Plasma蛋白のturnoverは,動物での蛋白代謝の指標である。その速度が恒常的であるのは,肝臓での合成度と末梢器官の利用度がホルモンにより調節されているからである.
担癌生体では,肝機能の脱分化のためにおそらくホルモンの調節外にある為,異常な合成が起こると推察される。
しかしなお,そのturnoverの機序にかんして, hepatointestinal economyの問題も含めて,解明すべき課題が多いのがたのしみである.
終りに,わたくしどもの未熟な考察を,シンポジウムに加えて頂いた高杉教授および第64回日本内科学会々頭青山進午教授に感謝致します
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