日本農村医学会雑誌
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症例報告
虫垂炎術後に消失した膀胱ヘルニアの1例
岡野 学横井 繁明河田 幸道宮原 利行飯田 辰美斉藤 公志郎丹羽 政美仲田 文昭
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2004 年 53 巻 1 号 p. 56-59

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抄録
症例は68歳, 男性。糖尿病にて当院内科通院中, 尿潜血が認められ精査目的にて当科を紹介された。両側鼠径部には怒責時に表面平滑, 弾性軟, 無痛性腫瘤を触知した。特に右側については尿充満時に鵞卵大に増大し, 排尿時に縮小消失した。膀胱鏡所見, 膀胱造影, CT, MRIなどにより右鼠径部の膀胱ヘルニアと診断した。根治手術を予定していたが, 虫垂炎を発症し外科にて回盲部切除術が施行された。術後に右鼠径部腫瘤はみられず, 膀胱造影にても膀胱ヘルニアは消失していた。
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© 2004 一般社団法人 日本農村医学会
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