脳卒中
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症例報告
シネモードMRIにより大動脈弓部の可動性血栓を検出しえた脳塞栓症の1例
安田 高志高橋 若生瀧澤 俊也藤邑 尚史高木 繁治
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2008 年 30 巻 4 号 p. 583-588

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抄録
患者は61歳男性.高血圧の既往あり.2006年7月中旬構音障害が出現し,脳梗塞の診断にて当院に入院した.MRangiography(MRA)では,左内頸動脈に壁の不整が認められたため,artery-to-artery embolismを疑い,抗血小板薬の点滴を行った.入院7日後,下肢動脈塞栓症を来たし,シネMRIにて大動脈を精査したところ,塞栓源と思われる大動脈弓部の可動性血栓が確認された.いわゆる大動脈原性塞栓症の診断において,シネMRIも有用な選択肢となる可能性が示唆された.
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© 2008 日本脳卒中学会
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