2009 年 58 巻 7 号 p. 595-601
微小な複数点でのpH測定が可能な半導体pHセンサーを用い,最小100 μmピッチでのpH分布の可視化が可能なpHイメージング顕微鏡を開発し,その定量性の評価を行うとともに,固体表面の分析への応用を行った.定量性の評価では,イオン交換樹脂一粒から放出されるプロトンが形成するpH分布を可視化し,その分布から得られるプロトン量を評価した.また,固体表面の分析では,金属やヒトの硬組織など,固形物の表面を溶液パラメーターの一つであるpHで評価できる,ユニークな固体表面分析法を考案した.