m(AN)nで表わされ, ターボリマー中の1, 3-GODとMAnは1:1組成であった。仕込の全モノマー濃度およびAN濃度を一定として, 1, 3-GODとMAnの仕込組成を変化した場合, ターポリマー中のAN含有量は [1, 3-COD]=[MAn] 近辺で最小となり, また溶媒によっても変化することが認められた。1, 3-COD-MAn錯体 (M1) とAN (M2) との共重合として三元共重合を取り扱った場合のみかけの反応性比はr1K=1.88, r2/K=0.12であった (ただしKは錯体の平衡定数)。
  • 渡部 修, 長井 勝利
    日本化学会誌(化学と工業化学)
    1999年 1999 巻 10 号 691-695
    発行日: 1999/10/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The effect of UV irradiation on lacquer tree paint films containing UV absorbents, 2-hydroxybenzophenone and 2-hydroxy-4-octyloxybenzophenone, was investigated and discussed on the basis of reversed micelle structure and the evaluation method for the paint films, which we previously proposed.
    The development of UV resistance appeared to be related to the effect on the curing reaction and the degradation was not inhibited on insufficient curing. On the other hand, the suppression effect of absorbents on the degradation was observed for the paint films taking a fully developed, reserved-micelle structure. The curing reaction would be little interfered with the absorbent having a molecular structure like Urushiol.
  • 山口 格, 長井 勝利, 小野 堯之
    高分子化學
    1973年 30 巻 343 号 688-693
    発行日: 1973/11/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    微量の1, 3-シクロヘキサジエン (1, 3-CHD), 1, 3-シクロオクタジエン (1, 3-COD), およびシクロヘキセン (CH) の存在下で, 液体亜硫酸中でのスチレン (St) の重合について検討した。
    1, 3-CHD存在下では酸素の存在しない場合においてもStのカチオン重合が起こり, 同時に少量のポリスルホン (1, 3-CHD-St-SO2コポリスルホン) (PSul) も生成した。ポリスチレン (PSt) の生成速度は1, 3-CHD添加量の約1.0次に比例し, その生成の全活性化エネルギーは約8.5kcal/molであった。また酸素はPStの生成を促進し, PSulの生成を抑制する効果を示した。
    一方1, 3-CODおよびCH存在下では酸素ふんい気下で重合を行なった場合にのみ, PStの生成が認められ, これらの場合にはPStの生成に対して見かけ上誘導期が見られた, PStの生成に対する開始反応の活性化エネルギーはそれぞれ約9.2kcal/molおよび10.5kcal/molであった。
    これらの結果と既報のシクロオレフィン類の液体亜硫酸中での重合の結果から, シクロオレフィン類とSO2との間での電荷移動によって生成したシクロオレフィンのラジカルカチオンとスチレンとの電子移動, さらにスチリルラジカルカチオンからカチオン重合開始種が生成し, スチレンのカチオン重合が起こるものと推定した。
  • 長井 勝利
    ネットワークポリマー
    2005年 26 巻 1 号 44-51
    発行日: 2005/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    表面に高密度の反応性基をもつ, 単分散なサブミクロンサイズの高分子微粒子の合成と, 生成した反応性高分子微粒子の固体基板表面での二次元集積化による単粒子膜の構築への展開について述べる。
    新規に開発したカチオン性の活性エステル基含有水溶性メタクリル酸エステル, メタクリル酸ヒドロキシフェニルジメチルスルポニウムメチル硫酸塩, をコモノマーとするスチレンとのソープフリー乳化共重合によって, 表面に高密度の活性エステル基をもつサブミクロンサイズの単分散なポリスチレン微粒子が得られる。生成したカチオン性微粒子の表面のカチオン電荷および活性エステル基を利用して, それぞれガラス基板やアミノ化ガラス基板上に非最密充填型の単粒子膜を構築することができる。さらに, カチオン性微粒子はアルキル化ガラス基板やポリマーフィルムなどの疎水性固体基板上でも単粒子膜を形成する。その構造は微粒子や基板の親水性と疎水性のバランス, 媒体のイオン強度, 温度を変化させることによって制御することができる。
