近年, 統計解析のためのソフトウェア(以下, 統計ソフト)の開発が企業, 研究者等により盛んに行われている.その利用者についても, 一部の研究者, 実務者ばかりでなく, 学生をはじめ様々なレベルに広がっている.このような流れの中で, 統計ソフトに対する要望も多種多様であり, そのすべてを1つの統計ソフトで答えることは困難である.本論文では, 入出力用のインターフェースと統計エンジンを切り離すことにより, 多様な利用に対応できる統計解析ライブラリ(DLLSA : Dynamic Link Library for Statistical Analysis)の構築を提案する.このライブラリは過去に様々な言語で開発された統計ソフトをDynamic Link Library(DLL)の形に変換したもので, DLLの特性により様々な利用が可能である.なお, DLLSAはhttp://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/^〜dllsa/にて公開されており, 自由に利用できる状態である.
抄録全体を表示