日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃型形質を示した早期十二指腸癌の1例
中村 二郎吉田 経雄滝澤 登一郎
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2000 年 42 巻 6 号 p. 1078-1083

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抄録

症例は55歳,男性.上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部上・後面中心の1/2周扁平隆起性病変を認めた.上部消化管造影検査,超音波内視鏡検査所見よりSMに浸潤した早期癌が強く疑われ,リンパ節郭清を伴う幽門側胃切除,十二指腸部分切除を施行した.病理診断は深達度sm1の早期癌で免疫染色の結果等から,十二指腸粘膜から発生した胃腺窩上皮型粘液形質を示すdenovo癌の可能性が強く示唆された.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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