  • 長井 勝利, 山貝 佳央
    日本化学会誌(化学と工業化学)
    1985年 1985 巻 12 号 2310-2314
    発行日: 1985/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    1,3-シクロヘキサジエン(1,3-CHD)とα-クロロアクリロニトリル(CAN)との共重合によって得られる交互共重合体の1,3-CHD単位の芳香族化とCAN単位の脱塩化水素による全共役系ポリマーの合成について検討した。芳香族化はシクロヘキセン環の二重結合への臭素付加につづく,熱分解により行なうことができ,熱分解のさいにCAN単位の脱塩化水素も進行し,全共役系ポリマーが得られた。生成した共役系ポリマーは不溶性の黒色固体で,約350℃まで安定であった。
  • 長井 勝利
    日本接着学会誌
    2000年 36 巻 12 号 494-499
    発行日: 2000/12/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
  • 渡部 修, 長井 勝利
    日本化学会誌(化学と工業化学)
    2000年 2000 巻 3 号 211-216
    発行日: 2000年
    公開日: 2001/08/31
    ジャーナル フリー
    漆工芸で使われている添加剤を,それに含まれる成分から系統的に九つの試薬グループに分類し,それらの試薬が漆液の反応性に及ぼす影響について検討し,ウルシオールの逆ミセル構造を基にして,その影響を考察した。添加試薬の硬化反応への影響,ウルシオールのカテコール環の化学反応への影響,添加試薬の反応性を,それぞれ硬化時間の測定,塗膜の変色の測定,熱脱離分子質量分析から調べた。
    その結果,フェノール類,芳香族アミン類,脂肪族アミン類,二重結合を二つ以上持つ不飽和脂肪酸がウルシオールと反応性があることが認められた。また,漆液の反応性に及ぼす添加試薬の促進あるいは阻害効果はそれらの分子構造によって決まることが確認できた。
  • 長井 勝利
    色材協会誌
    2007年 80 巻 2 号 75-79
    発行日: 2007/02/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 長井 勝利, 片岡 浩明, 倉本 憲幸
    高分子論文集
    1993年 50 巻 4 号 263-270
    発行日: 1993/04/25
    公開日: 2010/11/22
    ジャーナル フリー
    ジメチルアミノエチルメタクレートの長鎖アルキル四級塩タイプのカチオン界面活性剤型モノマー (CnBr: 炭素数nが8, 12, 16のアルキルブロマイド塩, ここでは主にC12Brを用いた), スチレン (ST) および過硫酸カリウム (KPS) からなる水系での重合によるシリカゲル粒子のポリマーカプセル化について検討した. CnBrはシリカゲル粒子に吸着するとともに, KPSと油溶性の塩を形成し, CnBrの吸着層に沈着した. この吸着層にSTを可溶化させて重合を行うと, ラテックスの生成をほとんど伴うことなく, シリカゲル粒子をポリマーカプセル化できることを見いだした. 生成カプセル化粒子はポリマー含有量の増大に伴って表面被覆率が大きくなり, ほぼ完全に被覆された複合粒子の合成も可能であることがわかった.
  • 片岡 厚, 木口 実, 鈴木 雅洋, 木下 稔夫
    木材保存
    2006年 32 巻 6 号 251-258
    発行日: 2006/11/25
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    原子間力顕微鏡(AFM)を用い,漆液中の水相成分の分散状態および加熱処理(焼き付け乾燥)が,硬化後の漆塗膜の表面構造に及ぼす影響を検討した。生漆(きうるし),「くろめ」によりやや分散の進んだ透素黒目漆(すきすぐうめうるし),およびロールミルによりさらに高分散処理された透素黒目漆を常温高湿で硬化させた塗膜の表面には,それぞれ高低差200nm以上,100~200nm,および100nm以下の山状の隆起が多数観察され,水相成分の分散の程度が高いほど平滑な表面であった。これは,漆塗膜の表面の隆起構造が,塗膜表面の直下に存在する水溶性多糖の粒子によって形成されるとした大藪らのモデルを支持する結果である。一方,焼き付け硬化させた漆塗膜表面には,凹部がクレーターのように点在し,この場合も,水相成分の分散の程度が高いほど,凹部の径,深さが小さく平滑な表面であった。このクレーターは,表層付近の水相成分から水が急激に蒸発して形成されたと推測される。さらに高分解能観察の結果,生漆および透素黒目漆の塗膜表面(常温高湿硬化)が,それぞれ径30~60nmおよび20~40nmの微細な粒状構造体に覆われていたことから,漆液中の水相成分の分散状態が漆塗膜のナノ構造にも及ぶ可能性が示唆された。
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